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クエリ検索: "イヌリン"
2,509件中 1-20の結果を表示しています
  • *安田 みどり, 扇 萌華, 児島 百合子
    一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
    2018年 70 巻 3K-04
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/07/28
    会議録・要旨集 フリー
    【目的】キク科のキクイモ(学名:Helianthus tuberosus)は、でんぷんをほとんど含まず、水溶性多糖類である
    イヌリン
    を多く含むのが特徴である。近年、
    イヌリン
    の血糖上昇抑制作用などの機能性が注目されている。本研究では、キクイモ中の
    イヌリン
    が調理や加工中でどの程度安定であるかを調べるため、加熱温度やpHの影響について調べた。

    【方法】キクイモ中の
    イヌリン
    の分析は、フルクタン測定キット(日本バイオコン株式会社)を用いて行った。凍結乾燥したキクイモを60~200℃にて0.5、1、2時間加熱後の
    イヌリン
    含量を調べた。さらに、
    イヌリン
    を蒸留水へ入れた時の加熱温度、加熱時間、pHにおける
    イヌリン
    の残存率を調べた。

    【結果】キクイモ乾燥粉末を加熱した時の
    イヌリン
    の安定性を調べた結果、130℃までは安定であったが、160℃では約20%減少し、200℃では1時間の加熱で
    イヌリン
    がほとんどなくなった。これは、加熱による
    イヌリン
    の分解と糖のカラメル化反応によるものだと考えられる。また、水溶液中の
    イヌリン
    は、25℃ではいずれのpHでも
    イヌリン
    は比較的安定であったが、50℃以上では強酸性で
    イヌリン
    含量が低下した。これは、酸性で加熱することにより、
    イヌリン
    が加水分解したためと考えられる。
  • 中村 文次
    實驗消化器病學
    1928年 3 巻 5 号 647-668
    発行日: 1928/08/10
    公開日: 2010/03/19
    ジャーナル フリー
    著者ハ從來ノ「
    イヌリン
    」糖轉化方法ヲ改良シテ「
    イヌリン
    」ノ定量ヲ實施シ一例ノ犬並ラビニ二例ノ人體ニ就キ經口的ニ「
    イヌリン
    」ヲ攝取セシメタルニ其ノ吸收利用ハ頗ル不良ニシテ犬ニ於テハ八○・四%人體ニ於テハ二例平均三七・二%ノ不吸收率ヲ示シ、糞便中ニ排出サレシ以外ノ「
    イヌリン
    」モ攝取實驗及ビ「
    イヌリン
    」ノ細菌學的研索ノ結果、「
    イヌリン
    」ハ糞便中ノ細菌ニヨリ容易ニ酸醗酵及ビ瓦斯形成ヲ惹起スル事實ヨリシテ其ノ幾分ガ果糖トシテ吸收サレシモノナルヤ不明ナルモ凡ラク大部分ハ進ンデ醗酵ヲ蒙リ形成セラレシ酸ハ吸收利用サルヽトシテモ、「
    イヌリン
    」攝取ノ「
    イヌリン
    」利用ハ極メテ少量ナリト結論セリ。(自抄)本論文要旨ハ大正十五年十月日本生化學會第二回總會席上ニ報告セリ、
  • *金親 あつ美, 正木 玲子, 肥田 由紀子, 藤井 恵子
    日本調理科学会大会研究発表要旨集
    2007年 19 巻 2B-p2
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/08/30
    会議録・要旨集 フリー

    【目的】
     米粉を利用したパンやケーキが市場や学校給食において普及し始めている。本研究ではグルテンを含まない米粉パンの開発を目的として、豆乳の起泡性を活かした米粉蒸しパンの創製、及び食感の改善が期待できる
    イヌリン
    を添加して米粉蒸しパンの品質向上について検討した。
    【方法】
     無調整豆乳100gをハンドミキサーを用い0~12分撹拌して得た豆乳泡沫に、ショ糖、米粉、ベーキングパウダーを加えたバッターを30分蒸し、1時間放冷したものを試料とした。
    イヌリン
    は、重合度の異なるものを用い、バッター重量に対して0~6%の割合で添加した製品も調製した。そしてバッターの粘度、及び製品の比容積、水分含量、破断特性、X線回折を測定し合わせて官能評価を行った。
    【結果】
     調製方法を検討した結果、米粉蒸しパンを創製することができた。撹拌時間5分で内相の均一な豆乳入り米粉蒸しパンが得られた。
    イヌリン
    を添加することでバッターの粘度が低下し、製品の比容積が増大した。
    イヌリン
    の添加量を増やすと、製品の硬さが低下する傾向がみられた。X線回折測定の結果から、重合度8の
    イヌリン
    を添加すると
    イヌリン
    無添加の製品と比較して老化しやすく、重合度16の
    イヌリン
    を添加すると老化しにくくなった。重合度の違いにより外観、水分含量及び破断特性に大きな差はなかったが、老化速度には違いが見られたことから、
    イヌリン
    を添加する際には、その重合度も考慮する必要があることが示された。また官能評価において
    イヌリン
    4%添加の製品は、
    イヌリン
    無添加に比べて内相のきめは粗いが、やわらかく、べたつかないと評価されたことから、
    イヌリン
    を添加することによって、製品の品質が向上する可能性が示された。
  • 林 敏子
    家政学雑誌
    1974年 25 巻 5 号 417-420
    発行日: 1974/08/20
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    1. シロネズミの消化管浸出液を用いて
    イヌリン
    の分解率を測定した結果, 胃酵素液の活性が最も強く, 次いで小腸酵素液となった.盲腸酵素液による還元糖の生成は認められなかった.
    2. シロネズミの盲腸内菌類によって
    イヌリン
    は非常によく分解されたが, 還元糖の集積は少かった.これは菌類によって還元糖がさらに分解され有機酸やガスになったものと推定される.
    3. 絶食シロネズミの胃内に
    イヌリン
    を注入した後, 体内グリコーゲンの蓄積量を調べた結果, かなりの
    イヌリン
    が加水分解されグリコーゲンの生成に利用されたことを認めた.
    4. セルラーゼ製剤による
    イヌリン
    の分解を調べた結果, Asp. niger製剤のイヌラーゼ力は非常に強いことが分った.
  • *安田 みどり, 久壽米木 綾子, 斎木 まど香, 児島 百合子
    一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
    2016年 68 巻 3F-04
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/08/04
    会議録・要旨集 フリー


    【目的】キクイモ(学名:Helianthus tuberosus)は、他のイモ類と異なり、デンプンをほとんど含まず、水溶性の多糖類である
    イヌリン
    を多量に含有している。
    イヌリン
    は、難消化性でカロリーが低く、腸内細菌叢の改善、血糖値の上昇抑制等の機能性が明らかにされている。しかし、
    イヌリン
    は多糖類であるために分析が難しく、報告例も少ない。そこで、本研究では、佐賀県内で栽培されたキクイモに含まれる
    イヌリン
    の含有量を調べることを目的として、
    イヌリン
    の分析を試みた。

    【方法】試料として、佐賀県で栽培されたキクイモ(10、12月採取)を凍結乾燥したものを用いた。
    イヌリン
    は、フルクタン測定キット(日本バイオコン株式会社)を用いて測定した。すなわち、フルクタン以外の糖質を酵素にて単糖に分解して糖アルコールとして除去し、残ったフルクタンをフルクタナーゼにて分解し、フルクトース量として測定した。

    【結果】キクイモ中の
    イヌリン
    は、35~50 g/100g乾燥物(8~17 g/100g生)で、実と皮にあまり違いはみられなかった。赤色と白色の品種の違いについても有意差はみられなかった。しかし、同じ場所で10月と12月のキクイモと比較すると12月に採取した方が少なかった。土の中で貯蔵中に
    イヌリン
    から単糖や少糖へ分解が起こっていることも考えられることから、それらの分析結果についても合わせて報告する。
  • 菊芋より果糖甘味料調製に就て
    逸見 文雄, 冨田 寛武
    日本農芸化学会誌
    1943年 19 巻 11 号 816-822
    発行日: 1943/11/25
    公開日: 2008/11/21
    ジャーナル フリー
    本研究の結果を要約すると次の如くなる.
    (1)
    イヌリン
    質資源を利用し果糖甘味料を調製するに當り強力なる
    イヌリン
    糖化力を有する絲状菌を分離し得て之により菊芋の
    イヌリン
    を殆ど完全に糖化して果糖となすことを得た.
    (2) 該菌の菌絲を用ひて菊芋抽出液を糖化して果糖甘味料を調製した.
  • 杉田 収, 富山 八重, 松戸 隆之, 岡田 正彦, 下條 文武, 荒川 正昭, 高橋 正光, 渡津 吉史, 兼田 喜明
    臨床化学
    1994年 23 巻 2 号 164-169
    発行日: 1994/06/30
    公開日: 2012/11/27
    ジャーナル フリー
    イヌラーゼ (EC3.2.1.7), フルクトキナ-ゼ (EC2.7.1.4), ホスホグルコイソメラーゼ (EC5.3.1.9), グルコース-6-リン酸デヒドロゲナーゼ (EC1.1.1.49) の各酵素を使用し,
    イヌリン
    を定量した。本法は従来の
    イヌリン
    測定法であるアンスロン法に比べ, ブドウ糖やフルクトースの影響を受けず, また他の酵素的測定法と比較しても, 迅速に, かつ簡便に
    イヌリン
    定景が可能であった。
    本法での検量線は,
    イヌリン
    濃度の2g/) まで, 原点をとおる直線性が得られた。同時測定の再現性は, 変動係数で1.1~2.3%であった。また血清および尿への
    イヌリン
    の添加回収試験はいずれも, おおむね良好であった。
    糸球体濾過値の本法 (Y) とチオ硫酸ナトリウム法 (X) との相関関係はr=0-9785, y=0.8902x-0.92 (n=37) であった。
  • 谷口 道子, 松田 智明, 新田 洋司
    日本作物学会関東支部会報
    1998年 13 巻
    発行日: 1998/12/04
    公開日: 2017/08/24
    会議録・要旨集 フリー
    前報までに植物の貯蔵栄養器官中の可溶性多糖類の存在が急速凍結-真空凍結乾燥法による試料調製と走査電子顕微鏡(SEM)によって細胞レベルで可視化できることを明らかにした. キクイモ塊茎の主要な貯蔵多糖類は
    イヌリン
    で乾物重の60%に達することがあるといわれる. 本報では様々な密度に調製した
    イヌリン
    の標品(ダリア塊根由来)とキクイモ塊茎肥大期における柔細胞中の
    イヌリン
    の貯蔵形態をSEM観察により比較検討した.
  • クレアチニンクリアランスとの比較
    折田 義正, 下條 文武, 坂爪 実, 椎貝 達夫, 前田 益孝, 今井 圓裕, 藤井 健, 遠藤 正之, 神出 毅一郎, 羽田 勝計, 杉本 俊郎, 菱田 明, 高橋 聡, 細谷 龍男, 山本 裕康, 洞 和彦, 岡田 洋一, 保坂 成俊, 小口 智雅, 神應 裕, 西尾 康英, 矢野 新太郎, 相川 一男, 安井 聖
    日本腎臓学会誌
    2005年 47 巻 7 号 804-812
    発行日: 2005/10/25
    公開日: 2010/05/18
    ジャーナル フリー
    Inulin clearance (Cin) is widely believed to be the gold standard of the glomerular filtration rate (GFR). However, in Japan, Cin has not been officially recognized by the Ministry of Health, Labour and Welfare of Japan for clinical use. Creatinine clearance (Ccr) has been used to estimate the renal function of patients, but there have been many studies in which Ccr estimates were GFR falsely high because the metabolism and tubular excretion of creatinine widely varied according to the pathophysiological state of the patient. In the present study, we determined Cin and Ccr simultaneously in 116 adult patients with renal diseases and diabetic mellitus. The clearance study was performed by the modified Wesson's method. The inulin preparation was FFI-1010 (Fuji Yakuhin Co. Ltd.). Inulin in serum and urine was determined by the newly devised enzymatic assay (Toyobo Co. Ltd.), which is specific for inulin. The mean Cin was 35.0±14.4ml/min/1.73m2. The mean Ccr (the enzyme assay) was 63.6±24.1ml/min/1.73m2 and that of the kinetic Jaffe assay was 55.3±19.3ml/min/1.73m2. Mean Ccr/Cin was 1.93±0.73, 1.69±0.62, respectively. This ratio was significantly different (p<0.05) in the degree of reduction of Cm, with values of 2.07±0.82 (Cin<40ml/min/1.73m2) and 1.64±0.32 (40<Cin<80ml/min/1.73m2), respectively. Only 8 patients were classified into the same degree of reduced renal function (the Guideline of Japanese Society of Nephrology).
    The findings of this study suggest that the GFR determined by Ccr could misjudge the renal function of patient and delay the administration of proper treatment of the patient. Introduction of Cin into the clinical field is necessary to avoid this delay.
  • 和田 正, 田中 彰裕
    化学と生物
    2013年 51 巻 6 号 376-382
    発行日: 2013/06/01
    公開日: 2014/06/01
    ジャーナル フリー
    筆者らは,スクロースを
    イヌリン
    に変換する酵素生産細菌 Bacillus sp. 217C-11 株を見いだすことに成功した.この酵素は,イヌロスクラーゼに分類される新規な糖転移酵素であることが明らかになった.また,酵素の反応条件を任意に選択することによって合成される
    イヌリン
    の平均鎖長を制御できることもわかった.こうして作られた
    イヌリン
    は,植物由来の
    イヌリン
    に比べて水溶性が高く,食品加工特性に優れるものであった.近年では,脂肪に似た食感のゲルを形成する性質を利用して,油脂含有食品の低脂肪化のための素材としての利用が拡大している.
  • 松本 雄一, 丸田 沙織, 駒場 あすか, 柘植 圭介, 渡邉 啓一
    園芸学研究
    2021年 20 巻 2 号 217-223
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/06/30
    ジャーナル フリー

    血糖値の上昇抑制などの機能が期待される

    イヌリン
    を豊富に含むキクイモについて,収穫期間中の
    イヌリン
    およびカリウム含量の推移について調査を行い,収量の推移と併せて
    イヌリン
    含量が高くかつカリウム含量が低くなる収穫適期を検討した.
    イヌリン
    含量は11月から12月にかけて急激に減少した.一方カリウムは11月から1月にかけて増加傾向にあった.これらの結果から,九州地域におけるキクイモの収穫適期は11月上旬など収穫始めの時期と考えられた.また,収穫後の貯蔵方法について検討を行った結果,低温貯蔵では
    イヌリン
    含量の低下を抑制できないものの,カリウム含量の増加は抑制できた.このことから,低温貯蔵はキクイモ消費時のカリウム摂取量の抑制のためには有効と考えられた.

  • 浅桐 公男
    外科と代謝・栄養
    2020年 54 巻 3 号 160-161
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/09/15
    ジャーナル フリー
  • 中村 豊彦, 帆足 信一郎, 中津 誠一郎
    日本農芸化学会誌
    1978年 52 巻 3 号 105-110
    発行日: 1978年
    公開日: 2008/11/21
    ジャーナル フリー
    Aspergillus niger-12株を用いて,イヌラーゼを生産させるための培地組成および培養条件の検討を行ない,次の結果を得た.
    (1) Aspergillus niger-12株は,
    イヌリン
    分解力に優れた菌株で,ショ糖分解力にくらべて高い
    イヌリン
    分解力を呈した.
    (2) 炭素源として
    イヌリン
    を用いた場合に,最高のイヌラーゼ生産を示し,つづいてキシロース,フルクトース,ラフィノースの順で効果的であった.またどの糖源からもイヌラーゼが生産されることから,この酵素は構成酵素と思われる.
    (3) 無機窒素源としてNH4H2PO4,有機窒素源としてCSLが優れ,特にCSLはイヌラーゼ生産に特に有効な有機窒素源と思われた.
    (4)
    イヌリン
    とCSLの配合比は
    イヌリン
    3.0%, CSL 2.0%で最大の酵素生産量を示したことから,イヌラーゼ生産のための最適培地組成として
    イヌリン
    3.0%, CSL 2.0%, NH4H2PO4 1.2%, KCl 0.07%, MgSO4・7H2O 0.05%, FeSO4・7H2O 0.001%, pH 4.5, 1% CaCO3 24時間後添加を選定した.
  • 寺部 茜, 三嶋 智之, 柘植 治人, 和田 正, 早川 享志
    日本食物繊維学会誌
    2005年 9 巻 2 号 93-99
    発行日: 2005/12/31
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
     近年スクロースからの合成が可能となった
    イヌリン
    について,その重合度の違いによる生理効果の比較検討を行った。はじめに安全摂取量(下痢をしない摂取量)の検討のため,平均重合度の異なる2種類の
    イヌリン
    (IN8,IN18)を,添加量を変えて(0,2.5,5,10,20%)ラットに与え,2週間の飼育を行った(9群,n=5)。その結果10%以上の添加では下痢を引き起こし,飼育期間中に回復が見られなかったことから次の実験では
    イヌリン
    添加量を5%とした。この飼料条件で4週間の飼育を行った後解剖を行い,大腸内発酵産物含量,糞排泄量,脂質含量について調べたところ,
    イヌリン
    の摂取によって盲腸および糞中のSCFAの組成が変化し,特にn-酪酸の増加が顕著であったため,大腸の健康増進に有効であることが示唆された。また
    イヌリン
    摂取は血漿コレステロールに影響を及ぼさなかったものの,トリグリセリドを低下させたため,高脂血症や脂肪肝などの生活習慣病の予防に有効である可能性が示唆された。
  • 橋口 健太郎, 稲見 佑子, 今城 雅之, 大嶋 俊一郎
    水産増殖
    2016年 64 巻 1 号 13-20
    発行日: 2016/03/20
    公開日: 2017/03/20
    ジャーナル フリー
    ブリ類養殖において淡水浴はハダムシの駆除に有効な方法であるが,魚体に対してストレスを与えることが確認されている。しかし,本法を回避するのは困難であることから,淡水浴の影響を緩和する必要がある。そこで本研究では,
    イヌリン
    を添加した餌(5 g/kg)をブリに一定期間経口投与した後に淡水浴を行い,ストレス指標および非特異的生体防御能を測定するとともに,実験感染による感染性の差異について調べ,淡水浴の影響の緩和効果を検討した。ストレス指標である血中グルコース濃度は
    イヌリン
    投与区で淡水浴前および24時間後に対照区よりも低くなった。非特異的生体防御能である貪食活性および補体価は,それぞれ
    イヌリン
    投与区の淡水浴前の値が対照区よりも高い値を示した。実験感染では,
    イヌリン
    投与区の死亡率は対照区よりも19~30%低くなった。以上の結果から,
    イヌリン
    を投与することで淡水浴の影響をある程度緩和できると考えられる。
  • 中村 豊彦, 丸木 誠一, 中津 誠一郎, 上田 誠之助
    日本農芸化学会誌
    1978年 52 巻 12 号 581-587
    発行日: 1978年
    公開日: 2008/11/21
    ジャーナル フリー
    (1) Aspergillus niger-12の生産する3つのイヌラーゼの中の一つ(P-II)をゲル濾過法等により電気泳動的に均一な状態まで分離精製した.
    (2) 本酵素の作用の最適pHは5.0付近,最適温度55°C, pH4.0~7.0の範囲では安定であった.
    (3) 熱安定性については, pH5.0, 30分間で, 50°C以下で安定であった.
    (4) 本酵素は,Mn2+により活性化され, Hg2+, Ag+およびPCMBにより顕著な阻害が認められた.
    (5) 本酵素は,
    イヌリン
    ,ショ糖,ラフィノースに作用するが,バクテリアレバンに作用しない酵素であった.
    (6) 本酵素は,
    イヌリン
    を100%加水分解し,
    イヌリン
    に対する作用機作は,
    イヌリン
    分子のフルクトース末端からフルクトース単位に作用するexo型の酵素であった.
    (7) 本酵素の推定分子量は59,000で,
    イヌリン
    に対するKm値は1.87×10-3Mであつた.
  • Penicillium属菌のイヌラーゼ生産のための基本的培養条件について
    中村 豊彦, 帆足 信一郎
    日本農芸化学会誌
    1969年 43 巻 9 号 599-605
    発行日: 1969年
    公開日: 2008/11/21
    ジャーナル フリー
    著者らは土壌より分離した最も強力な
    イヌリン
    分解力をもつPenicittium sp.-1の菌株を用いて,酵素生産に関する種々の培養条件の検討を行ない,次のごとき結論を得た.
    (1) Penicilliumsp.-1はイヌラーゼ生成能の高い菌株である.
    (2) 培地の初発PHは5.0付近,その条件での最高の酵素力は7日培養で得られる.
    (3) 炭素源として
    イヌリン
    を用いたときにのみイヌラーゼは多量生産された.
    イヌリン
    はイヌラーゼ生産のための誘導物質である.
    (4) 有機あるいは無機窒素源としてはコーン・スチープ・リカー,肉エキス,ベプトン,リン酸第1アンモン,リン酸第2アンモンがよく,中でも多大の酵素生産には有機窒素物の存在が必要である.
    (5)
    イヌリン
    とコーン・スチープ・リカーの配合比は
    イヌリン
    1.0%,コーン・スチープ・リカー1.5%が最大の酵素力を示した.
  • (第10報)一新結晶性グルコフラクタン“リコリシン”について(その7)
    水野 卓
    日本農芸化学会誌
    1957年 31 巻 1 号 29-31
    発行日: 1957年
    公開日: 2008/11/21
    ジャーナル フリー
    1. 発芽キクイモ,酵母及び白絹病菌から酵素液を調製し,リコリシンと
    イヌリン
    の酵素分解を試みたが,いずれも完全加水分解にまで至らなかつた.
    2. 酵母のインペルターゼによつてはリコリシン及び
    イヌリン
    のシュクロース末端基から分解されることを考察した.
  • 伊藤 貴則, 清水 直人
    日本食品工学会誌
    2014年 15 巻 3 号 165-172
    発行日: 2014/09/15
    公開日: 2014/12/13
    ジャーナル フリー
    亜臨界水を用いて
    イヌリン
    からDFA IIIの工業的生産法の確立を目的とし,亜臨界水の処理温度(設定温度:150-170℃,圧力:3.0-5.0 MPa)が
    イヌリン
    の加水分解に与える影響について調べた.
    イヌリン
    加水分解物の質量分析結果から,
    イヌリン
    加水分解物の構成成分はDFA IIIを含むジフルクトース無水物(DFAs),単糖類,オリゴ糖(重合度:2-12)などであった.150,155,160℃の3水準で調製した
    イヌリン
    加水分解物を構成するオリゴ糖の重合度は2-12であるのに対し,165,170℃の2水準で調製したオリゴ糖の重合度は2-4であった.また,紫外・可視スペクトル測定において,
    イヌリン
    加水分解物にはHMFやフルフラールなどの成分を含むことも確認した.本方式によって
    イヌリン
    からDFA IIIを変換する最適温度域は160-165℃であった.本研究は,上述した亜臨界水の状態において
    イヌリン
    からDFA IIIを生産できることを示した.
  • 駒場 あすか, 松本 雄一
    美味技術学会誌
    2022年 21 巻 2 号 95-102
    発行日: 2022/12/31
    公開日: 2023/11/17
    ジャーナル フリー
     製パンにおいて,小麦粉の一部を水溶性食物繊維の
    イヌリン
    が豊富に含まれるキクイモ塊茎粉末に置換した際の比容積や物性,味質,食味に及ぼす影響を調査した。さらに,
    イヌリン
    の含量も調査し,摂取により期待できる機能および
    イヌリン
    によるパンの老化抑制効果について考察を加えた。強力粉に対する置換割合を2 %,4 %,6 %または8 %としたものおよび対照として置換割合0 %のものを用いた。その結果,置換割合6 %までであれば比容積や内相の色・硬度および味認識装置による各種味質において対照パンとの差がなく,官能評価においても同等の嗜好性であった。さらに,4 %の置換によりパンの貯蔵7 日後の硬度の増加が抑制されており,貯蔵性の向上も示唆された。焼成後の
    イヌリン
    含量も高く,置換割合4 %以上であれば食パン1 食分の摂取で
    イヌリン
    の機能が期待できることから,キクイモ加工品としてキクイモ塊茎粉末置換食パンは有望と考えられた。
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