ミリ波帯の無線アクセスを実現するには多くの基地局が必要であるため,光ファイバ無線(RoF)を用いて基地局を簡素化し,中央局にその機能を集中化させる手法が有力である.しかし,中央局においては多数の無線装置や光デバイスが必要となり,設備が大型化,高コスト化する問題がある.我々は工場等の保守業務等での利用を想定し,ユーザが疎らで,全ての基地局を同時に稼働させる必要が無い状況に適したシステム構成として,中央局の光源の波長切り替えによって稼働させる基地局を選択する手法を提案している.本手法を用いることで,中央局の簡素化が可能となる.本稿では1530mmから1560mmの40チャネルの各波長チャネルにおける双方向通信を行い,ビット誤り率を測定することで,提案システムの波長チャネル間の干渉の影響を明らかにし,提案手法の実現可能性を明らかにする.
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