惑星形成過程の第一歩である微惑星形成は, これまでに数々の問題点が指摘されてきた. ところが, 近年, 極端に密度の低いダストの凝集体 (アグリゲイト)を考慮することで, 様々な問題が回避され, 微惑星が形成可能であるということが理論的に明らかになってきた. しかし, 低密度アグリゲイトの存在は観測的にはよくわかっておらず, 未だ理論モデルの観測的検証には至っていない. 本稿では, 低密度アグリゲイトによる光散乱特性について解説し, そこから期待される低密度アグリゲイトが存在する原始惑星系円盤の観測的性質について議論する.
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