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全文: "エコツーリズム"
786件中 1-20の結果を表示しています
  • 一埼玉県飯能市を事例に一
    平井 純子
    人文地理学会大会 研究発表要旨
    2014年 2014 巻 311
    発行日: 2014年
    公開日: 2020/06/13
    会議録・要旨集 オープンアクセス
  • 張 新語, 武 正憲, 伊藤 弘
    日本森林学会大会発表データベース
    2019年 130 巻 B12
    発行日: 2019/05/27
    公開日: 2019/05/13
    会議録・要旨集 フリー

    日本型エコツーリズムには、自然環境の保全だけでなく、地域活性や観光振興も期待されていることに特徴がある。エコツーリズムを推進することで、地域の繋がりが促進されることが指摘されている。しかし、エコツアー実施者が感じるエコツーリズムの意義や、その仕組みの継続に関する研究は少ない。飯能市は2004年からエコツーリズムを推進し、エコツーリズム推進法による全体構想の第一号認定自治体である。さらに、環境省によるエコツーリズム大賞および継続賞を受賞するなど、その継続的な取り組みが評価されている。本研究の目的は、長期間活動を続けるエコツアー実施者が感じるエコツーリズムの価値およびその仕組みを継続する要因を明らかにすることである。まず、2004年から2017年までのエコツーリズム推進報告書による文献調査から、飯能市で中核として活動するエコツアー実施団体を抽出した。次に、中核団体の会員へのアンケート調査から、エコツアーを通じて感じている価値を把握し、団体への入会期間の違いによる属性や感じる価値の違いを考察した。

  • 張 新語, 武 正憲, 伊藤 弘
    日本森林学会大会発表データベース
    2018年 129 巻 T7-5
    発行日: 2018/05/28
    公開日: 2018/05/28
    会議録・要旨集 フリー

    埼玉県南西部にある飯能市は、2004年に環境省エコツーリズム推進事業モデル地区に選定されて以来、継続してエコツーリズムに取り組んでいる。他のモデル地区では,選定当時に比べると,担当部署が吸収合併されたり,選定当時に実施した取り組みが他の事業に統合されたりする事例が多いが,飯能市の場合は選定当時の仕組みを基盤に継続している。 そこで本研究では、飯能市がエコツアーとして実施しているツアー内容と,そのツアー実施者の関係から、これまでエコツーリズムが継続されてきた要因を明らかにすることを目的とした。飯能市はエコツーリズムの仕組みを推進するために、2004年から毎年「飯能市エコツーリズム推進報告書」を作成し、企画されたエコツアーの実施内容や実施者,改善点や参加者からのアンケート調査結果などを記録している。2004年から2016年までの13年分の報告書から、企画されたエコツアーのタイトルとその実施者との関係を把握し、これまで継続して実施されているツアー内容とその実施者(実施団体)の関係から,飯能市エコツーリズムが継続してきた要因について考察した。

  • 海津 ゆりえ
    日本森林学会大会発表データベース
    2016年 127 巻 T4-3
    発行日: 2016/07/08
    公開日: 2016/07/19
    会議録・要旨集 フリー
    本発表は、磐梯朝日国立公園裏磐梯地区におけるエコツーリズム推進に伴う参加型モニタリングシステムを題材としている。福島県を代表する観光地である同地区は、1999年からエコツーリズムに取り組み始め、2003年度からの環境省のエコツーリズム推進モデル地区を経て2007年度には裏磐梯エコツーリズム協会を設立し、実践と仕組みづくりを進めている。エコツーリズムは自然資源の活用と保全の両立と地域振興を目指す観光の概念である。適切な資源管理のためには利用に伴う生態系への影響のモニタリングが不可欠であるが、裏磐梯地区では2006年度からそのシステムの開発に取り組み、2009年度にはエコツーリズム協会が主体となって十数項目に及ぶモニタリングシステムを構築した。このシステムは①多様な参加主体、②収集するデータの多様性、③成果情報の共有のあり方、④モニタリング結果の活用方法、⑤継続性の担保、⑥地域外からの支援の確保等のいくつもの工夫を連携させたものである。作業負担と経費負担を軽減し、持続性ある制度として一定の実績を有している。観光利用に伴う生態系管理に向けた応用可能な基礎技術として概略を紹介する。
  • 中岡 裕章
    日本地理学会発表要旨集
    2015年 2015s 巻 122
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/04/13
    会議録・要旨集 フリー
    エコツーリズムは途上国の自然保護を目的としてとしてはじまり、現在では先進諸国でも広く実践されている。日本でも、1990年ごろから全国の地方自治体で参画が進んでおり、第一次産業の衰退や少子高齢化が進行する地域では、エコツーリズムによる地域活性化が期待されている。
    エコツーリズムは、自然地域の環境を保全しつつ、それを持続的に利用し、その利益を環境の保全と地域住民に還元することを目指すツーリズムとして広く認知されてきた。日本におけるエコツーリズム開発においても、はじめは小笠原諸島や知床などの原生的な自然が多く残存する地域の自然環境の保護を目的として行われてきた。しかし、日本の環境の多くは人間との関りのなかで保全されてきた二次的自然や文化的資源を保有するものである。そのため、日本の環境に適応したエコツーリズムのあり方が模索されている。
    本研究では、エコツーリズムを推進する地域の具体的な取り組みについてその実態を把握した上で、地域住民の参画意識や関り方の実態を整理しながらエコツーリズム推進による地域への影響について考察する。
    本研究対象地域として、埼玉県飯能市を選定した。飯能市は、面積の約76%を森林が占め、林業を中心としてきた歴史がある。近年では、そうした第一次産業の衰退に加え、高齢化や山間部における人口減少が問題視されており、早急な地域振興策が求められる地域である。こうした背景のなか、二次的自然や文化的資源を有する地域としてエコツーリズムを推進してきた。また、エコツーリズム推進モデル事業への参画や、エコツーリズム推進法に基づく全体構想が初めて認定された地域であり、二次的自然や文化的資源を有する地域におけるエコツーリズムと地域住民の関わりについて考察する適地である。
    調査は、2014年5月から2015年1月にかけて、飯能市観光・エコツーリズム推進課、飯能市エコツーリズム推進協議会、エコツアー実施者に直接面接調査を実施した。分析にあたり、2004年度から2013年度の飯能市エコツーリズム推進事業報告書を主として使用した。
    飯能市では、林業の衰退とともに利用価値を失った森林などの二次的自然や、古くからの生活習慣や建造物といった文化的資源を活用したエコツーリズムを推進してきた。また、エコツアーはツアー実施者や実施団体が主体となって行われ、エコツーリズムの推進以降、エコツアー数・参加者数ともに増加傾向にある。こうしたエコツアーの実施者には高齢者が多く、飯能市内やその周辺地域に居住している。エコツアーを実施する目的は、生きがいやエコツアーへの興味、知識や経験の活用が主であり、換言すれば、経済的な利益を目的としたエコツアーの実施はあまり行われていないといえる。
    一方、参加者は女性の割合が高く、60代以上が約40%となっている。また、埼玉県内の参加者が70%を超えており、飯能市内の参加だけで40%近くを占めている。すなわち、飯能市のエコツアーは、実施者・参加者ともに近隣の地域に居住する人々を中心として行われているといえる。
  • 武 正憲, 斎藤 馨
    ランドスケープ研究
    2011年 74 巻 5 号 531-536
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/09/05
    ジャーナル フリー
    The relationship between guide roles on the ecotourism and environmental conservations was comprehended by organizing the change of Japanese ecotourism. Japanese research articles from 1990 to 2009 were investigated. The Japanese ecotourism period can be categorized into four different stages; 1) introduction period of ecotourism, 2) examination period of Japanese ecotourism, 3) development period of Japanese ecotourism and 4) working period of Japanese ecotourism. There are 2 types of environmental conservations by ecotourism guide. One is environmental education to stakeholders: tourists, local people and themselves. The other is participation in environmental conservational activities. As ecotourism is social system, environmental conservation by environmental education and environmental load reduction of guiding tour is insufficient. It is necessary for the ecotourism guide to get more positively involved in the environmental conservation and tourism resource in future.
  • 中岡 裕章
    日本地理学会発表要旨集
    2016年 2016a 巻 415
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/11/09
    会議録・要旨集 フリー
    1. はじめに
    日本の観光地では,観光地開発や集中する観光客による地域環境への悪影響が問題視されてきた.一方,宿泊客の低迷による観光地の衰退もあり,ソフト面の取り組みによる地域振興策が模索されている.
    こうした中で,既存の地域資源を活用し,環境保全・観光振興・地域振興を目指すエコツーリズムが注目されている.しかし,地域社会ごとにエコツーリズムを推進する目的は異なるため,地域側がどのような経緯でエコツーリズムを推進し,どのように活動が展開するのかを把握することが課題となっている.
    本報告では,群馬県みなかみ町を事例に,エコツーリズム推進の背景や経緯,活動の展開を把握し,その特徴を考察する.みなかみ町は,2012年にエコツーリズム推進法に基づく全体構想が認定されており,観光地域におけるエコツーリズム推進地としては代表的な地域である.
    調査は,エコツーリズム推進の背景や経緯を把握するために,みなかみ町観光商工課自然観光グループおよび谷川岳エコツーリズム推進協議会に聞き取り調査を実施した.また,活動の内容を把握するために,エコツアー実施者(団体)に対して調査票を用いた面接調査を実施した.期間は,2015~2016年にかけて実施した.
    2.エコツーリズムの推進
    みなかみ町は国内有数の観光地域であり,谷川岳での登山やトレッキングをはじめ,温泉観光やウィンタースポーツも盛んである.このため,みなかみ町では観光業が重要な産業となっている.しかし,近年では観光客数が減少を続け,特に宿泊観光客数の落ち込みは著しい現状がある.また,スキーやスノーボード客も大幅に減少する一方,登山やトレッキングへの関心の高まりから,谷川岳への登山客や観光客の集中による自然環境への悪影響が問題視されてきた.こうした中で,地域環境を保全し,観光業を立て直すことを目的としてエコツーリズムを推進してきた.また,エコツアーによって観光客一人あたりの滞在時間を増やし,宿泊客数の増大を図る狙いもある.
     エコツーリズムの推進範囲は,観光客や登山者などの利用が集中する上信越高原国立公園をはじめ,自然環境保全地域に指定されている朝日岳と白毛門周辺地域である.このため,みなかみ町のエコツアーは,この推進範囲内で展開している.
    3.エコツアーの展開
    エコツーリズムの推進範囲が谷川岳周辺地域であることから,エコツアーの内容はトレッキングや自然散策を目的としたものが大半であるが,植物や生物の鑑賞,歴史・文化などの解説を目的としたものも行われている.エコツアー料金は,数千~1万円程度であり,みなかみ町に宿泊することで割引を受けられるものもある.
    エコツアー実施者は30名程度であり,山岳ガイド協会に所属する山岳ガイドや,水上温泉旅館共同組合に加盟する者,谷川岳を中心にガイドとして活動してきた者が多いが,みなかみ町が開催するインタープリテーション講習を受講した地元住民も存在する.このため,みなかみ町のエコツアー実施者には高い専門知識を有する者が多い.しかし,エコツアー実施者間でも知識量に差があることから,インタープリター憲章を作成し,実施者の登録制も検討している.
    4. まとめ
    みなかみ町は,環境保全および観光業の立て直しを目的としてエコツーリズムを推進してきた.この結果,エコツアーという観光形態を提供することによって地域社会への理解を深めるとともに,宿泊客を増加させて消費額を向上させるための活動として展開した.このように,みなかみ町では既存の地域資源や人材を活用する形態のソフトな開発を目指し,その手段としてエコツーリズムを活用している.
  • 埼玉県飯能市を事例に
    平井 純子
    日本地理学会発表要旨集
    2013年 2013a 巻 408
    発行日: 2013年
    公開日: 2014/03/14
    会議録・要旨集 フリー
    1、はじめに21世紀に入り、日本国内では政府により観光開発が重視されると、衰退しつつある地方の地域活性化の手段として、多くの地方自治体がエコツーリズムに乗り出すようになった。エコツーリズムが注目されつつある中で、研究は増加傾向にあるが、それは地域づくり、あるいは地域活性化のための成功事例紹介、エコツーリズム活用法のような実践的なものが多くみられる。一方で、エコツーリズムを導入した地域で起こる問題については、適切な手法で遂行しないがための問題であるとの認識になりがちで、現場での状況が見えなくなってしまう可能性がある。理論と現実との乖離については直視しない傾向があるがゆえに、エコツーリズム導入地域の検証が十分になされていない現状にある。2008年、エコツーリズム大賞を受賞したことにより注目を浴び、里地里山を利用した日本型エコツーリズムの先進地として、日本各地から多くの視察が訪れるようになった飯能市エコツーリズムは、今や飯能市にとって無くてはならない要素の一つとなりつつある。しかしながら、その実態はいまだ発展途上の段階にあり、今後の運用あるいは展開次第で今後の命運は大きく分かれるであろうと想定される。2.飯能市エコツーリズムについての概要図:研究対象地域 エコツアーの様子①エコツアーの様子② 飯能市は都心から50キロ圏内に位置し、里山の豊かな自然と歴史や生活文化にあふれる、人口約82,000人の都市である。「森林文化都市」であり、市域の75%が森林となっている。かつて、当該地域は西川材の主たる供給地として林業で成り立っていたが、日本の他の林業地と同様、森の荒廃が進んでいる現状にある。エコツーリズムへの取り組みへのきっかけとなったのは、多くの観光客が訪れているものの、その大半が地域と関わりをもつことなく帰っていく状況の中で、自然環境への悪影響だけがあること、また、中心市街地の活力低下や山間地域の過疎化、さらには森の荒廃など、複数の要因が負のスパイラルを形成しつつあったことにある。2004年3月に環境省によるモデル事業実施地区の募集があり、飯能市は里地里山型のエコツーリズムモデル地区として選定された。これに伴い、飯能市では同年7月に環境緑水課に担当職員を設置し、10月に「飯能・名栗エコツーリズム推進協議会準備会」を設置、翌2005年3月までに5回の会議やシンポジウムを開催するなど、エコツーリズムの推進に向け大きく動き出した。 3.飯能市エコツーリズムの現状と今後の展望 飯能市では環境部環境緑水課にエコツーリズム推進室がおかれ、3名の職員を当てて運営している。また、飯能市エコツーリズム推進協議会が設置され、さらに活動市民の会という実働部隊も存在する。エコツーリズムを円滑に機能させるために必要な基礎的な要素が既に存在している。しかし、これまでに何度か議論を経て将来像を描いてきているものの、NPO法人設立の見送りもあり、未だそのシステムが未成熟であるため、機能的に動いているとはいえない体制であることは否めない。一方でシステムの再構築を有効に行えば、伸び代が大いにある部分でもある。エコツーリズム推進室のこれからの役割を整理し、エコツーリズム推進協議会を発展の土台とし、また活動市民の会を活動の中核として活用するなど、将来像をもって発展させていくことが肝要となる。 報告では、飯能市エコツーリズムの現状の詳細と今後の展望について、具体的に言及する予定である。
  • 中間 大維, 熊谷 洋一
    日本造園学会 全国大会 研究発表論文集 抄録
    2003年 66 巻
    発行日: 2003年
    公開日: 2003/09/01
    会議録・要旨集 フリー
    本研究は、ガラパゴス諸島における海洋資源収奪問題の発生構造を、エコツーリズムとの関係をとおして明らかにし、持続可能なエコツーリズムのための知見を得ることを目的とした。アンケートやヒアリング、資料分析などの結果、ガラパゴス諸島における海洋資源収奪問題の発生には、エコツーリズムによる経済的恩恵を求めた移入者の増加、関連する雇用やツアープログラムなど地元とツーリズムとのつながりの弱さが関係していることが確認された。持続可能なエコツーリズムには、規制による環境の厳格な管理やツアー自体の環境に対する配慮のみならず、地元とツーリズムとの社会的・経済的繋がりが求められることが明らかとなった。
  • 平井 純子
    日本地理学会発表要旨集
    2019年 2019a 巻 S103
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/09/24
    会議録・要旨集 フリー

    1.エコツーリズムについて

     エコツーリズムとは、「自然環境の保全」「観光振興」「地域振興」「環境教育」をバランスよく進める観光の形である。日本での普及は、90年前後より小笠原(89〜)、西表島(91〜)、屋久島(93〜)など島嶼部から始まり、全国組織であるエコツーリズム推進協議会等で議論が深められた。2004年に環境省によりエコツーリズムモデル事業が開始、対象地域を自然豊かな地域(知床や屋久島等)とともに、多くの観光客が訪れる地域(裏磐梯や富士山北麓等)、さらには、里地里山の身近な自然地域(飯能や飯田等)とし、日本における展開を多様なものとした。2008年には議員立法によるエコツーリズム推進法が施行され、19年7月現在、法に基づく全体構想認定の自治体は15あり、埼玉県飯能市は認定第一号となっている。

    2.エコツーリズムと観光地理学

     エコツーリズムの性格上、その自然観光資源は地形地質のみならず自然環境や歴史文化含め地理的要素が根底にある。それゆえに、経済効果や人の交流、教育効果など観光地理学の視点から取り上げるべき課題は多く、特に里地里山の身近な自然地域の場合は、活動自体の持続性といった課題を含め、顕著である。その解決には多角的な視点、多面的な運用、異分野間の情報交換と協働が欠かせない。ジオツーリズムはエコツーリズムに内包される概念といえ、課題解決に向けた手法は同質のものになるといえよう。

    3.駿河台大学での取り組み

     飯能市に立地する駿河台大学では、アウトキャンパススタディの一環として、地域の人々と協働しながら、様々な活動に取り組む授業科目「まちづくり実践」を設置する。「まち」を学びの場に交流する中で、コミュニケーション能力を磨き、社会観や職業観、行動力を身につけることを目的としている。その一つに、入間漁業協同組合と協働し、環境調査や外来魚駆除、エコツアーを実施するが活動がある。またゼミ活動として、「駿大版ダッシュ村」と称し山間地区にある古民家再生をし、この家を使って子ども向けの自然体験のエコツアーなどを実施している。これら地域の教育力に基づく実学が、学生の社会人基礎力を育成する有効な手段であり、漁業振興や地域活性化、大学運営にとってもプラスの影響がみられ、多面的な効果が得られている。

    4.飯能市におけるエコツーリズムの現状と課題

     飯能市は、2004年のモデル地区選定の際、「首都圏に近いことで経済的に成り立つ」、「都市から山村までがあり日本の縮図のようなところで、全国の事例になる」と、エコツーリズムの推進による地域振興のモデルになることが期待されていた。しかしながら、飯能市では行政主導で収益性が考慮されていないこと、滞在型、消費型観光に結びついていないこと、エコツーリズムへの参画の仕方と意識に都市部と山間部で差異がみられ、経済的利益を求めない実施者によるエコツアーが多く行われている現状では利益が得られるエコツアーの実施が難くなっていることが指摘されている(中岡 2018)。飯能市は、エコツーリズムを通じて地域内外の交流が進んだという点では評価できるが、当初飯能市に期待されていた「経済的に成り立つエコツーリズム」が実現できておらず、持続可能な観光の形となっていないのが現状で、課題となっている。

    【文献】中岡裕章(2018)埼玉県飯能市におけるエコツーリズムの意義と問題点—エコツアー実施者の参画意識に注目して—、地理学評論vol.91,NO.2, 146-161

  • 中岡 裕章
    日本地理学会発表要旨集
    2015年 2015a 巻 P811
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/10/05
    会議録・要旨集 フリー
    エコツーリズムは,持続可能な観光の一形態であることが知られている.このエコツーリズムの理念について,立場や視点の違いから様々な議論がなされてきた中で,一般には自然地域(Natural areas)の環境を保全し,かつ地元住民の生活が保障されるように教育的・解説的な活動を伴って実現する旅行(The International Ecotourism Society 2015)として認知されてきている.すなわち,世界的なエコツーリズムにおける主たる対象は自然地域と表現するように自然環境であるといえる.
    日本におけるエコツーリズム開発においても,はじめは屋久島や知床などの自然遺産地域で展開した.しかし,それら以外の地域は人間との関りの中で保全されてきた環境であることに加え,人文資源が混在する環境である.このため,エコツーリズム推進協議会(1999)はエコツーリズムを①自然・歴史・文化など地域資源を生かした観光の成立,②地域資源の保全,③地域資源の健全な存続による地域経済への波及効果の3点を実現するツーリズムと定義した.つまり,世界的なエコツーリズムの主たる対象が自然環境であるのに対し,日本では歴史や文化などの人文資源も対象として展開している.
    従来の研究では,エコツーリズムによる環境保全の方法やエコツアーガイドの重要性に加え,エコツアー実施団体の取り組みについて地域環境ごとに論じられてきた.しかし,エコツアーに携わる地域住民の参画意識に着目した研究は乏しい現状がある.また,エコツーリズムの発展の可能性を検討する際,地域社会の自然や生活文化に着目するだけでは不十分であり,地域住民の利害関心とエコツーリズム推進地域の社会的な背景に着目することが必要である.加えて,観光現象が成立する上で不可欠な観光客への視点の欠如や,階層性を無視してひとまとめに地域住民としているといった指摘もあり,両者の視点に立った実証研究が求められる.
    本研究では,埼玉県飯能市を事例として,エコツーリズム推進の社会的背景や地域社会の特色とエコツアー実施者の参画意識を整理しながらエコツーリズムの抱える問題点と課題を考察する.
    調査は2014年から2015年にかけて,飯能市役所観光・エコツーリズム推進課,飯能市エコツーリズム推進協議会,エコツアー実施者に対して直接面接調査を行った.
    埼玉県飯能市は,面積の約76%を森林が占め,林業を中心としてきた歴史がある.近年では産業の衰退に加え,山間地域を中心とした少子高齢化や人口減少が問題視されている.こうした背景の中,飯能市のエコツーリズムは,2004年の「エコツーリズム推進モデル事業」に対して飯能・名栗地区として参画したことからはじまった.2005年には「飯能市エコツーリズム推進協議会」を設置し,エコツーリズム推進に関する会議やシンポジウムの開催,エコツアーガイドの養成を目的としたオープンカレッジを開始した.協議会は,学識経験者,農林業関係者,環境保全活動実施者,関係行政機関職員などで構成されており,飯能市におけるエコツーリズムの基本方針を定める役割を担っている.
    本研究では,エコツアーに携わる50人に対するアンケート調査および聞き取り調査を実施した.飯能市のエコツアーは参加料を徴収するものの収益はほとんど無く,ボランティア的な活動になっている.こうした状況に対し,エコツアー実施者の間で意識に差がみられた.
    人口が集中する東部と飯能市以外に居住するエコツアー実施者は,生きがいや自分自身の勉強のためにエコツアーに携わる割合が高い.このため,エコツアーがボランティア的な活動である事について約78%が肯定的である.しかし,環境保全費用の獲得が出来ない現状や,エコツアー実施者に若者が少ないことについて否定的なエコツアー実施者もいる.
      一方,中西部に居住するエコツアー実施者は,人口減少や少子高齢化が進行する現状に対する危機感が強く,エコツアーがボランティア的な活動である事について約92%は否定的である.つまり,同じ自治体内であっても,居住する地域の状況や個々の利害関心によって,エコツーリズムに対する考え方が異なるといえる.
  • 中岡 裕章
    地学雑誌
    2020年 129 巻 3 号 423-442
    発行日: 2020/06/25
    公開日: 2020/07/11
    ジャーナル フリー

     The significance of developing tourist destinations by promoting ecotourism in areas around Tanigawadake in Minakami, Gunma prefecture, Japan, are studied, along with related issues. The aim is to understand the rationale for introducing ecotourism, the reasons why it should be encouraged, and why tourists enjoy ecotourism. The town of Minakami has witnessed a decline in its tourism industry with a decrease in the number of tourists visiting hot springs and ski grounds. Meanwhile, a large concentration of tourists visits the area surrounding Tanigawadake for hiking and trekking. This imbalance is a cause for concern because it can adversely affect the natural environment. To address this, ecotourism has been introduced in the area around Tanigawadake in an attempt to balance environmental conservation with regional development. Ecotours have also been conducted by the Minakami Mountain Guide Association. As a result of the spread of information about the environment, awareness of environmental conservation can be seen in and around the area. It is also observed that tourism workers get a sense of satisfaction from exchanges with tourists and receive income. At the same time, these workers have different expectations about what should be achieved through ecotourism and the role it should play. In particular, a number of workers participating in ecotourism in this area also work in Minakami's tourism industry. They tend to believe that rebuilding the tourism industry in the town is imperative for its growth. However, because the scope of ecotourism was limited to the area around Tanigawadake, efforts focused on this region, limiting the expansion of tourism in Minakami. This was in contrast to the expectations of the workers. Besides, ecotours are positioned as niche travel products. To address this gap, it is important to achieve a balance between tourism and ecotourism by reconsidering local policies and practices, with due consideration given to the actual circumstances of the local tourism industry and the interests of tourism professionals.

  • 海宝 慎太郎, 阿部 直也
    環境情報科学論文集
    2017年 ceis31 巻
    発行日: 2017年
    公開日: 2017/11/25
    会議録・要旨集 フリー

    本研究は日本において実施されている多様なエコツーリズム推進自治体について,人口構成・産業などの地域の社会・経済条件を考慮して,エコツーリズムを推進する自治体の特徴を抽出し,同ツーリズムの今後の推進に資する知見を得ることを目的とした。その結果,現在日本に展開する多様なエコツーリズムについて包括的な理解が可能となり,エコツーリズム推進自治体は4つの類型に分けられ,各類型の地域統計から3つの異なるエコツーリズムが推進されていることを推定した。その上で本研究は,3種類のエコツーリズムを「希少自然リゾート型」「都市部日帰り型」「アクティブ小旅行型」と名付け,同ツーリズムの今後の推進を検討している自治体に対する指針を実証的に提供した。

  • エコツーリズム地域推進組織に対するアンケート調査とヒアリング調査の結果を踏まえて
    川崎 興太, 三部 和哉
    都市計画論文集
    2015年 50 巻 1 号 61-68
    発行日: 2015/04/25
    公開日: 2015/04/25
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究は、エコツーリズム地域推進組織に対するアンケート調査とヒアリング調査の結果を踏まえて、我が国におけるエコツーリズムとエコツーリズム地域推進組織の実態と問題点を体系的に明らかにすることを目的とするものである。本研究を通じて、(1)エコツーリズム地域推進組織は、行政からの経済的支援のもとに成立している小規模な任意組織が多い、地域の将来像を定めた全体構想または任意の構想・計画を作成する予定のない組織が少なくない、主な活動は関係者の連絡調整と広報活動であるが必ずしも将来像の実現に向けて行われているわけではない、(2)エコツーリズムを推進する上で、地域推進組織それ自体とガイドと環境に関する問題を抱えている地域が多い、(3)法制度に関しては、縦割り行政の解消や財政的支援の強化などが望まれていることが明らかになった。結論として、今後、我が国においてエコツーリズムを推進する上では、多様な主体の連携による地域推進組織の設立と、その組織の構想・計画作成機能とマネージメント機能の発揮を可能にする制度的・財政的・人的な諸条件を整備・充実することが必要であることを指摘している。
  • -住民意識調査を手がかりに-
    深見 聡
    日本地理学会発表要旨集
    2012年 2012a 巻 706
    発行日: 2012年
    公開日: 2013/03/08
    会議録・要旨集 フリー
     島嶼におけるエコツーリズムの先行研究は、西表島や小笠原諸島、屋久島など「もともと観光地として知名度の高い、いわば「主流」とも言える離島」を扱ったものが比較的多い。他方、これからエコツーリズムの仕組みを本格的に取り入れようという状況にある「主流の離島」以外を対象とした研究は少ない(宮内,2009)。そのなかでは、対馬の集落の観光に対する可能性を「野生動植物を中心に置きつつもそれだけに頼ることなく、離島という立地、文化や景観など集落のもつポテンシャルを利用」する必要性を説いた堀江(2006)や、本稿で扱うのと同じ上対馬地域を対象として韓国人観光客向けの観光プログラムの開発と人材育成の必要性を説いた佐藤・藤崎(2011)、鹿児島県十島村(トカラ列島)を対象として、離島の観光事業は「自然環境や住民生活にとって負荷を調整しやすい形態」を志向することの妥当性を指摘した大田(2012)が挙げられる。しかし、いずれもエコツーリズムに代表される島嶼の観光で主導的な役割を担うことが期待される住民、とくに現在の主要な担い手と位置づけられる商店街に暮らす人びとや、将来の担い手とされる若年層の意識にまで踏み込んだ検討はなされておらず、より地域の実情をリアルに把握する必要がある。 以上のような状況を踏まえて本稿では、エコツーリズムを推進していく際の自然観光資源が比較的未利用の状態で存在する(これからエコツーリズムの取り組みが具現化される状態にある)上対馬地域を対象として、上対馬地域に暮らす住民は自地域をどのように評価し、エコツーリズムをどのようにとらえているかを、アンケートをもとに把握し、今後の上対馬地域におけるエコツーリズムのあり方について検討していく。 本稿では、エコツーリズムを推進していく際の自然観光資源が比較的未利用の状態で存在する長崎県上対馬地域を対象とし、同地域に暮らす住民は自地域をどのように評価し、エコツーリズムをどのように捉えているかをアンケートをもとに把握し、今後の上対馬地域におけるエコツーリズムのあり方について検討した。アンケートは、エコツーリズムという観光による地域活性化というテーマを考慮して、その恩恵をうける地域商店街に暮らす住民を対象者とし、上対馬地域で国際航路の発着点となっている比田勝港に程近い比田勝・佐須奈の両商店街で実施した。また、若年層の意識を知るため、上対馬地域で唯一の高校である長崎県立上対馬高等学校の生徒を対象として実施した。 その結果、上対馬地域では、新たな交流人口の拡大を図るにはエコツーリズムによる取り組みが有望であることを明らかになった。その中でも非移転性や固有性の高い自然や文化といった地域資源に根差したこれらの展開は、住民同士の合意形成といった地道な仕組みづくりがなされてこそ持続可能なものとして定着すると指摘した。 さらに特筆すべきは、他の日本国内の島嶼にはほとんどみられない韓国人観光客の増加という特性を踏まえたエコツーリズムのあり方を早急に検討すべきである。幸いに韓国においても「オルレ」をはじめエコツーリズムのような観光形態に関心が高まりつつある。彼らは対馬におけるエコツーリズムを考える上で成否を握るほどのインパクトをもたらす対象と認識しておくべきだろう。
  • エコツーリズムの定義およびその活用に関する-考察
    金田 岩光, 近藤 健雄
    CELSS JOURNAL
    2001年 13 巻 2 号 25-32
    発行日: 2001/03/31
    公開日: 2010/12/16
    ジャーナル フリー
    This study was to research the definition of Ecotourism and to propose the new concept of Ecotourism and its applicable way. The new definition of Ecotourism could be characterized as three.
    (1) To experience and learn the intact natural environment, culture, and historical buildings and spots.
    (2) To minimally discontinue the impact to the regional resources by tourism and enhance endeavors to conserve its value.
    (3) To give the pleasure from experiences and the message of the real meaning of preservation and conservation to tourists.
    Then, it is linked to the vitalization of the region. Also, it offers the activities to preserve regional environment, cooperating with both tourists and residents.
    Clarifying Ecotourism clears the two types of Ecotourism. One is “Preservation Type of Ecotourism”, and the other is “Symbiosis Type of Ecotourism”. In Japan, the region, which needs the plan of regional vitalization, has been developed. “Symbiosis Type of Ecotourism” is adapted as the new concept of Ecotourism in this study, and it is used as the main concept for vitalizing regions.
    Finally, the application of “Symbiosis Type of Ecotourism” for vitalizing regions is described. “Symbiosis Type of Ecotourism” is composed of six components, “residents, tourists, travel agencies, local government, researchers, and developers”. They have to cooperate with each other to form the region balanced between natural and historical resources, existing tourism resources, and development.
  • 敷田 麻実
    ワイルドライフ・フォーラム
    2008年 13 巻 2 号 8-11
    発行日: 2008/08/05
    公開日: 2017/11/03
    解説誌・一般情報誌 フリー
  • 武 正憲, 伊藤 弘
    日本森林学会大会発表データベース
    2016年 127 巻 T4-13
    発行日: 2016/07/08
    公開日: 2016/07/19
    会議録・要旨集 フリー
    成熟社会のまちづくりにおいて「観光」という視点・手法は今後一層必要とされ、既に関連した様々な分野の主体が地域への関わりを活発化している。特に、2000年前後から、自然環境に配慮した観光を理想とするエコツーリズムを、まちづくり手法として導入する自治体も多数みられる。しかし、エコツーリズムによる地域資源の観光対象化が、まちづくりにおいて十分に機能しうるかどうかは、ほとんど検討されていない。本研究では,地域「資源」の観光「対象」化によるまちづくりとは、『地域住民が「資源」を観光「対象化」することを明確に認識し、持続的に活動し続けることによる資源の広がりおよび資源同士の結びつきによるものである』という仮説を立て,埼玉県飯能市を事例に,まずはその持続性について仮説検証することを目的とする。飯能市は環境省エコツーリズム推進事業の13モデル地区のうち,唯一エコツーリズム推進法による全体構想の認定を受け,2015年に再認定を受けた。本発表では,過去10年分の業務報告書から,推進協議会やエコツアーの実施概要の記述を抽出し,テキストマニングを用いて類型化した結果から観光対象化とその持続性に関する考察を示す。
  • 寺崎 竜雄
    日本森林学会大会発表データベース
    2015年 126 巻 T23-13
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/07/23
    会議録・要旨集 フリー
    環境省は平成24年度からグリーン復興プロジェクトの一環として、東北地方太平洋沿岸の6つ地域(洋野町、久慈市、山田町、気仙沼市、塩竈市、相馬市)をモデル地域とした復興エコツーリズム推進モデル事業に取り組んでいる。この事業は、モデル地域ごとに地元関係者が主体となった協議と協働による資源発掘、磨き上げ、商品化を試み、地域を代表するエコツアープログラムの提供、自立自走する受け入れ組織体制の構築を目指すものである。本研究は、この6つの地域のエコツーリズム取り組み経過の観察を通して、地域協働のエコツーリズム推進体制の構造の把握と、参画者の意識や意欲の向上手法の把握を目的とした。その結果、推進体制の構造については、全ての地域に適合する単一の最適解はなく地域の状況に応じてデザインされること、体制の核となるコーディネート機能が重要であることなどを考察した。また、参画者の意識や意欲の向上には、外部講師による勉強会の実施、モニターツアーの試行などが有効であり、中でも参画者一同による他地域の先進事例の視察がきわめて効果的であること、その効果の度合いはエコツーリズムの推進段階によって異なることなどを考察した。
  • 笠井 文考
    ワイルドライフ・フォーラム
    2012年 16 巻 2 号 38-
    発行日: 2012/02/29
    公開日: 2017/11/03
    解説誌・一般情報誌 フリー
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