日本養豚学会誌
Online ISSN : 1881-655X
Print ISSN : 0913-882X
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原著
  • 図師 菜緒実, 古谷 愛奈, 中武 真吾, 佐々木 羊介
    2018 年 55 巻 2 号 p. 31-36
    発行日: 2018/06/26
    公開日: 2018/09/14
    ジャーナル フリー

    授乳期の母豚は自身の維持成長に加えて子豚に対する乳生産を行うため,多くの栄養摂取が必要となる。飼料摂取量向上の対策として,母豚が常時飼料を摂取することができる不断給餌が挙げられる。本研究では,不断給餌器を用いた不断給餌が授乳中母豚の飼料摂取量およびその後の生産性に与える影響を調査することを目的とした。本研究はランドレース種と大ヨークシャー種の交雑種母豚を約350頭飼養している一般生産農場で実施した。2014年9月11∼13日に分娩した3産以上の母豚19頭を対象として,これらの母豚を自由摂食群(不断給餌器を用いた自由摂食群:n=10)と従来給餌群(一日二回の従来給餌:n=9)に無作為に分類した。試験開始日は分娩後4日目とし,離乳日(分娩後20日目)までの17日間,飼料摂取量を毎日観察した。また生産成績として,平均離乳子豚体重および離乳後初回交配日数を調査した。試験期間17日間における総飼料摂取量の平均(±SEM)は105.0±4.8 kgであり,自由摂食群の方が従来給餌群よりも高い傾向にあったが(111.5±7.6 vs. 97.9±4.8 kg;P=0.16),本解析の検出力は0.235であった。生産成績に関して自由摂食群は従来給餌群よりも平均離乳子豚体重が大きく(9.1±0.1 kg vs. 7.8±0.1 kg;P<0.05),離乳後初回交配日数が短かった(4.8±0.1日 vs. 5.4±0.2日;P<0.05)。本研究では,検出力が低い中,不断給餌器を用いた不断給餌により飼料摂取量が増加することが示唆され,またその効果として,その後の生産成績が向上する可能性が示唆された。

  • 川村 英輔, 高田 陽, 小島 陽一郎, 中久保 亮
    2018 年 55 巻 2 号 p. 37-47
    発行日: 2018/06/26
    公開日: 2018/09/14
    ジャーナル フリー

    密閉縦型発酵装置(コンポ)の排気をプレートフィン型熱交換器に導入し,空気を加温することで排気からの熱回収及び熱利用を試みた。その結果,コンポ排気(平均温度52.2℃,平均通気量210m3/h)と外気(平均温度11.3℃,平均通気量153m3/h)との熱交換により,得られた加温空気の平均温度は40.8°Cで,温風が得た熱量は,4.5MJ/h (1.25kW)であった。この時の熱交換効率は69%であり,総括伝熱係数は,90W/m2·Kであった。コンポ入気風量は,熱交換器を通ることで圧力損失が生じ180m3/hから144m3/hに減量したが,加温空気をコンポに利用しても乾物分解率に負の影響はなく,良好な発酵が維持された。コンポ排気と外気との熱交換により得られた加温空気をコンポ入気として利用する温風返送は,2.0kWのヒーター稼働時に比べ,消費電力量が半分となり,電気代が年あたり11.5万円削減でき,本システムの導入効果が大きいことが明らかとなった。

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