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  • 棗田 孝晴, 田中 潤, 田中 芳彦
    伊豆沼・内沼研究報告
    2019年 13 巻 1-16
    発行日: 2019/09/30
    公開日: 2019/09/30
    ジャーナル フリー

    千葉県北東部の8 池を対象として,2012 年の夏期(7~8 月)と秋期(10~11 月)に淡水性カメ類と水生生物の捕獲調査を行った.8 池はいずれも国外外来魚オオクチバスMicropterus salmoides もしくはブルーギルLepomis macrochirus の侵入が見られ,うち2 池ではオオクチバスとブルーギルの2 種が,4 池でオオクチバスが,2 池でブルーギルが確認された.淡水性カメ類の生息が確認された6 池のうち5 池では,水生生物(小型魚類,甲殻類)が存在したのに対し,カメ類の生息が確認されなかった2 池では,水生生物は確認されなかった.両季節ともカメモンドリで最も多く捕獲されたカメの種はクサガメMauremys reevesii であった.クサガメの捕獲個体数と環境要因(水温,溶存酸素,pH,電気伝導度)との間には,両季節とも有意な相関は認められなかった.クサガメの捕獲個体数は夏期ではテナガエビ科及びコイ科魚類モツゴPseudorasbora parva の捕獲個体数と,秋期ではアメリカザリガニProcambarus clarkiの捕獲個体数とそれぞれ有意な正の相関を示した.ミシシッピアカミミガメTrachemys scripta elegans の夏期の捕獲個体数は,クサガメと同様にテナガエビ科の捕獲個体数と有意な正の相関を示し,両種は餌生物をめぐる競合関係にあることが示唆された.水生生物の捕獲数を説明する有意な重回帰式には,オオクチバスの侵入(負の影響)と水生植物の繁茂(正の影響)の2 変数が組み込まれ,池沼生態系の淡水性カメ類が餌料として潜在的に利用可能な水生生物に対する,オオクチバスの負の影響の存在が示唆された.

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