【目的】黄体形成ホルモン(LH)のレセプターは精巣や卵巣の細胞膜上に存在し、LHによるステロイドホルモン分泌の刺激を伝達する。同レセプターの遺伝子は、多くの動物種で
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されているが、イヌの性腺組織から完全長cDNAを
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した報告は見当たらない。そこで本研究では、イヌ精巣組織からLHレセプターcDNAの
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を行い、塩基配列を解析した。【方法】健常な成犬(グレートデンおよびポメラニアン種)の精巣からtotal RNAを抽出した。全長cDNAを5つの断片に分けて、
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を行った。5’側の断片1を除く4つの断片については、それぞれに上流と下流プライマーを作成して、RT-PCR法により各cDNAを増幅した。断片1については、5’RACE法を用いて
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を試みた。得られたPCR産物は塩基配列決定用ベクターに組み込み、塩基配列を解析した。【結果】イヌの精巣由来RNAから、LHレセプターcDNAの5'側の断片1を除く2123bpを
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した。今回
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した2123bpのLHレセプターcDNAについて、グレートデンとポメラニアンとの間に、塩基配列で99.9%、アミノ酸配列で100%の相同性がみられた。また、イヌの同レセプターcDNAの終止コドンまでの塩基配列は、ブタ、ウシおよびヒトとの間にそれぞれ91.9%、91.7%および90.3%の相同性がみられた。イヌの同レセプターのアミノ酸配列は、ブタ、ウシおよびヒトとの間にそれぞれ92.4%、92.3%および89.1%の相同性がみられた。今回増幅した断片2(レセプターの細胞外領域に相当する)において75塩基(アミノ酸にして25個)の欠失したスプライスバリアントを見い出した。【結論】イヌの精巣由来RNAから、5'側の一部を除くLHレセプターcDNA(2123bp)を
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できた。イヌ精巣のLHレセプターmRNAにおいて、他の動物種では報告されていない新しい種類のスプライスバリアントの存在が明らかとなった。
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