日本養豚学会誌
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56 巻 , 1 号
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原著
  • 橋本 果林, 遠藤 斗南, 高田 良三
    2019 年 56 巻 1 号 p. 1-7
    発行日: 2019/03/04
    公開日: 2019/06/21
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    離乳子豚への飼料用米利用と飼料費削減を目的とし,配合飼料の一部を飼料用米で代替し,不足する栄養成分を単体アミノ酸や大豆粕,脱脂粉乳により調整した飼料を離乳子豚へ給与した場合の発育や糞便性状,飼料費への影響について調査した。試験区は,(1)対照区:市販配合飼料100%,(2)飼料用米区:市販配合飼料60%,粉砕玄米40%(原物重量比以下同じ),(3)アミノ酸区:市販配合飼料60%,粉砕玄米39%,アミノ酸1%,(4)タンパク質区:市販配合飼料60%,粉砕玄米29.5%,アミノ酸0.5%,大豆粕10%,(5)乳成分区:市販配合飼料60%,粉砕玄米29.5%,アミノ酸0.5%,大豆粕5%,脱脂粉乳5%と設定した。3週齢の離乳子豚60頭を各試験区に12頭ずつ配置し,去勢雄と雌各2頭ずつの4頭群で3週間,試験飼料を給与した。その結果,対照区と比較して飼料用米区では日増体量と飼料効率が有意に低下した。しかし,必須アミノ酸と粗蛋白質含量を調整したタンパク質区および乳成分区においては,日増体量および飼料効率は対照区と有意な差がなく,飼料用米区と比較して有意に上昇したことから,飼料用米代替により不足した栄養成分が充足したと示唆された。一方,アミノ酸区では,日増体量において対照区と比べて有意差が認められなかったものの,飼料用米区に対しても有意差が認められず,栄養成分が充足できない可能性があった。また,乳成分区以外では飼料単価および増体あたりの飼料費が市販配合飼料を給与した対照区より安価であった。このため,日増体量,飼料効率および飼料費の観点からタンパク質区が最も有用性のある飼料であると考えられた。結論として,離乳子豚に対し,配合飼料を60%とし,残る40%を飼料用米29.5%,アミノ酸0.5%と大豆粕10%を配合することで,発育を維持しながら飼料費の削減ができる可能性が示唆された。

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