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クエリ検索: "エキノコックス"
464件中 1-20の結果を表示しています
  • 佐藤 正幸, 瀧田 奈津子
    超音波検査技術
    2000年 25 巻 5 号 330-335
    発行日: 2000/10/01
    公開日: 2007/11/03
    ジャーナル フリー
  • 山科 哲朗, 西堀 恭樹, 田中 育太, 住吉 徹哉, 赤澤 修吾, 新津 洋司郎
    日本消化器病学会雑誌
    2000年 97 巻 7 号 941-943
    発行日: 2000/07/05
    公開日: 2008/02/26
    ジャーナル フリー
  • 土井 陸雄, 松田 肇, 内田 明彦, 神田 栄次, 神谷 晴夫, 紺野 圭太, 玉城 英彦, 野中 成晃, 奥 祐三郎, 神谷 正男
    日本公衆衛生雑誌
    2003年 50 巻 7 号 639-649
    発行日: 2003年
    公開日: 2014/12/10
    ジャーナル フリー
    目的 北海道から本州への移動畜犬数および国外からの輸入畜犬数を調査し,畜犬を介する本州への多包条虫,単包条虫侵入のリスクを検討する。
    方法 青森県から兵庫県まで29都府県 9 政令市を対象に,狂犬病予防法に基づく畜犬の居住地変更届の年間届出数を平成 8~13年度の 5 ヶ年余にわたり集計し,航空 3 社およびフェリー 3 社からペット輸送状況を聴取し,また人口移動統計などを資料として北海道から本州への年間移動畜犬数を推計した。次に,動物検疫所報告資料により国外からの輸入畜犬数を集計し,単包条虫,多包条虫流行圏との関係を検討した。また,ペット同伴宿泊施設の実態をアンケート調査した。
    結果 狂犬病予防法に基づく畜犬の居住地変更届から,毎年,約140頭の畜犬が北海道から本州へ飼主とともに移動していることが分かった。しかし,未届犬が相当数ある実態から,実際の移動畜犬数は約300~400頭余と推定された。また,北海道に乗り入れている航空 3 社およびフェリー 3 社への調査結果から,年間 1 万頭余のペットが北海道から道外に輸送されていることが分かった。その大半は観光目的などで飼主とともに来道し道外に戻るペットだが,北海道内から居住地移転するペットおよび観光目的などで道外へ移動する道内居住のペットが含まれている。北海道における野犬,畜犬の多包条虫感染調査結果を考慮すると,北海道からの移動畜犬中に毎年数頭から最大30頭程度の多包条虫感染犬が含まれる可能性が示唆された。
     また,輸入畜犬数は毎年約1.5万頭に上り,ドイツ,フランス,中国など多包条虫,単包条虫常在国からも数百頭が無検疫で輸入されていた。
     ペット同伴宿泊施設は概ね衛生的に運営されているが,多包虫症感染予防について適切な行政指導が必要と思われた。
    結論 多包条虫流行地の北海道から本州へ移動する畜犬および多包条虫・単包条虫常在国からの輸入犬について,早急に糞便検査を行って本州への多包条虫,単包条虫侵入のリスクを明らかにするとともに,流行拡大阻止体制を早急に整備するべきである。
  • 信岡 隆幸, 桂巻 正, 水口 徹, 島 宏彰, 木村 康利, 古畑 智久, 向谷 充宏, 平田 公一
    胆道
    2004年 18 巻 1 号 81-87
    発行日: 2004/03/19
    公開日: 2012/11/13
    ジャーナル フリー
    肝左葉に発生し,肝動脈・胆管浸潤を認めた肝
    エキノコックス
    症に対して,拡大肝左葉切除, 肝外胆管切除, 肝動脈合併切除・再建にて治癒切除できた症例を経験した.症例は58歳女性で,黄疸を主訴に近医受診し,腹部USおよび腹部CTで肝左葉全体に腫瘤を認め,血清学的検査にて肝
    エキノコックス
    症と診断された.胆管造影では腫瘤の浸潤により,左肝管閉塞,肝門部胆管狭窄を認め,減黄目的にERBDチューブが挿入された.減黄後,手術目的に当科紹介され拡大左葉切除を行なった.開腹時の腹腔内所見は,肝十二指腸間膜で右肝動脈は胆管に浸潤した腫瘤と一塊となって剥離不能であったため,右肝動脈の一部を合併切除し,右肝動脈と固有肝動脈を端々吻合して再建した.本症は発見時にすでに脈管・胆管浸潤を伴って広範囲に進展し,切除不能な場合もある.本症例は肝門部に高度に浸潤していたものの, 肝外胆管切除, 肝動脈再建にて切除できた, 稀な症例と思われ報告した.
  • 武藤 桃太郎, 泉 恭三, 藤井 大翔, 後藤 聖樹, 池田 淳平, 武藤 瑞恵, 柳川 伸幸
    日本消化器病学会雑誌
    2023年 120 巻 8 号 689-694
    発行日: 2023/08/10
    公開日: 2023/08/10
    ジャーナル 認証あり

    症例は80歳代女性.CT検査で肝S4に22mm大の単房性腫瘤を指摘された.4年後に26mm大へ増大し,11年後に36mm大の多房性腫瘤となり,胆管浸潤も呈した.この時点で血清学的診断により肝

    エキノコックス
    症と診断し,アルベンダゾールの内服加療を開始した.12年後に胆管炎を発症し,内視鏡的胆管ステント留置術を施行した.肝
    エキノコックス
    症の自然史を追えた貴重な症例と考え,報告する.

  • 平井 克幸, 垂石 正樹, 池 薫, 高橋 篤, 関谷 千尋, 並木 正義, 鈴木 知勝
    日本消化器内視鏡学会雑誌
    1990年 32 巻 7 号 1702-1708_1
    発行日: 1990/07/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     画像診断では鑑別困難で,腹腔鏡直視下生検により確診し得た多包性肝
    エキノコックス
    症の1例を経験した.症例は49歳男性,背部痛を主訴として来院し,腹部超音波検査で肝左葉外側区域に高エコー領域を認め,精査のため入院した.血液の生化学的検査で,胆道系酵素の軽度上昇を示す以外は異常所見はみられなかった.腹部CT検査で肝左葉外側区域および右葉前上区域に2個の低吸収所見を認めた.腹部血管造影検査において左胃動脈造影の実質相で左葉外側区域にavascular areaを示した.腹腔鏡検査では肝左葉下面に,立ち上がり部が赤褐色を呈する黄白色調の半球状隆起が観察された.腹腔鏡直視下肝生検による病理組織所見で,本症特有のキチン膜を有する嚢胞を認め,また,この時点で行った免疫血清学的検査でも
    エキノコックス抗体陽性を示したので肝エキノコックス
    症と診断した.文献的考察を加え報告した.
  • 砂原 正男, 神山 俊哉, 佐藤 直樹, 倉内 宣明, 鈴木 伸作, 木村 純
    日本臨床外科学会雑誌
    2013年 74 巻 10 号 2857-2862
    発行日: 2013年
    公開日: 2014/04/25
    ジャーナル フリー
    症例は52歳,女性.右上腹部痛を主訴に近医を受診し,CT検査にて肝右葉に石灰化を伴う13cm大の低濃度陰影を指摘され,当院紹介となった.精査にて腹膜播種を伴う多包性肝
    エキノコックス
    症と診断し,肝拡大右葉切除術を施行した.なお,術前CTにて指摘されていた2.7cm大の白色調の腹膜結節を摘出し,他にも5mm大までの腹膜結節を多数認め,うち3個を摘出し,いずれも病理検査にて
    エキノコックス
    の腹膜播種巣の診断を得た.外来にてアルベンダゾールによる術後補助療法を開始し,術後27カ月経過したが,転移や再発を認めていない.多包性肝
    エキノコックス
    症の予後は肝病巣の程度に依存するため,腹膜播種があっても肝病巣の切除後にアルベンダゾールを長期にわたり内服することで良好な予後が期待できる.腹膜播種を伴う多包性肝
    エキノコックス
    症の報告例はまれであり,文献的考察を加えて報告する.
  • 紺野 圭太, 奥 祐三郎, 神谷 正男, 土井 陸雄, 玉城 英彦
    日本公衆衛生雑誌
    2002年 49 巻 1 号 6-17
    発行日: 2002年
    公開日: 2015/04/08
    ジャーナル フリー
    Purpose This article focuses on understanding epidemiological features of alveolar echinococcosis and discussing its prevention and control, especially from a viewpoint of the ecosystem and risk management.
    Method Publications on alveolar echinococcosis throughout the world were systematically reviewed with special reference to ecology, epidemiology and countermeasures.
    Results Alveolar echinococcosis, caused by accidental infection with larva of the parasite Echinococcus multilocularis is fatal to humans unless diagnosed at an early stage. No effective control measures have been identified so far because it is difficult to fully understand the ecology of the parasite and its intermediate and definitive hosts. It is also not easy to determine the precise infection route to humans mainly because of the long latent period.
    In Hokkaido, infection rates among red foxes have recently risen even in low endemic districts. Not only stray and domestic dogs but also some pigs in Hokkaido have been found to be infected. While the number of reported human cases is still small, around 10 cases per year, local residents seem to be threatened with the risk of infection.
    Discussion and Conclusions We predict that the incidence of alveolar echinococcosis among humans in Japan will increase in the near future if no effective preventive measures are conducted. In addition, Echinococcus multilocularis infection has the potential to affect the economy of Hokkaido because of its impact on the agricultural and tourist industries.
    Well-designed epidemiological surveys are therefore urgently required, in the context of ecosystem and risk management prior to large outbreaks. International collaboration is also desired.
  • 阿久津 典之, 坂本 裕史, 中垣 卓, 佐藤 裕信, 松居 剛志, 小林 寿久, 高村 毅典, 能戸 久哉, 桂巻 正, 平田 公一, 今井 浩三, 篠村 恭久
    日本消化器病学会雑誌
    2007年 104 巻 11 号 1625-1631
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/11/05
    ジャーナル フリー
    59歳,女性.平成13年2月に近医にて,肝腫瘤を指摘され紹介となった.CTではlow density areaとして描出され,生検にて炎症性偽腫瘍と診断されたが,平成15年6月に多発小嚢胞をともなう病変と変化した.
    エキノコックス
    抗体陽性から,肝
    エキノコックス
    症の診断にて,肝左葉切除術が施行された.肝
    エキノコックス
    の初期病変には,嚢胞や石灰化などを認めないことがあり,注意を要すると考えられた.
  • 加藤 貴司, 清野 康生, 高田 弘一, 丸谷 真守美, 大久保 俊一, 中村 英明, 井上 善之, 目黒 高志, 堀田 彰一, 押切 太郎, 山田 秀久, 宮坂 祐司, 藤田 美芳, 森田 高行, 吉田 達也, 近井 佳奈子
    日本消化器病学会雑誌
    2003年 100 巻 5 号 587-592
    発行日: 2003年
    公開日: 2008/02/26
    ジャーナル フリー
    症例は80歳男性. 2000年9月より肝工キノコックス症と診断されていた. 翌年2月のCTにて肝S7,S8に石灰化をともなう嚢胞性病変を認め, さらにS8病変に接して15mm大の腫瘤を認めた. 9カ月後のCTで腫瘤は30mm大に増大した. 同腫瘤はCT-Aにて造影され, ダイナミックMRlでは早期相で造影効果を認めた. 以上より肝細胞癌の併発と診断し肝右葉切除術を施行した. 病理診断は肝工キノコックス症と高分化型肝細胞癌であった.
  • ―本症の発生現況を含めて―
    石川 裕司, 関谷 千尋, 矢崎 康幸, 高橋 篤, 佐藤 仁志, 小野 稔, 長谷部 千登美, 奥野 一嘉, 山田 政孝, 並木 正義
    日本消化器内視鏡学会雑誌
    1986年 28 巻 6 号 1295-1303_1
    発行日: 1986/06/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     礼文島に居住し,兄弟で多包性肝
    エキノコックス
    症に罹患した2症例について報告した.兄は35歳の時,上腹部の緊満感を主訴として,また弟は52歳時,上腹部痛を主症状として発症した.両者共に初診時,上腹部に非常に硬い凹凸不整な肝腫瘤を触知したが,全身状態は良好であり,血液の生化学的検査所見でもほとんど異常を認めなかった.しかし,
    エキノコックス
    に対する免疫血清学的試験は2例とも陽性であった.腹腔鏡検査でも両者は類似の所見を示し,右葉方形葉から左葉全体にかけて,多包性肝
    エキノコックス
    症に典形的な灰白色の硬い腫瘤を認め,生検組織像でも特有なキチン膜で囲まれたcystを認めた.その他肝シンチグラム,ECHO,CT,血管像影でも特徴的所見が得られた.両者は発症年齢に差はあるが,臨床所見や病変の性状がよく似ている.兄は発症後8年間肝機能はほぼ正常値を示していたが,結局は肝不全で死亡した.弟は現在腹痛も軽快し,漁業に従事しており,定期的に経過を観察中である.
  • 国枝 武文, 佐藤 英文, 三島 信彦
    日本農村医学会雑誌
    1996年 45 巻 2 号 99-103
    発行日: 1996/07/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    多包虫症 (AHD: alveolar hydatid disease) は北海道では1937年, 礼文島出身者における報告に始まり, 以後同島中心に流行及び鎮静化, 1960年代中期より道東での発症及び症例数の増加, 更に以後道南及びその他地域での発症が相次ぎ, また報告症例数も1980年代中期より増加傾向を認め, 深刻な疫学的問題となっている。一方本州においては東北地方を除いて発症報告は極めて稀で, それ故その診断には臨床, 病理面とも注意を要する。現在迄愛知県下での発症報告は見当たらないが, 今回X線像上胸水で発症し, 両肺野の多発生結節陰影へと進展した肺多包虫症の一例を経験した。潜伏期は45年と極めて長く, 当地域での稀有さ故診断に苦慮した。
  • 松平 慎一, 石崎 陽一, 吉本 次郎, 今村 宏, 福村 由紀, 川崎 誠治
    日本臨床外科学会雑誌
    2018年 79 巻 10 号 2145-2149
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/04/30
    ジャーナル フリー
    症例は千葉県在住の31歳,女性.腹痛と下痢のために近医を受診.腹部造影CT検査で肝内に多発する嚢胞性病変を認めた.
    エキノコックス抗体検査が陽性で肝多包性エキノコックス
    症の診断となり,手術目的に当科紹介となった.嚢胞は肝S3/2,S5,S7/8,S8に存在し,S8の嚢胞は右肝静脈に近接する病変で,嚢胞壁の損傷を回避するため右肝静脈を含む拡大後区域切除術,外側区域切除術,S5部分切除術を行った.術後経過は良好で術後第18病日に退院した.病理組織所見では類上皮肉芽腫と嚢胞内部に大型の壊死形成を認めた.壊死部にはクチクラ層を有する小嚢胞を認め,繁殖胞を有する原頭節も含まれていた.術後3年経過したが,再発なく生存中である.本症例は関東在住であるが,2歳時に北海道へ旅行し,キツネとの接触歴があった.感染後29年の経過で緩徐に進行したと考えられる肝多包性
    エキノコックス
    症を経験したので報告する.
  • 千田 圭悟, 神山 俊哉, 柿坂 達彦, 横尾 英樹, 畑中 佳奈子, 武冨 紹信
    日本臨床外科学会雑誌
    2015年 76 巻 5 号 1124-1129
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/11/30
    ジャーナル フリー
    症例は43歳,男性.胸痛を主訴に近医受診.CTで肝左葉に腫瘤を認め,血清学的検査で肝
    エキノコックス
    症の診断となり当科紹介.術前画像診断で肝左葉~尾状葉に13cm大の病巣を認め,肝部下大静脈(inferior vena cava;IVC)は病巣により完全閉塞し,右副腎にも浸潤.側副血行路として奇静脈系が発達.肝左3区域・尾状葉切除および肝部IVC,右副腎合併切除を施行.肝上部IVCは右肝静脈を温存し,一部病巣を残して切除.肝下部IVCは腎静脈合流部頭側で縫合閉鎖.IVCは非再建とした.術後経過は良好でalbendazole (ABZ)を内服し,補助療法中である.周辺臓器に浸潤した肝
    エキノコックス
    症では可及的な病巣切除と術後ABZ内服で長期予後が期待できるため,積極的な手術を行う必要がある.IVC完全閉塞例に対する肝切除では,術前に側副血行路の発達があればIVC合併切除後の再建は不要と考える.
  • 丸 晋太朗, 山下 登, 信野 祐一郎
    日本泌尿器科学会雑誌
    2007年 98 巻 4 号 643-645
    発行日: 2007/05/20
    公開日: 2010/07/23
    ジャーナル フリー
    症例は79歳男性. 感冒, 体重減少を主訴に近医受診し, 腹部CTにて右副腎腫瘍を認め, 精査目的に当科入院. 腹部CT上, 内部不均一な腫瘤を呈し, 血中, 尿中ホルモン検査は正常値で, MIBGシンチ上 uptake なし. 131Iアドステロール副腎シンチでは右副腎に集積低下を認めた. 内分泌非活性副腎癌も考慮し右副腎腫瘍摘出術を施行した. 摘出物は肉眼的に蜂窩状を呈しており, 組織学的には内部に少数の原頭節と虫卵を認めた. ELISA, Western Blot 法にて血清学的に
    エキノコックス
    陽性が確認され, 多包性
    エキノコックス
    症と診断された. 肝, 脳, 肺等, 他に病巣は認めなかった.
    エキノコックス
    症には, 単包性, 多包性が存在し, ヨーロッパ諸国, 地中海沿岸はおもに単包性が多く, 日本では多包性が多く生息する. 多包性
    エキノコックス
    症は約98%が肝原発であり, 稀に脳, 肺, 骨にも感染するが, 副腎発生での症例報告は本邦においてはない. またヨーロッパにおいては単包性での副腎発生の症例報告はあるが, 頻度は0.05%と低い. 多包性副腎
    エキノコックス
    症の報告は調べ得た範囲で世界に報告がなく, 第1例目と考えられる. 泌尿器科領域ではまれな寄生虫感染症も北海道居住歴の患者では, 副腎腫瘍の鑑別診断として念頭にいれる必要があると思われた.
  • 青木 貴徳, 紀野 修一, 山崎 弘貴, 小原 充裕, 葛西 眞一, 山 浩, 伊藤 亮
    日本消化器病学会雑誌
    2006年 103 巻 8 号 955-960
    発行日: 2006年
    公開日: 2006/08/07
    ジャーナル フリー
    多房性胞性病変を有し,肝多包虫症が疑われた72歳の女性に対し,多包虫粗抗原を認識するウエスタンブロットと,精製抗原であるEm18を認識するウエスタンブロットを行ったところ,前者は陽性,後者は陰性の結果であった.約1年半経過観察後,手術を施行した.病理は単純性肝胞で,多房性胞病変で肝多包虫症を疑う場合の鑑別診断には,Em18を認識するウエスタンブロットが有用であった.
  • 相山 健, 岩口 佳史, 市原 真, 横山 良司
    日本外科系連合学会誌
    2022年 47 巻 1 号 48-53
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/02/28
    ジャーナル フリー

    エキノコックス
    症は本邦では主に北海道でみられる多包条虫Echinococcus multilocularisによる肝の寄生虫性囊胞性疾患であるが,悪性疾患の経過観察中に新規の肝
    エキノコックス
    症を経験することは極めて稀である.今回われわれは,乳癌術後9年目に発症した肝囊胞性病変に対して肝切除を施行し,結果的に肝
    エキノコックス
    症であった示唆に富む症例を経験したため,反省を込めつつ文献的考察を加えて報告する.症例は70歳,女性.61歳時に右乳癌で治療を受け,術後7年目のCTで肝S3に7mm大の類円形の囊胞性肝腫瘍を認めたが,肝囊胞と判断され経過観察となっていた.しかし,術後9年目のCTにて上記病変が10mmへと増大したため転移などの悪性疾患が疑われ肝切除を施行した.病理結果は肝
    エキノコックス
    症であった.術後アルベンダゾールの内服は追加していないが,術後3年が経過した現在も再発は認めていない.

  • 長 靖, 加地 苗人, 椎名 伸行, 野村 俊介, 本橋 雄介, 佐藤 昌明
    日本呼吸器外科学会雑誌
    2022年 36 巻 5 号 524-530
    発行日: 2022/07/15
    公開日: 2022/07/15
    ジャーナル フリー

    症例は,49歳男性.血痰,胸痛を主訴に当院初診.CT上,左肺S1+2cに54×43 mmの空洞性病変と両側多発結節を認めた.また肝後区域に石灰化を伴う119×87 mmの腫瘤と右副腎腫瘤を認めた.気管支鏡検査施行も診断はつかず,確定診断目的に胸腔鏡下左肺S5部分切除を施行した.病理診断は

    エキノコックス
    症であり,肝後区域原発,両側多発肺転移,右副腎転移の診断となった.原発巣および右副腎は切除可能と判断し,呼吸器症状を考慮し肺の可及的切除を優先した.右肺および左肺多発結節に対し2期的に部分切除を施行した.その後,肝後区域切除+肝S2部分切除+胆囊摘出術+右副腎摘出を施行した.病理結果はすべて
    エキノコックス
    症であった.診断確定後よりalbendazole投与を開始し継続中である.術後12年3ヵ月残存肺病変の増大なく経過している.

  • 浦口 宏二
    森林野生動物研究会誌
    2015年 40 巻 45-49
    発行日: 2015/03/30
    公開日: 2018/04/01
    ジャーナル フリー
  • 西牧 宏泰, 中西 渉, 藤尾 淳, 宮城 重人, 海野 倫明, 亀井 尚
    日本臨床外科学会雑誌
    2020年 81 巻 12 号 2525-2530
    発行日: 2020年
    公開日: 2021/06/30
    ジャーナル フリー

    症例は29歳,女性.国籍はネパール.手術日より18カ月前に,ネパールにて

    エキノコックス
    による腹腔内包虫嚢胞の診断を受けた.アルベンダゾールを10カ月内服し治癒とされ,その後来日した.来日後,腹部膨満感が増悪したため前医を受診,CTにて腹腔内に多発する嚢胞性病変を指摘,その最大径は180mmで脾臓と連続していた.
    エキノコックス
    関連嚢胞を疑われ,切除目的に当科紹介となった.血清抗体検査より血清
    エキノコックス
    抗体陽性であり,単包性
    エキノコックス
    の診断となった.巨大嚢胞を伴う多発包虫嚢胞症の診断で,嚢胞切除術および脾臓合併切除の方針とした.術中所見では脾臓と一体化した巨大嚢胞の他,脾周囲に3箇所,子宮周囲に2箇所,計6箇所に認め切除した.嚢胞内は緑色の膿瘍および多数の半透明の包虫嚢胞と考えられる小球様構造物が充満していた.術後経過は良好で第15病日に退院した.病理所見では包条虫の虫体によるクチクラを認めた.

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