詳細検索結果
以下の条件での結果を表示する: 検索条件を変更
クエリ検索: "ものみの塔"
60件中 1-20の結果を表示しています
  • 山口 瑞穂
    宗教と社会
    2019年 25 巻 65-79
    発行日: 2019/06/08
    公開日: 2021/06/05
    ジャーナル フリー

    本稿は、1970年代半ばから1990年代半ばの日本におけるエホバの証人の歴史展開を、宗教運動論や教団組織論の視点から検討し、この時期の発展要因を明らかにする。検討に際し、教団側の刊行物だけでなく教団外からの情報も採用し、世界本部の布教戦略に注意を払った。ハルマゲドン1975年説が期待外れとなり、離脱者の増加という現象に直面した世界本部は、以前にも増して「終わりが近い」ことを強調し、多くの時間を宣教に費やす「開拓奉仕」と称される活動を督励した。日本支部の信者に占める「開拓者」の比率は群を抜いて高く、その多くは非信者の夫をもつ主婦たちであった。エホバの証人の救済観や教義は、日本人には本来受け入れにくいものであったが、「家から家」への戸別訪問による宣教に多大な時間が投じられたことが入信者の獲得と教勢拡大につながった。世界本部と日本支部の強固な関係は、献身的な活動を引き出した看過できない要素となっている。

  • 川元 俊二, 稲田 一雄, 金丸 隆幸, 永尾 修二, 落合 亮二, 内田 清久, 中里 貴浩, 海江田 令次
    日本輸血細胞治療学会誌
    2008年 54 巻 1 号 31-37
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/12/19
    ジャーナル フリー
    (背景)輸血を受け入れないエホバの証人の患者に対する治療の対応や指針が検討され,現在に至っている.(目的)患者の意思決定を尊重する原則に立って治療を推進していく上で,インフォームドコンセント(IC)の方法とそれを実践する為に必要な他科との医療連携について検討する.(対象と方法)過去十年間にエホバの証人の患者113名(小児3名),128例におこなったICの方法と他科との医療連携の内容を示した.ICの方法は同種輸血拒否と受け入れ可能な代替療法の許容範囲の確認,無輸血治療に伴う合併症の内容の理解と同意であった.医療連携には麻酔科医,放射線科医,消化器内視鏡医との連携が含まれた.(結果と成績)ICの過程で医療者側が治療適応外と認めた症例は無かった.治療症例は110名,125症例で手術治療107例,放射線学的観血治療10例,内視鏡的治療4例,放射線照射化学療法17例をおこなった.緊急手術および治療は15例だった.患者全員が同種血輸血の受け入れを拒否する意思を示したが,4名を除く106名が代替療法として閉鎖回路で連結された希釈式自己血および回収式自己血輸血や血液分画の投与を受け入れた.自己血輸血を29例(23%)に施行し,術中術後の管理を通して,患者の意思により術前に代替治療の適用を定めた許容範囲を超えた症例は無く,無輸血治療が本来の治療の根治性を阻害することはなかった.また手術在院死亡や重篤な合併症の併発を認めなかった.(結論)ICの徹底と院内医療連携による無輸血治療の実践によって個々の患者に対する適切な医療環境と治療成績を提供できた.
  • 星野 晋
    日本臨床麻酔学会誌
    2006年 26 巻 3 号 296-302
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/05/26
    ジャーナル フリー
      本論では, エホバの証人の輸血拒否を新しい医療技術をめぐる文化摩擦と位置づけ, 文化人類学の視点から検討した. エホバの証人の輸血拒否の基礎となる世界観や宗教集団としての特徴には, 異常性は見出せない. 彼らは, 輸血や血液製剤の副作用が社会問題化したのを背景に, 患者の自己決定権という新しい思想に沿ってこの問題の解決を図ろうとしてきた. また, 血液成分の一部の利用を個々の信者の判断にゆだねるという歩み寄りもみせている. 異文化としての彼らの価値観を許容する以上, 親としての判断能力を否定することはできず, 子供のみを彼らの社会から引き離して輸血を行うことは難しいと考えられる.
  • 内山田 修一, 山田 邦雄, 星野 啓介, 室 秀紀, 舩橋 伸司, 福田 誠
    中部日本整形外科災害外科学会雑誌
    2018年 61 巻 5 号 1141-1142
    発行日: 2018/09/01
    公開日: 2019/02/08
    ジャーナル 認証あり
  • 廣間 文彦, 相馬 祐人, 鷹野 留美, 清水 聡, 陳 明俊, 佳山 智生, 河部 純
    日本救急医学会雑誌
    2014年 25 巻 5 号 208-214
    発行日: 2014/05/15
    公開日: 2014/09/01
    ジャーナル フリー
    症例は60歳の男性。慢性腎不全のため維持透析を週に3回行っていた。横断歩道を歩行中乗用車にはねられ,胸骨骨折,左多発肋骨骨折,両側血胸,両側肺挫傷,右気胸,顔面骨骨折,両側下顎骨骨折,骨盤骨折,第2,3腰椎右横突起骨折,右腓骨近位端骨折,左橈骨遠位端骨折を受傷した。ISSは29であった。出血性ショックとなったが,宗教上の理由により本人および家族が輸血(全血,赤血球,白血球,血小板,血漿)を明確に拒否したため,承諾の得られたアルブミンと輸液にて循環動態を維持した。事故以前から腎性貧血を認め,来院時ヘモグロビン値 10.3g/dLであったが,貧血は徐々に進行し,第54病日にヘモグロビン値3.5g/dLまで低下した。 下顎骨骨折については顎間固定を行ったが,嘔吐や呼吸不全の合併があり12日間で固定除去となった。また他の骨折については保存的に治療を行った。経過中に心不全,呼吸不全となり人工呼吸器管理を行い,さらに慢性硬膜下血腫,脳梗塞,シャント閉塞などの合併症を伴った。しかしながら集学的治療により全身状態は改善し,透析治療を行いつつ輸血なしで貧血も事故以前の水準に改善した。その後意欲障害は残ったものの独歩にて外来通院となった。宗教上の理由により,無輸血で治療した維持透析中の多発外傷症例を経験した。宗教的輸血拒否症例に対する救急治療に関して,今後も議論を要すると考えられる。
  • 増田 はつみ, 神崎 仁
    耳鼻咽喉科展望
    1986年 29 巻 6 号 673-676
    発行日: 1986/12/15
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    The measures that have been taken before acoustic tumor surgery for a member of the Jehovah's Witness faith are reported. In this case, fortunately, no transfusion of blood was required. At the present time, the situation regarding the treatment of the members of this faith in Japan is different from that in the United States, and there is no other choice than for each institution to set its own basic policies. However, surgery that will definitely require transfusion will not be able to be performed unless some legislation equivalent to the American system permitting life-saving treatment is established in Japan.
  • 松矢 浩暉, 徳永 裕彦, 市川 宣弘, 齋藤 貴徳
    中部日本整形外科災害外科学会雑誌
    2021年 64 巻 3 号 351-352
    発行日: 2021/05/01
    公開日: 2021/09/18
    ジャーナル 認証あり
  • 中井 猛之, 早崎 史朗
    日本輸血学会雑誌
    2000年 46 巻 3 号 330-331
    発行日: 2000/06/01
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
  • 猪瀬 優理
    宗教と社会
    2002年 8 巻 19-37
    発行日: 2002/06/29
    公開日: 2017/07/18
    ジャーナル フリー
    本稿は、これまであまり研究課題として取り上げられてこなかった宗教集団からの脱会について、も
    のみの塔
    聖書冊子協会からの脱会者39名を事例として分析した実証的研究である。特に本稿では、当教団の信者を親にもつ二世信者の脱会にみられる問題に焦点を当てている。本稿では、当教団が、信者にとって脱会が多くの困難や抵抗を生じさせる特徴を持つ教団であると考える。脱会の問題を考える手がかりとして、本稿では組織的離脱と認知的離脱が生じるプロセス、また脱会後に必要となる「社会的リアリティの再定義」の達成に焦点を当てる。このとき、認知的離脱と「社会的リアリティの再定義」の要件として、教団外情報の入手と教団外との人間関係の形成に着目して分析した。事例分析の結果として、一世信者と二世信者ではそれぞれ必要とされる情報や人間関係の性質が異なっていることが示された。
  • 早崎 史朗, 仁科 健夫, 中井 猛之
    生命倫理
    2001年 11 巻 1 号 97-103
    発行日: 2001/09/17
    公開日: 2017/04/27
    ジャーナル フリー
    医療の選択の際には, 相手の立場に立って考えることが不可欠である。しかし, 治療の選択にあたって, 患者の自己決定権に基づく判断と医師としての理念が衝突することもある。価値衝突を防ぐことはできるのか。患者の持つ自由はどこまで尊重されるのか。学会や大学の授業でエホバの証人に投げかけられる疑問は, 価値衝突やインフォームド・コンセント(IC)の限界に関連するものである。これらの答えを得るには, 医学知識に加え, 医療倫理が重要な意味を持つ。そこで私たちは, 医療関係者や法律家たちにエホバの証人に関する, 正確な情報提供をすることに取り組んできた。その一つとして, 大学の医学生の授業に招かれ, 講義の一部に加わった。1)倫理観, 2)法的側面, 3)医療の選択という観点からエホバの証人の立場を説明した。授業は, エホバの証人に対する理解を深め対立を回避するのに役立つものとなった。本稿では, 未成年者への対応に関して, 考察を加えている。エホバの証人の信念の根底にある考えを披瀝し, これをケース・スタディーとして生命倫理やICについて考察する。
  • 高橋 豪仁
    日本体育学会大会号
    1989年 40A 巻
    発行日: 1989/09/10
    公開日: 2017/08/25
    会議録・要旨集 フリー
  • 櫻井 義秀
    現代社会学研究
    2004年 17 巻 1-19
    発行日: 2004/06/18
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    1995年のオウム真理教事件以降,カルト問題が初めて日本の主要な社会問題になったが,新世紀に入り,アフガン戦争,2002年の北朝鮮による拉致問題,2003年のイラク戦争という大事件が相次ぎ,カルト問題はメディア報道から消えた。しかし,カルト問題の当事者(加害者としての教団,被害者としての信者や一般市民)や研究者にとってこの問題は終わっていない。カルト問題の多面性・複雑性は,まだ理論的にも十分検討されていない。
    本稿では,カルトという用語の由来と用法を歴史的に概観し,次いで,ミクロ,メゾ,マクロの社会領域ごとのカルト論を批判的に検討した上で,新たな課題を発見したい。
    ミクロレベルでは,1)宗教社会学の入信・回心・脱会論と,2)反カルト運動が展開する洗脳,マインド・コントロール論の論争を分析する。メゾレベルでは,1)世俗社会と激しく葛藤するカルト運動がどのように組織論として位置づけられるかをみたうえで,2)反カルト運動によりカルトの実体化が進められたという構築主義的な分析を検討する。マクロレベルでは,1)異文化の流入を阻止するために自文化を再活性化しようとしたカーゴ・カルト運動と,2)グローバリズムの中で文化が相対化・多元化してくることに抗う一つの文化ナショナリズムとして反カルト運動があるという議論を批判的に検討する。今後の課題としては,カルト問題を通して明確化される社会秩序や公共性の構築という議論を提示したい。
  • 中井 猛之, 仁科 健夫, 早崎 史朗
    生命倫理
    2000年 10 巻 1 号 141-147
    発行日: 2000/09/13
    公開日: 2017/04/27
    ジャーナル フリー
    1999年4月15日、医師国家試験の在り方を検討していた厚生省の改善検討委員会が最終報告をまとめた。これは、医の倫理や患者の人権の尊重などを重視した医療を行なえる能力を新人から培うという方向性を示したと言える。患者の立場に立ったインフォームド・コンセントを十分に行なえる医師を育てるためには、医学生の段階から倫理教育を施すことが必要であると考えられる。実際、各大学において医学生に対する倫理教育の取り組みが行なわれるようになってきた。そこで、一例として大阪医科大学で行なわれたエホバの証人の宗教的輸血拒否をケース・スタディーとしたスモールグループ学習を取り上げる。1.「エホバの証人について」、2.「エホバの証人の医療に関する倫理的立場」、3.「無断輸血裁判について」、4.「なぜ訴訟となったか」、5.「生命観や医の倫理にまで踏み込んだ論議がなされるべきである」、6.「真のインフォームド・コンセントの確立が必要」、7.「厚生省の指導」、8.「結論」からなる講義の内容を報告する。加えて幾つかの大学の医学部で行なったエホバの証人の代表者による倫理教育についても述べ、宗教的輸血拒否を医学生への倫理教育に用いたことによる成果を紹介する。
  • 山口 瑞穂
    宗教研究
    2016年 89 巻 Suppl 号 393-394
    発行日: 2016/03/30
    公開日: 2017/07/14
    ジャーナル フリー
  • 安部 和夫, 佐藤 尚司, 里井 明子, 近藤 晴彦
    Cardiovascular Anesthesia
    2016年 20 巻 1 号 87-91
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/09/03
    ジャーナル フリー

     エホバの証人は輸血拒否の姿勢が特徴的であるが特に心臓血管手術では大きな問題である。今回我々は2001年から2015年までの間に人工心肺下に46例のエホバの証人の心臓血管手術を経験したので報告する。手術の内訳は冠動脈バイパス術3例,弁疾患手術22例,大血管手術19例,心室中隔穿孔手術2例であった。予定手術31例,緊急手術15例であった。手術中の最低ヘモグロビン値は6.1±2.0 g/dL,術後の最低ヘモグロビン値は6.7±2.0 g/dLであった。術後24時間以内の死亡例は2例であった。我々は全症例において赤血球濃厚液,凍結血漿,血小板のいずれも輸血しなかった。

  • 瀬尾 憲正
    日本臨床麻酔学会誌
    2008年 28 巻 3 号 498-512
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/06/07
    ジャーナル フリー
      「エホバの証人」 信者の宗教的理由による輸血拒否への医療従事者の対応には, いわゆる 「絶対的無輸血」 と 「相対的無輸血」 の立場がある. これまで 「エホバの証人」 信者の輸血拒否に関する訴訟は散見されるが, いずれの立場をとるべきかについては, 法令による規制はない. 自治医科大学附属病院は2007年8月30日より 「絶対的無輸血」 から 「相対的無輸血」 の立場をとることに変更した. 対応においては, 宗教的理由による輸血拒否を人格権として認めるとともに, 病院全体としての立場を明示し, 十分に説明した後に, 病院の立場を認めるかどうかについて, 宗教的圧迫にも配慮して自由に意思決定ができるようにすることが重要である.
  • I.良心的輸血拒否について
    長谷川 智華, 黒澤 太平, 黒瀬 直樹, 李 暁鵬, 熊澤 武志, 藤城 雅也, 佐藤 啓造
    昭和医学会雑誌
    2004年 64 巻 3 号 263-267
    発行日: 2004/06/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • 兼子 一
    宗教と社会
    1999年 5 巻 39-59
    発行日: 1999/06/03
    公開日: 2017/07/18
    ジャーナル フリー
    本論文は、「エホバの証人」(も
    のみの塔
    聖書冊子協会)の信者による布教活動がどのように行われているのか、という観点から信者の実践活動に関するフィールドワークの一部をまとめたものである。なお、この調査は1992年から1998年にかけて実施している。この研究は、エスノメソドロジーという研究方法を使用することで、「信仰」というものを相互行為と考え、「布教と受容」の相互反映的なプロセスとして解明することを目指している。ところで、エスノメソドロジーの主な分析方法としては、「会話分析」と「ワークの分析」と呼ばれるものがある。そこで、この論文では、「ワークの分析」と呼ばれる方法を採用することにした。論点として、信者が布教プロセスにおいて、相手を納得させるために、どのようにカテゴリー群を使用していくのか。そして、その語用法が参与観察者である「私」にどのような受容プロセスとして立ち現れていたのか。これらの相互作用プロセスに焦点をあてた。なお、会話分析については別稿を用意している。
  • 中西 尋子
    宗教研究
    2022年 96 巻 3 号 126-132
    発行日: 2022/12/30
    公開日: 2023/03/30
    ジャーナル フリー
  • 終戦から一九七〇年代半ばまで
    山口 瑞穂
    宗教研究
    2017年 91 巻 3 号 49-71
    発行日: 2017/12/30
    公開日: 2018/03/30
    ジャーナル フリー

    本稿は、日本におけるエホバの証人が、その特異な教説と実践をほとんど希釈することなく二十一万人を超える現在の教勢を築いてきた背景を、日本支部設立の過程における世界本部の布教戦略に着目して検討するものである。資料としては教団発行の刊行物を参照した。検討の結果、エホバの証人において重要な位置を占めているのは「神権組織」と称される組織原則であり、この原則における世界本部への忠節さは神への忠節さを意味するため、日本人信者にとっては社会への適応・浸透以上に世界本部への忠節さが課題となっていたことが明らかとなった。遅くとも一九七〇年代半ばには「神権組織」に忠節な日本支部が確立され、数多くの日本人信者たちが本部の方針に従い「開拓」と称される布教活動に参加した。特徴的な教義でもある予言の切迫感が布教意欲を高めたこともあり、布教の成功率が低い社会状況にありながら膨大な時間が宣教に費やされたことが、その後の教勢拡大を促した。

feedback
Top