日本養豚学会誌
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52 巻 , 3 号
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原著
  • 渡邊 哲夫, 野口 宗彦, 沼野井 憲一, 長谷山 聡也, 青山 真人
    52 巻 (2015) 3 号 p. 123-134
    公開日: 2015/12/28
    ジャーナル フリー
    ブタが他のブタの尾を齧る「尾かじり」は,被害ブタに強いストレスを与え,このブタの生産性を悪化させるので,軽減されなければならない問題行動である。本研究では,安価で簡便な尾かじり被害を軽減する飼養管理技術を検討した。栃木県畜産酪農研究センター芳賀分場において,生後約35〜40日齢から60日齢までのランドレース種とデュロック種の交雑種を使用した。実験1では,特に処理をしない対照区,鉄製・プラスチック製鎖あるいは綿製ロープを提供した環境エンリッチメント(EE)区,1.8%塩化ナトリウム(NaCl)水溶液を給与したNaCl区を設定した。実験2では,飼料の形状が尾かじり被害に及ぼす影響を検討するため,ペレット状の飼料を給与したペレット区,これを顆粒状に砕いて給与したクランブル区を設定した。いずれの実験においても,ブタの尾の被害状況をスコア化し,その経時的変化を観察した。また,唾液を採取し,ストレスの生理的指標であるコルチゾルの濃度を測定した。実験1において,対照区では尾の被害スコアが増加する傾向であったのに対し,EE区では処置開始後には,時間経過に伴うスコア増減はほとんど無く,ほぼ処置前の値を維持していた。一方,NaCl区では尾の被害スコアは塩水給与後に減少した。処置前から処置約2週間後の尾の被害スコアの増加分を区ごとに比較すると,NaCl区では対照区に比べ有意に低かった。また,処置前と処置約2週間後の唾液中コルチゾル濃度を区ごとに比較すると,対照区では増減はなかったが,EE区とNaCl区では処置後に減少する傾向があり,ストレスが軽減されている可能性が示唆された。実験2において,ペレット区では尾の被害が悪化し,この区の尾の被害スコアの増加分はクランブル区に比べ有意に高かった。これらのことから,特に塩水の給与が,尾かじり被害の軽減に有効であるという結果が得られた。
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