シイタケ, マツタケ, ブナシメジ, エリンギ, マイタケ, ツクリタケの6種類の
キノ
コ類を緩慢凍結した後に加熱すると, 実験に用いた6種類の
キノ
コ類全てについて, RNAは生
キノ
コを加熱調理したものより有意に, 或いは, より低下の傾向を示した。これに伴い, 生
キノ
コを加熱したものに比べ, 緩慢凍結してから加熱した
キノ
コの5'-GMPは, 実験に用いた全ての
キノ
コについて有意に増加した。これは, SEMによる観察から凍結した
キノ
コの場合, 加熱調理時にドリップの生成が多く, 酵素作用が活発に行われるためと考えられる。
冷凍した
キノコと生キノコを用いてキノ
コ飯を作り, 両者についてその受容性を比較したところ, 冷凍
キノ
コを用いたものが生
キノ
コを用いた場合より味が好まれたのは, シイタケであり, 味, テクスチャー, 総合で好まれたものは, ブナシメジであった。香りで好まれたものは, マツタケ, ブナシメジ, 醤油味のマイタケであった。
逆にマイタケを用いた塩味の場合は, 生
キノ
コが色, テクスチャー, 総合において冷凍
キノ
コを用いた場合より有意に好まれていた。しかし, 醤油味にした場合は, 香りについて逆に冷凍
キノ
コが好まれた他, 両者の間で有意な差は見られなかった。マイタケを味噌汁の具にした場合は, 冷凍
キノコが生キノ
コを用いた場合より, 色, 汁の味,
キノ
コの味, 総合評価共に有意に冷凍
キノ
コが好まれた。
以上の他に, テクスチャー, 総合の評価では, 冷凍
キノコを用いた場合と生キノ
コを用いた場合とを比較した場合, 両者間に有意な差は見られなかった。これらの結果から,
キノ
コ類を家庭でブランチング処理をせずに冷凍して短期間保存し利用することは可能であると考えられる。
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