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クエリ検索: "ウナギ"
6,193件中 1-20の結果を表示しています
  • 増田 賢嗣, 谷田部 誉史, 松成 宏之, 古板 博文, 鴨志田 正晃, 島 康洋, 桑田 博
    日本水産学会誌
    2016年 82 巻 2 号 131-133
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/04/04
    [早期公開] 公開日: 2016/02/26
    ジャーナル フリー
     初めて人工シラス
    ウナギ
    が得られて以来,ニホン
    ウナギ
    仔魚はサメ卵を主原料とする飼料でのみ給餌開始期からシラス
    ウナギ
    までの安定した飼育が可能であった。サメ卵以外の飼料原料も探索されており,既に魚肉タンパク分解物(FPH)を主原料として,ニホン
    ウナギ
    仔魚がわずかに成長することが報告されている。本研究では,既報の FPH を改良した飼料によりニホン
    ウナギ
    仔魚を摂餌開始期から変態期以降まで飼育し,シラス
    ウナギ
    を得ることができた。
  • 間野 伸宏, 内田 大介, 乾 享哉, 鈴木 隆志, 平薮 栄治, 宮地 義和, 廣瀬 一美
    水産増殖
    1999年 47 巻 3 号 431-437
    発行日: 1999/09/20
    公開日: 2010/03/09
    ジャーナル フリー
    ニホン
    ウナギ
    の成魚におけるF.columnareの人為経皮感染方法を確立する目的で, 以下の方法により感染実験を行った。すなわち, 70%アルコール綿, 紙ヤスリ, もしくは歯ブラシで尾柄部の表皮を損傷させた後, 104~107CFU/mlに調整した菌液に浸漬させ15~25℃で飼育し, 感染状況を観察した。また, 感染魚の血液性状, 細菌分離, および病理組織学的観察を行い, 以下の結果を得た。
    1.70%アルコール綿で処理した後, 107CFU/mlに調整した菌液に浸漬させ, 25℃で飼育する条件で, 実験魚は尾ぐされの症状を呈し, 10日以内に全ての個体が斃死した。
    2.供試魚は感染48時間後より, 赤血球数, ヘマトクリット値, ヘモグロビン量, および血清タンパク量が減少し, 貧血症状を呈した。
    3.染患部の真皮層では, F.columnareの増殖が観察され, 感染魚の70%から, F.columnareが分離された。しかし, 鰓および内臓器官に重度な病変は認められず, 2次感染の恐れは少ないと考えられた。
  • 小川 和夫, 江草 周三
    魚病研究
    1980年 15 巻 2 号 95-99
    発行日: 1980/09/30
    公開日: 2009/10/26
    ジャーナル フリー
     1. 1975年2月から1979年6月にかけて,養殖
    ウナギ
    のGyrodactylus寄生を調査した結果,ニホン
    ウナギ
    からGyrodactylusの得られた池は19(千葉・静岡・徳島・宮崎県),ヨーロッパ
    ウナギ
    からGyrodactylusの得られた池は5(静岡・徳島県)であった。2. Gyrodactylusを同定した所,ニホン
    ウナギ
    寄生種は全てG.nipponensisであり,ヨーロッパ
    ウナギ
    寄生種はG.anguillaeとG.nipponensisであった。3. ニホン
    ウナギとヨーロッパウナギ
    の間には,G.nipponensisに対する感受性に大きな差はないと思われる。最も重篤な寄生例では,ニホン
    ウナギ
    (体長約45cm)1尾当り約20,000虫体のG.nipponensisが鰓弁から得られた。4. G.anguillaeは日本初報告種であり,種を再記載した。5. 今回得られたG.anguillaeは,ヨーロッパ
    ウナギ
    とともにフランスから持ち込まれたものと判断された。我が国のニホン
    ウナギ
    からは,現在までに,G. nipponensisしか見出されず, G. anguillaeが日本に定着したという証拠は得られなかった。ヨーロッパ
    ウナギ
    寄生のG.nipponensisはニホン
    ウナギ
    から伝播していったものと推測される。
  • 鬼束 幸樹, 秋山 壽一郎, 武田 知秀, 泉 孝佑, 内間 志和, 窄 友哉
    土木学会論文集B1(水工学)
    2018年 74 巻 4 号 I_403-I_408
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/03/30
    ジャーナル フリー
     近年,
    ウナギ
    の産卵場が解明され,
    ウナギ
    の生態に関する研究は進んでいるが,河川における
    ウナギ
    の遡上特性についてはほとんど解明されていない.特に,遊泳力の弱い
    ウナギの仔魚や稚魚を対象としたウナギ
    用魚道の検討が必要とされている.本研究では,
    ウナギ
    用魚道内の突起物の直径と単位幅流量を系統的に変化させて,
    ウナギ
    未成魚の遡上特性に及ぼす影響について検討した.その結果,いずれの突起物の直径においても単位幅流量の増加に伴って,遡上率が増加傾向を示すことが判明した.また,単位幅流量および突起物の直径の増加に伴い,
    ウナギ
    の蛇行度は増加し,
    ウナギ
    の平均遡上速度が減少することが明らかになった.
  • 山形 陽一, 丹羽 誠
    水産増殖
    1983年 31 巻 4 号 200-203
    発行日: 1984/03/25
    公開日: 2010/09/07
    ジャーナル フリー
    1.
    ウナギ
    の大きさ, 収容量および給餌量と汚濁負荷量との関係を検討した。
    2.10gの
    ウナギ
    のBOD負荷量は30g以上の
    ウナギ
    に比べて2倍以上になり, この大きさの
    ウナギ
    では有機物による汚濁が大きくなると思われる。
    3.給餌率が同じ場合には, 収容量を変えても
    ウナギ
    単位重量当たりの汚濁負荷量は変動しなかった。
    4.給餌量を変えると, 収容
    ウナギ
    単位重量当たりの汚濁負荷量はほぼ給餌量に比例して変動した。収容する
    ウナギ
    の重量が大きく異なっても給餌量がほぼ同じならば, 単位給餌量当たりの汚濁負荷量はほぼ一定となり, 汚濁負荷量は
    ウナギ
    の重量よりも給餌量を基準にした方が適していると判断された。
  • 三好 勝
    水産増殖
    1976年 23 巻 4 号 173-177
    発行日: 1976/03/30
    公開日: 2010/06/30
    ジャーナル フリー
    1. 流水養鰻の要素の一つである換水率についてクロコを対称として地下海水を用いて1ヵ年間実験を行った。
    2. 方法はクロコを生簀へ入れたものをプラスチック製水槽へ収容した。換水率は30分, 1時間, 1時間30分でそれぞれの水槽が満たんになるように注水を続けて水が入れ替るようにした。
    3. 供試材料は平均体重0.33-0.39gであった。
    4. 3区の年減耗率はほぼ等しかった。また年増重倍率, 減耗を零とした年増重倍率, 1尾当り年平均増重倍率, 日間摂餌率 (年) および年餌料効率は換水率が緩慢なほど良好な成績を示した。
    5. 換水率が大きいと運動のためにエネルギーが消耗し増重しにくいものと思われる。
    6. クロコの養成の場合には, 水質の許容出来る範囲で換水率は緩慢な方がよいと考えられる。
  • 若林 久嗣, 江草 周三
    魚病研究
    1973年 8 巻 1 号 91-97
    発行日: 1973/09/30
    公開日: 2010/02/10
    ジャーナル フリー
    Monthly investigations of bacterial infections among pond-cultured eels in the Yoshida area of Shizuoka prefecture were carried out in 1972 to 1973 (Table 1). Eels examined were collected from the ponds where mass mortalities had occurred just before each investigation. Isolation of bacteria from blood, liver, kidney, spleen and/or gill was attempted, using nutrient agar medium (Difco) and Cytophaga agar medium (modified).
    Among five established eel-pathogenic bacteria, Aeromonas hydrophila, Edwardsiella tarda, Pseudomonas anguilliseptica and Chondrococcus columnaris were isolated in these investigations, but not Vibrio anguillarum. Total incidences of the four bacterial infections and the mixed infections were calculated (Table 2 and 3). Seasonal distribution of each bacterial infection was shown in Fig. 1. Distribution of the eels of which any bacteria were not isolated from internal organs had a partiality for winter (Fig. 2). Most of the diseased eels in winter had symptoms of “branchionephritis”, from gill of which a myxobacterium was frequently isolated.
  • 鬼束 幸樹, 窄 友哉, 宮川 智行, 田島 怜太
    土木学会論文集B1(水工学)
    2019年 75 巻 2 号 I_553-I_558
    発行日: 2019年
    公開日: 2020/11/16
    ジャーナル フリー

     昨今,

    ウナギ
    の個体数は減少の一途を辿っている.その要因の一つに,取水堰や落差工等が水域の連続性を断ち
    ウナギ
    の生育に悪影響を及ぼしていることが挙げられ,解決策として立体網目状マットを用いた
    ウナギ
    用魚道の設置が報告されている.しかし,
    ウナギ
    の遡上に最適な立体網目状マットの幾何学形状は不明である.本研究では,
    ウナギ
    用魚道に設置された立体網目状マットの密度および流量を変化させ,ニホン
    ウナギ
    未成魚の遡上特性に及ぼす影響の検討を行った.その結果,立体網目状マットの密度が増加すると,
    ウナギ
    の遡上成功率および空隙進入率が低下し遡上速度が増加する.また,立体網目状マットの密度の増加に伴い
    ウナギ
    はより蛇行するようになるが,マットの密度が一定値を超えると直線的に遡上する.

  • 前田 竜孝
    人文地理
    2018年 70 巻 1 号 73-92
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/04/02
    ジャーナル フリー

    本研究は,養鰻業における経済的な変化を,産地における制度的・技術的な変化と,それらに応じた生産者間の関係性の変化に注目しながら考察した。事例地域として,日本有数の生産量を誇る愛知県西尾市一色町を設定した。一色町の養鰻業では,第二次世界大戦後の高度経済成長期に行政が中心となって生産基盤が整備された。各経営体も,この時期に生産力の強化を目的として,加温式ハウスに代表される様々な生産技術を導入した。一方で,各経営体の経営主間の関係性はこの期間に変化した。特に,集出荷作業における手伝い関係は,加温式ハウスの導入による作業の省力化によって解消された。このように,養鰻産地を取り巻く経済状況と個別経営体の経営状況,生産者間の関係性は相互に作用している。ただし,関係性の変化は経営主の経験によってそれぞれ異なるため,これらの相互作用を明らかにするためには,各経営体の個別具体的な状況を考察することが重要となる。

  • 田中 眞, 佐藤 孝幸, 馬 文君, 小野 信一
    魚病研究
    2008年 43 巻 2 号 79-82
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/07/08
    ジャーナル フリー
    Viral endothelial cell necrosis of eel (VECNE) of Japanese eel Anguilla japonica, caused by an adenovirus (JEAdV), has been a serious problem of aquaculture industry in Japan. In the present study, effectiveness of increasing water temperature and non-feeding against VECNE was evaluated. Cumulative mortalities of fish intraperitoneally injected with 105.05 TCID50/fish of JEAdV increased with elevating water temperature in the range between 20°C and 31°C, but mortality at 35°C was as low as that at 20°C. Rearing infected fish under the non-feeding condition further enhanced the effect of treatment at 35°C. The effectiveness was dependent on rearing periods at the high temperature; more than 3 days at 35°C were needed to reduce mortality. Fish, which survived the primary challenge with JEAdV at 35°C, showed high resistance to re-challenge with JEAdV. From these results, the treatment of fish under the non-feeding condition at 35°C is useful to control VECNE.
  • 塚本 勝巳
    比較内分泌学
    2013年 39 巻 149 号 130-134
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/06/08
    ジャーナル フリー
  • 吉川 昌之
    水産増殖
    1998年 46 巻 2 号 261-267
    発行日: 1998/06/20
    公開日: 2010/03/09
    ジャーナル フリー
    ニホン
    ウナギ
    の人為的最終成熟過程におけるL-アスコルビン酸 (AsA) とα-トコフェロール (Toc) の魚体内での分布と蓄積について調べた。サケの脳下垂体 (20mg/尾/週) を投与し成熟させるとともに, 一部については, 同時にAsAとToc (各5mg/100gBW/週) も投与した。その結果, 成熟過程でAsAを投与すると, 最終成熟に達した卵巣のAsAの濃度がビタミンを投与しなかった場合 (以下, 通常と記す) よりも高くなることが分かった。また, 通常の最終成熟過程では魚体内のAsAの大半が卵巣に分布し, 肝臓や筋肉にはほとんど分布しなくなるが, AsAを投与することにより, 筋肉にもAsAが分布するようになった。一方, Tocについても, 成熟過程で投与すると, 最終成熟に達した卵巣のToc濃度が通常よりも高くなることが示されたが, Tocの場合, 筋肉や肝臓にも多く蓄積され, 筋肉における分布量は卵巣における分布量と等しかった。また, Tocを投与しなかった個体においても, 最終成熟過程の筋肉における分布量は卵巣における分布量と等しいかもしくはそれよりも多かった。このように, 最終成熟過程におけるAsAとTocの魚体内の分布状況には大きな違いがあり, AsAの方が卵巣への集中度が高かった。
  • ホルマリン散布養殖池の池水およびそこに飼育されているウナギの体内におけるホルムアルデヒドの消長
    岡 英夫, 石垣 三雄
    水産増殖
    1975年 23 巻 1 号 8-13
    発行日: 1975/06/25
    公開日: 2010/06/30
    ジャーナル フリー
  • 田中 義興
    水産増殖
    1968年 16 巻 3 号 117-126
    発行日: 1968/09/25
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
  • 免疫螢光直接法によるパラコロ病診断の基礎的検討
    堀内 三津幸, 佐藤 勉, 高木 博元, 戸塚 耕二
    魚病研究
    1980年 15 巻 1 号 49-55
    発行日: 1980/07/31
    公開日: 2010/02/10
    ジャーナル フリー
     養殖
    ウナギ
    のパラコロ病の迅速診断に免疫螢光直接法を応用するため,基礎的な検討を行なったところ,以下のことが判明し,有用性の高いことが推察された。1)FITC標識抗 E. tarda E-8株家兎IgG(F/Pモル比:1.3)を作製し,これを人為感染魚のスタンプ標本に応用したところ,満足すべき特異反応性が確認された。2)本標識抗体は
    ウナギ
    由来のE. tarda 18菌株に対し1:16ないし1:32の反応力価を有するが,E. tarda以外の
    ウナギ
    由来病原細菌(V. anguillarum,Vibrio sp.,A. liquefaciens, Aeromonas sp.,F.columnarisおよびPs. anguilliseptica),アユ由来V. anguillarum,コイ由来A.liquefaciens,チダイ由来Ps. fluorescensおよびPs.putida(ATCC 12633株)とは反応せず,また,腸内細菌科のEscherichia coli, Salmonella sp.およびS. marcescensとも反応しなかった。3)スタンプ標本上のE. tardaの被染色性は,37℃に11日間放置しても安定であった。4)10%ホルマリン液にて固定した病魚材料への応用でも,螢光強度はわずかに弱まるものの特異螢光が確認された。
  • 飯田 貴次, 米倉 裕之, 泉山 真史, 若林 久嗣
    魚病研究
    1991年 26 巻 4 号 201-205
    発行日: 1991/12/15
    公開日: 2009/10/26
    ジャーナル フリー
     ニホン
    ウナギ
    の免疫グロブリン(Ig)を精製し, 間接ELISA法による
    ウナギ
    抗体の検出を検討した。Edward-siella tarda死菌で免疫した
    ウナギ
    の血清を40%飽和硫安で塩析し, ゲル濾過および2回のイオン交換クロマトグロフィーでIgを精製した。精製したIgを
    ウナギ
    に接種し,
    ウナギ抗ウナギ
    Ig血清を得た。
    ウナギ
    をE.tarda死菌で浸漬免疫した後, 血清中のE.tarda抗体を間接ELISA法で検出したところ, 免疫魚のELISAタイターは対照魚のそれと比べ有意に高い値を示し, 浸漬免疫による抗体の産生が間接ELISA法により示された。
  • *森下 克幸, 武井 裕樹, 齊藤 健
    エレクトロニクス実装学術講演大会講演論文集
    2020年 34 巻 3A1-03
    発行日: 2020年
    公開日: 2021/11/29
    会議録・要旨集 フリー

    ヤツメ

    ウナギ
    の神経系は、脊椎動物の中でも単純な構造の神経回路であるが、優れた機能を有している。本論文では、ヤツメ
    ウナギ
    の神経系の構造をアナログ回路で模倣した、ヤツメ
    ウナギ
    型ロボット用の神経回路モデルを提案する。神経回路モデルは、回路シミュレーションにより、ヤツメ
    ウナギ
    の神経系と同様のバースト状のパルス波形の出力が生成可能なことを明らかにした。神経回路モデルを実装するヤツメ
    ウナギ
    型ロボットは、ヤツメ
    ウナギ
    の動作を形状記憶合金の一種である人工筋肉ワイヤで模倣する予定である。神経回路モデルの出力を人工筋肉ワイヤに直接入力し、ソフトウェアによる制御を必要としないヤツメ
    ウナギ
    に似た動作が可能である。

  • 山本 喜一郎, 大森 正明, 石井 清士, 森岡 孝朗
    水産増殖
    1972年 20 巻 1 号 7-10
    発行日: 1972/04/30
    公開日: 2010/03/09
    ジャーナル フリー
    青森県三戸町泉山地先の馬淵川で採集した下り
    ウナギ
    にサケまたはカラフトマス下垂体を投与し十分成熟させた10個体についてその孕卵数を数えた。その結果, 体長71.8cm卵巣採集時の体重860g, 成熟度指数54.6%のもので1, 166, 070粒, 体長85.5cm体重2, 020g, 成熟度指数66.3%のもので3, 023, 040粒と算定され, 自余の個体の孕卵数はこの両者の間の数値を示した。
  • 血液性状の変化と鰓・腎病変について
    堀内 三津幸, 佐藤 勉
    魚病研究
    1975年 10 巻 1 号 1-9
    発行日: 1975/12/30
    公開日: 2010/02/10
    ジャーナル フリー
     えら腎炎の発生が予想される静岡県焼津市のM養鰻場を指定池として,1972年12月から翌年の6月まで毎月定期的に6~10尾,合計59尾を採捕し,その血液性状と鰓・腎病変の変化を調査した。その結果,以下のようなことが判った。1) 赤血球数,ヘマトクリット値および血色素量は12月から増加しはじめ,翌年の3月にはそれぞれの平均値が273×104/mm3,39.7%,11.12g/dlと正常値より高くなり,全期間中最高となった。これに対し血漿Cl-濃度は負の相関を示し,3月には最低の47meq/lとなった。2) このような血液性状の変化に対応して,鰓薄板のゆ合と腎臓の退行性病変は進行し,3月に最も顕著になった。また,3月の採捕時には異常遊泳魚と斃死魚が観察された。3) したがって,本調査群におけるえら腎炎の発症盛期は,1973年の3月であったと考えられる。4) 3月の食塩撒布を経て,赤血球数,ヘマトクリット値,血色素量および血漿Cl-濃度は正常値に回復し,鰓薄板のゆ合や腎尿細管上皮細胞の退行性病変は軽微になった。しかし,6月の調査魚に再び腎尿細管上皮細胞の高度な硝子滴変性が高頻度で出現した。
  • *立川 賢一, 中島 敏男, 松田 裕之
    日本生態学会大会講演要旨集
    2004年 ESJ51 巻 O1-Y05
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/07/30
    会議録・要旨集 フリー
    [目的] 
    ウナギ
    資源は減少傾向にある。放流した標識
    ウナギ
    の生残、成長や分布などの個体群過程を明らかにすることを通じて
    ウナギ
    資源の回復方策を検討したい。
    [方法] 養殖された当歳
    ウナギ
    (体長34cm、体重29.5g)の右胸鰭を切除して、高知県物部川河口から上流約3km地点で2000年5月19日に、7977尾放流した。河口から堰まで約7kmの流域において、木製トラップを6カ所に設置し、再捕を試みた。石倉漁業などの漁獲情報も活用した。調査は2000年5月から2003年12月まで実施された。
    [結果] 標識
    ウナギ
    の年間再捕尾数は、00年以降、94、46、19、21で、再捕尾数の総漁獲尾数に対する割合(%)は、8.5、7.5、2.6、2.6であった。瞬間減少率は、おおよそ0.5であった。放流地点より上流での年間総
    ウナギ
    漁獲割合は、00年以降、57.2から70.2%で、上流域でより多く漁獲された。標識
    ウナギ
    では、31.6から52.4%で、下流域に多く分布する傾向にあった。
    ウナギ
    の全長範囲は、3年間で、28.9_-_40.5cmから36.4-51.3cm変化し、平均で8.4cm伸張した。肥満度指数の変動幅は大きいが、年々増加傾向にあった。自然順化と解釈できる体色の黄化割合は、00年以降、45.7から90.0%にまで年々増加した。雌の割合は00年以降、5.3から95.0%まで年々増加した。
    [討論] 放流
    ウナギ
    は少なくとも4年間定着し、生残することが確認された。放流後、成長が進み、肥満度が高くなり、体色が黄化することから、生活場所の確保や天然餌資源の利用ができることなど生活が自然順化していくと思われる。当歳
    ウナギ
    (クロコ)の放流により
    ウナギ
    資源への添加が期待されるが、生残率や成長率を高めるためには、
    ウナギ
    の住める水域環境を回復させなくてはならない。
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