日本養豚学会誌
Online ISSN : 1881-655X
Print ISSN : 0913-882X
ISSN-L : 0913-882X
45 巻 , 2 号
選択された号の論文の4件中1~4を表示しています
原著
  • 佐藤 正寛
    2008 年 45 巻 2 号 p. 47-53
    発行日: 2008/06/30
    公開日: 2008/11/10
    ジャーナル フリー
    効果の大きなQTL(メジャージーン)を含む多数の遺伝子座によって影響を受けている形質が,長期間にわたり選抜を受けた場合の遺伝子頻度の変化について,すべてのQTLは相加的であると仮定した無限集団有限遺伝子座モデルを用いて検討した。基礎集団における遺伝率(0.2,0.5),メジャージーンの遺伝子頻度(0.01,0.50),様々な大きさの遺伝子型値を持つQTLを想定した。形質に関与している遺伝子座数は40または80,選抜率は75%とした。選抜により,メジャージーンはポリジーンよりも遺伝子頻度が速く増加した。この場合,形質の遺伝率が高く,関与する遺伝子座数が少なく,メジャージーンの効果が大きいほど,メジャージーンの固定は速かった。本研究の結果から,長期間選抜を受けている形質では,メジャージーンの多くは固定されている可能性が高いと考えられた。
  • 大竹 正剛, 塩谷 聡子, 大津 雪子, 河原崎 達雄
    2008 年 45 巻 2 号 p. 54-64
    発行日: 2008/06/30
    公開日: 2008/11/10
    ジャーナル フリー
    本研究では,ブタ卵巣からの卵丘-卵子複合体(COCs)採取に伴う時間と労力の軽減を目的として,卵子採取装置(以下,採取装置),および卵子洗浄装置(以下,洗浄装置)を作製し,COCsの採取・洗浄の効率化について検討した。
    採取装置は,先端に生け花に用いる剣山を装着した小型振動機と卵子保持シャーレからなり,振動をかけながら剣山で卵胞を破砕することにより,COCsを培養液中に浮遊させる仕組みとした。性能の確認のため,卵巣からCOCsを採取し,その処理時間,採取COCs数,形態評価,体外培養成績を従来法(卵子掻き出し法,吸引法)と比較した。1分間あたりのCOCs採取数は,採取装置使用で最大3.8倍に増加した(採取装置 : 92.7±26.1個/分,掻き出し法 : 37.4±5.3個/分,吸引法 : 24.3±2.4個/分)。採取卵子の体外発生培養成績では,成熟率(74.1±8.3% vs. 65.1±10.9%,68.1±16.2%)と単為発生胚の胚盤胞形成率(22.5±9.5% vs. 30.0±18.9%,28.1±17.2%)に有意な差はなかった。
    洗浄装置は,底面にCOCsよりも大きなサイズ(300×300μm)のメッシュをもつ濾過器Iと小さなサイズ(100×100μm)の濾過器II,および受け皿からなり,筒に浮遊液を通すことで,COCsと大きさが異なる浮遊物を除く仕組みとした。性能の確認のため,卵巣10個を処理して得られたCOCs浮遊液20mlを通し,その処理時間,要した洗浄液量を定法と比較した。処理時間は,洗浄装置使用により約半分に短縮され(洗浄装置 : 169.7±40.4秒vs. 定法 : 318.3±59.0秒),洗浄液量は2/3に削減された(32.8±10.2ml vs. 51.7±5.8ml)。
    以上の成績から,開発した採取装置,洗浄装置の有用性が明らかとなり,作業者の時間短縮と労力軽減が可能となった。
技術ノート
資料
feedback
Top