本研究の目的は第 1に、個々の教育的テレビゲームを評価するためのチェックリストを作成することであった。そのため、先行する 5つのチェックフォームを 2度の予備調査を経ることにより精錬し、12領域75項目から成るチェックリストを作成した。さらに、作成したチェックリストを現在日本で市販されている子ども向けソフトに用いて内容分析を行い、教育的テレビゲームの現状に関して検討することを第2の目的とした。大学生8名が 12ソフトを評定した結果、技術面の質の高さや自主学習を支援するような構成、教育的に重要度の高いテーマを扱っているといった特徴、および長所が見出された。 一方で、学習者個々人への対応の不足や、他者と連携した学習が想定されていないなど学習スタイルの制限、ソフトに関する情報提供の充実の必要性といった課題が見出された。
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