本稿では、主に2000年代以降の
ウエルネス
ツーリズム研究に焦点を当てたサーベイを基に、まずは「
ウエルネス
」
を「body(身体)・mind(心)・sprit(人智を超えた力・生命エネルギー)・環境といった、複合的な視点から総
合的に、自ら積極的に、様々な思考や活動を通じて、健康的な生活習慣を整え、健康で充実した人生を達成・維
持・増進していくことを示す概念」と再定義した。次に「
ウエルネス
ツーリズム」の定義について、ヘルスツー
リズムおよびメディカルツーリズムとの関連性を検証した上で「
ウエルネス
を体現化し、メインの目的を治療以
外に置くツーリズム」を「
ウエルネス
ツーリズム」と再定義した。一方、観光(地)活性化における一手法とし
ての実践的な観点から考察した場合、
ウエルネス
ツーリズムに該当する行動・活動の範囲が広範で多岐に渡りす
ぎるため、適切で効果的なマーケティングや施策策定・実施にあたってはその細分類が必要であると考えられ細
分類化を試みた。結果、観光行動が専ら
ウエルネス
に係る行動か否かで、
ウエルネス
ツーリズムを第一義・第二
義に分類、その下位に、行動の目的・性質から「レスト型」「アクティブレスト型」「メディカル
ウエルネス
型」
の 3 つに細分類化した。
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