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クエリ検索: "イクメンプロジェクト"
49件中 1-20の結果を表示しています
  • 冬木 春子
    家族社会学研究
    2019年 31 巻 1 号 86-87
    発行日: 2019/04/30
    公開日: 2020/04/30
    ジャーナル フリー
  • 清水 いづみ, 浅野 みどり
    日本小児看護学会誌
    2021年 30 巻 131-138
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/07/31
    ジャーナル フリー

     本研究は日本における子育てに関する一般的な父親のストレス、NICU退院後の父親の子育てに関する研究の動向を文献検討により明らかにし、今後の研究課題を検討することを目的に、医学中央雑誌Web版(ver. 5)を用いて文献検索を行った。子育てに関する一般的な父親のストレスは【育児ストレス】、【父親の役割と親性】、【父親のサポートニーズ】、NICU退院後の父親の子育ては【早産児の父親】、【双子の父親】に分類された。一般的な父親の育児ストレスについては、母親と比べるとストレス値は低く、影響要因として子どもが複数いること、仕事で育児の時間がとれないこと、学歴が高校卒業以下であることなどが認められたが、論文によって不一致であった。サポートニーズとして、経済支援や活用しやすい育児支援制度があげられた。今後は両者の育児ストレスの違いやソーシャルサポートニーズについて明らかにしていくことが課題である。

  • ―ケアリング・マスキュリニティについての一考察―
    巽 真理子
    社会学評論
    2022年 72 巻 4 号 450-466
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/03/31
    ジャーナル フリー

    本稿では,イクメンという父親像と男らしさとの関連から,現代日本がジェンダー平等に向かうためのケアリング・マスキュリニティの効果と課題について議論する.

    厚生労働省の父親支援政策

    イクメンプロジェクト
    におけるイクメンについて,
    イクメンプロジェクト
    の啓発用資料を分析したところ,イクメンは子育てに積極的に関わる/関わろうとする一方で,その働き方には戦後日本のヘゲモニック・マスキュリニティである〈一家の稼ぎ主という男らしさ〉が大きく影響する父親像であることがわかった.そして,稼得責任も子育て責任も負う「二重負担モデル」であるイクメンの子育ては,母親と比較すると,質的にはほぼ同じだが量的にはかなり少なく,男女差は縮まっていない.

    このイクメンの分析結果をふまえて,EUでジェンダー平等に有効だといわれるケアリング・マスキュリニティの「ケアを男らしさに含める」戦略を考察すると,男らしさを手放したくない男性や企業に受け入れられやすいという効果はあるが,ヘゲモニック・マスキュリニティの支配的な特性を取り除くことが難しいという課題があることがわかった.そのため,日本が本当にケアのジェンダー平等をめざすのであれば,ケアリング・マスキュリニティのようにケアを男らしさに含めて,ジェンダーをそのまま保つのではなく,フェミニズムのケア論が主張するように「ケアからジェンダーを外す」ことが重要である.

  • 斧出 節子
    家族関係学
    2019年 38 巻 79-80
    発行日: 2019年
    公開日: 2020/03/24
    ジャーナル フリー
  • 3歳未満児をもつ夫婦を対象に
    *岡野 雅子, 長谷部 あゆみ
    一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
    2013年 65 巻 2J-2
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/07/23
    会議録・要旨集 フリー
  • ~作業的視点での考察~
    甲斐 公規, 高木 雅之
    作業科学研究
    2022年 16 巻 1 号 66-73
    発行日: 2022/12/31
    公開日: 2023/02/01
    ジャーナル フリー
    近年,男性が積極的に育児に参加することが求められている.男性が父親になっていくプロセスは,育児という作業を通して起こるトランザクショナルな変化であり,父親になっていくプロセスを理解するに は,個人の経験を注意深く見る必要がある.よって本論では,父親であることに付随してトランザクショナルに拡大していった作業経験を振り返った.その結果,主体的な Doing によって,男性が理想的な父親や活動家としての Being に調和的に変容していったことが分かった.また,育児という作業が起点となり,育児を取り巻く状況的要素と有機的に交わって調和し,作業が発展しながら継続的にトランザクションを生じさせるプロセスが明らかとなった.さらに,一個人の父親の奮闘から始まった行動は,身近な集団レベルに波及し,集合体レベルでのより作業的に公正な社会づくりへとつながっていったと解釈できた.
  • 永山 理穂
    女性学
    2021年 28 巻 107-111
    発行日: 2021/03/31
    公開日: 2022/04/01
    ジャーナル フリー
  • 多賀 太
    社会学評論
    2022年 73 巻 3 号 277-279
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/12/31
    ジャーナル フリー
  • 巽 真理子
    家族社会学研究
    2023年 35 巻 2 号 181-182
    発行日: 2023/10/31
    公開日: 2023/11/21
    ジャーナル 認証あり
  • 礒山 あけみ
    日本助産学会誌
    2015年 29 巻 2 号 230-239
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/02/24
    ジャーナル フリー
    目 的
     勤務助産師が行う父親役割獲得を促す支援の実態とその関連要因を明らかにし,周産期における家族ケアシステムの構築を検討するための示唆を得ることを目的とする。
    対象と方法
     病院・診療所に勤務している助産師を対象に,自記式質問紙調査を行った。父親役割獲得を促す支援の項目について因子分析を行い,助産師の属性による得点の差をt検定および一元配置分散分析を用いて分析した。
    結 果
     研究協力者は422名(有効回答率93.6%)であった。因子分析の結果,“父親への支援に対する姿勢”“分娩時の父親役割準備”“父親意識の促進”“ピアサポート促進”“妻へのサポート促進支援”“アタッチメント促進”“父親のニーズに応じた支援”“夫婦間コミュニケーション促進”の8因子が抽出された。各因子に対するCronbachのα係数は0.72~0.95であった。実施率が高かった因子は“妻へのサポート促進支援”,“アタッチメント促進”,“分娩時の父親役割準備”,“父親への支援に対する姿勢”,“夫婦間コミュニケーション促進”であった。父親役割獲得を促す支援は,助産師経験年数や助産師数,両親学級や夫立ちあい分娩および夫への育児指導の有無により有意な差が認められた。
    結 論
     勤務助産師の父親役割獲得を促す支援には助産師経験年数や助産師数が関連していた。父親役割獲得を促すためには,まず助産師が父親自身も親移行の当事者であることを認識すること,そのうえでシステマティックな父親同士の交流の場の提供や,父親になる夫に対するクラス運営・立ちあい出産の導入が有用であることが示唆された。
  • 荻野 昌弘
    社会学評論
    2022年 73 巻 3 号 276-277
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/12/31
    ジャーナル フリー
  • 幼稚園での調査
    山田 亜希子, 栗原 亜由希, 杉山 智美, 浅里 仁, 井上 美津子
    小児歯科学雑誌
    2015年 53 巻 4 号 487-494
    発行日: 2015/11/25
    公開日: 2017/03/16
    ジャーナル フリー

    家庭における子どもの歯科保健に対する保護者の意識とその実態について把握し,今後の保健指導に活用することを目的として,幼稚園に通う3 歳~6 歳の園児の保護者を対象に,子どもの歯科保健に対する意識調査を行い,以下の結果を得た。

    1 .齲蝕予防において歯磨き以外に気をつけていることは,父母ともに「定期検診」が最も多く,その重要性は広く認識されていたが,父親では「なし」も多かった。

    2 .母親の95.2%,父親の56.8%が仕上げ磨きを行っており,全体からは少数であるものの母親が働いている場合,父親が仕上げ磨きを行っている割合は高かった。また,父親の多くは「なんとなく」仕上げ磨きを行っていた。

    3 .子どもの口腔内への興味は,父母ともに「むし歯」が最も多く,次いで「歯並びや咬み合わせ」であった。

    4 .参加している育児項目において「仕上げ磨き」は父母ともに頻度の高いものであった。

    今回,子どもの歯科保健に対する幼稚園児の保護者の意識を,父母別々にその違いについて把握できたことは,今後の口腔衛生指導につながる意義のあるものであった。育児の主体が母親から両親へと移行してきているなか,父親の子どもの口腔内への関心は,母親に比べ低かった。今後,父親にも積極的に子どもの定期検診に来てもらい,仕上げ磨きに参加してもらえるよう,かかりつけ歯科医院での検診方法や口腔衛生指導も,提案していく必要が示唆された。

  • 田辺 昌吾, 川村 千恵子, 畠中 宗一
    家族関係学
    2011年 30 巻 153-166
    発行日: 2011年
    公開日: 2020/07/17
    ジャーナル フリー

      The purpose of this study is to examine how paternal involvement in childcare and housework influences the well-being of fathers. Questionnaires were administered to fathers parenting pre-school children, and the responses from 703 fathers were analyzed. The results were as follows:

    1) In the case of fathers with shorter working hours, paternal involvement in childcare was positively associated with the “self-acceptance of being fathers” and “well-being of the family.” In the case of fathers with longer working hours, the same results were derived, and a positive association with the “benefit to work” was also observed.

    2) In the case of fathers with shorter working hours, paternal involvement in housework was positively associated with the “well-being of the family.” In contrast, in the case of fathers with longer working hours, paternal involvement in housework was negatively associated with the “well-being of the family” and “benefit to work.”

      These findings indicated that it is important to reduce the working hours of fathers, that it is important for fathers to be involved in childcare and the need to conduct further research on paternal involvement in childcare separately from paternal involvement in housework.

  • 田口 水唯, 脇本 寛子
    日本助産学会誌
    論文ID: JJAM-2023-0014
    発行日: 2024年
    [早期公開] 公開日: 2024/03/16
    ジャーナル フリー 早期公開

    目 的

    父親支援の実態として,助産師が行う父親支援の実施状況と重要性の認識,それらに関連する要因,今後の支援実施に対する認識,抱える困難感を明らかにすること。

    対象と方法

    A県内の周産期母子医療センターの助産師を対象に,無記名自記式質問紙調査を行い記述統計と内容分析を行った。また,父親支援の実施状況,重要性の認識と対象特性の関連をクリスカル・ウォリス検定またはマンホイットニーのU検定で調査した。

    結 果

    承諾を得た施設は7施設(承諾率35.0%)であった。有効回答数は,量的データ78名(有効回答率35.6%),質的データ68名(有効回答率31.1%)であった。37項目の実施状況では,「常に実施している/ほとんど実施している」の回答割合が最も低い項目は3項目あり,ピアサポートや母乳育児に関する項目であった。重要性の認識では,「非常に重要である/やや重要である」の回答割合が最も低い項目は,「母乳栄養の経験のある父親に母乳育児中の父親の心理を語ってもらう」であった。父親支援の実施得点では,父親支援の学習経験において有意な差がみられた。今後の支援実施に対する認識では,父親支援をより積極的に行う必要があると回答した者は74名(94.9%)であり,今後必要な支援として《ICTを活用した支援》等の14コードが抽出された。支援実施に困難感がある者は68名(87.2%)であり,内容として《父親支援の実施機会や実施時間が十分にない》等の13コードが抽出された。

    結 論

    実施の割合と重要性の認識の割合が低い項目は,ピアサポートや母乳育児に関する項目であり,重要性の周知や実施率の向上に向けて特に検討が必要であることが示唆された。父親支援の実施状況と支援の学習経験に有意な関連がみられ,質の高い支援の実施に向けて助産師教育の検討の必要性が示唆された。父親支援の必要性の認識は高いと考えられたが,87.2%の助産師が支援実施に困難を感じており,支援の実施機会を増やすために,ICTを活用した支援の拡充の必要性が示唆された。

  • 高瀬 寛子, 荒木田 美香子
    日本公衆衛生雑誌
    2022年 69 巻 10 号 814-823
    発行日: 2022/10/15
    公開日: 2022/10/01
    [早期公開] 公開日: 2022/06/30
    ジャーナル フリー

    目的 本研究は,父親の子育て参加促進に向けた基礎資料とするために,1歳から3歳未満の第1子をもつ父親を対象に育児および家事における実施状況とその関連要因を明らかにすることを目的とした。

    方法 2020年10月にWEB調査を行った。調査項目は基本属性,就業状況,子育てに関する情報,育児と家事の実施頻度,夫婦関係満足尺度(以下,QMI),ワーク・ファミリー・コンフリクト尺度日本語版(以下,WFCS),K6日本語版について尋ねた。育児と家事の実施頻度を各高低で2群化し,さらに育児と家事の各高低群を4群に分類した。育児高低群,家事高低群,育児家事の4群を各々従属変数とした多重ロジスティック回帰分析を行った。

    結果 44の都道府県から回答が得られ,406人(欠損値なし)を分析対象とした。育児と家事の実施頻度の高い項目は,抱っこする,一緒に遊ぶ,ゴミだしであり,低い項目は定期健診や予防接種の受診,病院受診,食事をつくる,寝かしつけであった。多重ロジスティック回帰分析の結果,育児の実施頻度の高い群において,両親学級や父親学級の参加あり,育児休業取得あり,妻の就労あり,残業時間10時間未満,最終学歴(中学・高校・専門・高専・短大卒業:非大学卒業),低いWFCS,高いQMIとの関連が認められた。一方,家事の実施頻度の高い群において,両親との同居なし,交替勤務あり,両親学級や父親学級の参加あり,世帯年収600万円以上,最終学歴(非大学卒業),妻の就労あり,妻の健康状態(普通・悪い・とても悪い),高いQMIとの関連が認められ,育児の実施頻度の関連要因とは異なる項目が抽出された。続いて4群に分類したところ,育児家事高群(38.4%),育児高く家事低い群(14.0%),育児低く家事高い群(19.5%),育児家事低群(28.1%)に分類された。この4群において,最も関連のあったものは両親学級や父親学級の参加,残業時間,妻の就労,QMIであった。

    結論 父親の育児および家事の実施頻度において,両親学級や父親学級への参加,残業時間,妻の就労,QMIとの関連が明らかになった。子育て参加への促進に向け,実施頻度の少ない育児や家事への働きかけや父親を対象とした学級等の支援方法の検討の必要性が示唆された。

  • 山際 勇一郎, 中澤 潤, 渡辺 弥生, Shwalb David, Shwalb Barbara, 玄 正煥, 尾形 和男
    教育心理学年報
    2014年 53 巻 205-207
    発行日: 2014/03/30
    公開日: 2014/12/24
    ジャーナル フリー
  • 中澤 恵美里, 佐々木 睦子, 小松 千佳, 石上 悦子
    香川大学看護学雑誌
    2022年 26 巻 1 号 37-49
    発行日: 2022/03/30
    公開日: 2022/04/05
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス HTML

    目的

    双子をもつ父親が,妊娠期から現在に至るまでどのように感じ考えて双子育児をしていたのか,その体験を明らかにすることである.

    方法

    A県内で双子の父親10名を対象に,半構造化面接法を行い,質的帰納的記述的に内容の分析をした.香川大学医学部倫理委員会の承認後に実施した.

    結果

    分析結果より,19サブカテゴリー,6カテゴリーが得られた.双子をもつ父親は妻の妊娠が分かった時,夫婦ともに,【双胎妊娠の喜びと育児の不安】を抱いていた.そして,双子育児が始まると,【親のサポートと双子育児の情報で安心】と感じながらも,手に負えない育児をしている妻をみて,あらためて,【大変な双子育児をしている妻へのねぎらい】の大切さに気付き,【協力してやるしかない双子育児】を覚悟した.また,双子をもつ父親は,【仕事と育児の葛藤】を抱きながらも次第に,【双子の一人一人を大事にした子育てをしたい】という父親役割を認識する体験をしていた.

    考察

    双子の父親は,想像していた以上に大変な双子育児を妻とともにすることで,妻の心身への関心と配慮の重要性を実感し,妻へのねぎらいの大切さに気付き,協力してやるしかない双子育児の覚悟を決めていたと考える.また,ワークライフバランスを模索しつつ,父親なりの双子一人一人の個性を大事にする理想の家族像への期待は,双子をもつ父親の価値観の変容と双子の父親の役割認識につながっていると考える.

    結論

    双子の父親は妻とともに双子育児をすることで,ワークライフバランスを模索しつつ,父親なりに双子の個性を大事にする理想の家族像を描いていた.双子をもつ父親の体験は,価値観の変容と双子の父親の役割認識に影響していた.

  • 岩佐 一, 石井 佳世子, 吉田 祐子
    日本公衆衛生雑誌
    2023年 70 巻 2 号 112-123
    発行日: 2023/02/15
    公開日: 2023/03/02
    [早期公開] 公開日: 2022/10/28
    ジャーナル フリー

    目的 「健やか親子21(第2次)」では,父親の育児参加の促進が目標のひとつにあげられており,積極的な促進が望ましい。父親の育児参加の関連要因を明らかにすることによって,父親の育児参加を促進するための施策に資する知見を提出できることが考えられる。本研究では,子育て期の父親を対象として調査を実施し,性別役割分業観ならびに母親からのソーシャルサポートと父親の育児参加の関連について検討することを目的とした。

    方法 インターネット調査会社に委託し,3か月~6歳の子どもを養育する父親360人(25~50歳,全て常勤職員)を対象としてインターネット調査を実施した。目的変数として,「父親の育児・家事参加尺度」(11項目,4件法,例「子どもの世話」,「料理」)における「育児」得点,「家事」得点を,説明変数として,性別役割分業観(「夫は外で働き,妻は家庭を守るべきである」,4件法)ならびに母親(父親の配偶者・パートナー)からのソーシャルサポート(評価的サポート,情緒的サポート,手段的サポート)を,統制変数として,父親の年齢,母親の就労状況,子どもの人数,末子の年齢,保育園・幼稚園の利用,育児支援サービスの利用,低い経済状態自己評価,平日の労働時間,夫婦関係満足度を測定した。従属変数として「育児」得点,「家事」得点を,独立変数として性別役割分業観とソーシャルサポート,性別役割分業観とソーシャルサポートの交互作用項,上述した統制変数を一斉投入した重回帰分析を行った。

    結果 分析対象者は360人であった(平均年齢36.8歳,標準偏差5.6)。重回帰分析の結果を以下に記す。性別役割分業観は,「育児」得点(β=−0.103),「家事」得点(β=−0.125)と有意に関連した。評価的サポートは,「育児」得点(β=0.142),「家事」得点(β=0.199)と有意に関連した。性別役割分業観・手段的サポートの交互作用と「育児」得点との関連が有意であったため(β=0.176),単純傾斜解析を行ったところ,性別役割分業観が高い者では,手段的サポートと「育児」得点との関連が有意であった(β=0.242)。

    結論 平等的な性別役割分業観を持つ父親,評価的サポートを受ける父親は育児参加する傾向にある可能性が示唆される。また,伝統的な性別役割分業観を持つ父親において,手段的サポートを受ける者ほど育児参加する傾向にある可能性が示唆される。

  • デッカー 清美, 丸山 昭子
    日本農村医学会雑誌
    2015年 64 巻 4 号 718-724
    発行日: 2015/11/30
    公開日: 2016/01/06
    ジャーナル フリー
     近年, 日本では父親の育児参加が叫ばれるようになり, 父親自身も役割行動を担おうとする動きがみられる。しかし, 多くの父親はその役割に戸惑い, 育児に関われないストレスを感じているといわれている。その背景には, 父親としての認識が大きく関与していると考えられる。そこで本研究では, 父親認識に関する国内外の文献を検索し, その動向や内容から父親認識を育む上で大切な要因について検討した。「父親 (father)」を固定とし,「認識 (recognition)」,「意識 (consciousness)」,「親役割 (paternity)」,「育児行動 (childcare)」,「育児満足度 (childcare satisfaction)」をキーワードとして, 国内では医学中央雑誌, 諸外国ではSCOPUS, CHINALを用いて, 2001年以降の文献を検索した。最終的に, 和文献 (専門書3冊含む) 27件, 英語文献34件を対象文献とし, 内容ごとに分類した。その結果, 対象文献の内容は, 1) 父親像, 2) 父親の育児参加, 3) 夫の関わりにおける夫婦の認識, 4) 父親の役割, 5) 父親意識の形成の五つのカテゴリーに分類され, サブカテゴリーとして20項目が抽出された。父親認識を育むには, 夫婦間の親密度を高め, 子育てへの教育支援, 子育てしやすい社会・職場環境を整えていくことが大切であることが示唆された。
  • 太田 ひろみ
    杏林医学会雑誌
    2014年 45 巻 3 号 101-104
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/09/30
    ジャーナル フリー
     都市部の合計特殊出生率は全国平均より低く,特に東京都は全国でも最低の数値にとどまっている。都市部の出生率が低いことの背景には,現代の子育てをめぐる特徴的な課題が存在することが考えられる。都市部の子育てをめぐる課題として1.家族形態の変化,2.地域のつながりの希薄化,3.女性の社会参加などの要因が存在する。大学が行う子育て支援活動として,地域のニーズに応じた大学だからこそ可能な独自性のある支援を行うことが期待されている。大学が有する物的・人的資源を開放し提供することや,地域住民や当事者を含む地域資源との協働や連携のシステムを構築することなどが子育て支援活動として可能であろう。
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