キノン型,フェナジン型,オキシケトン型,オキシム型の各配位子と金属イオン,すなわちCu
2+,Zn
2+,Fe
2+,Ni
2+,Co
2+,Cr
3+,Pb
2+,Sn
2+,Sn
4+のそれぞれを組みあわせて31種のキレート高分子化合物を合成し,導電性を検討した。いずれのキレート高分子化合物も不融,不溶性で,金属イオンが同種の場合は耐熱性はオキシケトン型<キノン型<フェナジン型の順に良く,また,一般的にいって金属イオンとしてはZn
2+,Ni
2+の場合が比較的良好であった。導電性は金属イオンの
イオン化傾向
と関係し,
イオン化傾向
の大きい金属イオンを含むキレート化合物程,20℃の固有抵抗値,活性化エネルギーは小さく,配位子はキノン型,オキシケトン型の方がフェナジン型,オキシム型に比べて良好であった。
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