今日eメールや携帯電話メールが盛んになり、文章の構築が身近になった。しかしパソコンや携帯電話に言語表現を依存することは、話し言葉によって成立した日本語の良さが見失われるおそれがある。
日本語の音が持つ働きとは、空間的な「位置」とそのものの「本質」を基準に同じ音つまり名前を付けることである。物事の要素から言葉を連想する考え方は日本語の再認識に役立つと考えた。この考え方は物の表層にとらわれない言葉同士の深いつながりがある。日本語の面白さを再認識するきっかけにしたい。
物事の要素から言葉を連想する考え方は、弥生時代の1音節語を基本とするヤマト言葉だ。1音節語の中には身体関連語と植物の部位名称・総称が多い。2語の語源は関係があると中西進、安本美典をはじめ様々な研究で言われている。両者には、どのような共通要素があるのか。その関係付けと可視化を3日めくりカレンダー制作で試みる。
植物の1年の生長に合わせ人間の身体関連語との関係づけを1年を通して触れることができるようにする。日本語の名付け方を知ることで、日本語を今より一歩、面白く感じてもらえると信じている。
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