1955年創刊の「未婚女性向け初の実用誌」である『若い女性』(講談社)の1982年休刊までの27年間の内容の変化について検討した.今でこそ「若い女性」の生活のための雑誌は存在するが,実用誌が主婦向け中心だった時代にあって,そこに『若い女性』の新しさがあった.同誌が牽引した「若い女性」雑誌の内容は今日では忘れられた過去の女性雑誌のひとつとなっているが,70年代に登場してくる『an・an』『non-no』といった「若い女性」向けの実用雑誌を考えるうえでの原点となった雑誌メディアである.
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