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クエリ検索: "コバチ"
1,178件中 1-20の結果を表示しています
  • 大串 龍一
    動物心理学年報
    1957年 7 巻 61-64
    発行日: 1957/04/25
    公開日: 2009/10/14
    ジャーナル フリー
    ルビーアカヤドリ
    コバチ
    はルビーロウムシに寄生する寄生蜂であるが, ルビーロウムシと同じ属のツノロウムシおよびカメノコロウムシにも産卵行動を示すことが知られている。そこで, この
    コバチ
    にツノロウムシまたはカメノコロウムシだけをあたえると, ルビーロウムシだけをあたえたばあいにくらべて, 供試個体のうちの産卵行動を示す個体の割合, および, 産卵行動を示した個体についても1個体あたりの平均産卵行動回数がいちじるしく少くなる。つまり, 多くの個体は生理的には産卵が可能であるのに, 正常でない寄主を拒否することがわかる。
    しかしながら, ツノロウムシまたはカメノコロウムシをルビーロウムシと同時にあたえたばあいにくらべると, これらを単独にあたえたばあいの方がやや産卵個体数が増すようにみえる。それゆえに, 正常な寄主がえられぬばあいには産卵対象をかえて, 別の種に産卵するようになる個体もいくらかはあることが推測される。
  • 朴 春樹, 守屋 成一
    日本応用動物昆虫学会誌
    1992年 36 巻 2 号 113-118
    発行日: 1992/05/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    チュウゴクオナガ
    コバチ
    (Ts),クリマモリオナガ
    コバチ
    の早く羽化する系統(TbE),および遅く羽化する系統(TbL)の成虫の生存期間とクリタマバチ虫えいへの産卵数を自然温度条件と定温条件の実験室内で調査した。
    1) 自然温度条件下での成虫生存期間の長さはTbE>TbL≥Tsで,平均生存期間は雄では1か月以上,雌では1.5∼2か月以上に及んだ。
    2) 10∼25°Cの定温条件下では,TsとTbEの雌雄およびTbL雌の生存期間は低温側で長く(10°C:68∼106日),高温になるにつれて短縮されたが(25°C:9∼23日),TbL雄は15°Cの生存期間(43日)が最長で,10°C(18日)では逆に著しく短くなった。
    3) 自然温度条件下での雌当り平均総産卵数は,Tsでは71.0で,TbEの25.6,TbLの18.8に比べて明らかに多かった。産卵前期間はTbEが12.5日で最も長く,TsとTbLは4∼5日でほぼ同程度であった。
    4) Tsは,死亡直前まで連続的に産卵するのに対し,TbE, TbLの産卵は断続的であった。日当り最高産卵数は,Tsで10.5, TbEで6.0, TbLで9.0であった。
    5) 10∼25°Cの定温条件下では,TsはTbEのほぼ2倍前後産卵した。また,Tsでは,20°C付近が産卵に関する最適温と考えられた。
  • 為田 英信, 竹本 舜一, 竹内 宏昌, 堀込 昭彦, 小林 俊郎
    鋳造工学 全国講演大会講演概要集
    2002年 141 巻 28
    発行日: 2002年
    公開日: 2018/06/08
    会議録・要旨集 フリー
  • 第2報 天敵類の発生消長と寄主-寄生者間の相互関係
    小澤 朗人, 久保田 栄, 金子 修治, 石上 茂
    茶業研究報告
    2008年 2008 巻 106 号 106_39-106_52
    発行日: 2008/12/31
    公開日: 2011/11/01
    ジャーナル フリー
    静岡県の茶園に生息するクワシロカイガラムシの土着天敵類の発生実態を明らかにするため,2002年と2003年に数カ所の茶園において,葉層下に設置した黄色粘着トラップに捕獲された天敵類の種類とその数を調べた。その結果,チビトビ
    コバチ
    ,サルメンツヤ
    コバチ
    ,ナナセツトビ
    コバチ
    ,クワシロミドリトビ
    コバチ
    (仮称),および二次寄生蜂のマダラツヤ
    コバチ
    の5種の寄生蜂と捕食性タマバエDentifibula sp.,ハレヤヒメテントウ,キムネタマキスイ,およびヒメアカホシテントウの3種の捕食性コウチュウ類がトラップに捕獲された。寄生性天敵では,チビトビ
    コバチ
    の捕獲数が最大で,次いでサルメンツヤ
    コバチ
    や捕食性タマバエの捕獲数が多く,羽化調査の結果と同様にチビトビ
    コバチ
    が第1優占種であった。捕食性コウチュウ類では,ハレヤヒメテントウの捕獲数が他種より圧倒的に多く,本種がコウチュウ類の優占種であった。チビトビ
    コバチ
    は年間5~6回の明瞭な捕獲ピークが,サルメンツヤ
    コバチとナナセツトビコバチ
    では年間3回の捕獲ピークが,捕食性タマバエとハレヤヒメテントウでは,やや不明瞭であるものの年間3回程度の捕獲ピークが認められた。さらに,チビトビ
    コバチ
    ,サルメンツヤ
    コバチ
    ,ナナセツトビ
    コバチ
    ,および捕食性タマバエでは,寄主のクワシロカイガラムシの幼虫ふ化ピーク日または雄成虫のピーク日と各天敵のピーク日との関係をまとめた。クワシロカイガラムシ幼虫または雄成虫の捕獲数とチビトビ
    コバチ
    の成虫捕獲数との関係を各世代毎にプロットしたところ,寄主-捕食寄生者間のモデルに示されたような震幅を拡大しながらの左回りの挙動を示した。このことから,チビトビ
    コバチ
    が,天敵として寄主の密度抑制に深く関与していることが示唆された。
  • 小澤 朗人, 内山 徹, 小杉 由紀夫, 芳賀 一
    茶業研究報告
    2015年 2015 巻 119 号 119_1-119_6
    発行日: 2015/06/30
    公開日: 2017/06/30
    ジャーナル フリー
    2012年12月~2013年3月に静岡県内の茶園121カ所からチャトゲコナジラミの寄生葉を採取し,天敵寄生蜂のシルベストリ
    コバチ
    の寄生率を調べた。寄生蜂の寄生率は0%~92.3%と大きくばらついていたが,10~20%の割合が30/121カ所と最も高く,0%の圃場は16/121カ所,平均値は29.1%であった。寄生率を主な茶産地別に比較すると,いずれの地域でもばらつきは大きかったが,チャトゲコナジラミの侵入時期の早かった牧之原地域が中部地域よりも寄生率が有意に高かった。寄主密度と寄生蜂の寄生率との関係では,負の相関関係が認められ,寄主密度に寄生率が影響していることが示唆された。
  • 高木 正見
    日本応用動物昆虫学会誌
    1976年 20 巻 3 号 157-163
    発行日: 1976/09/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    アゲハ蛹期の天敵としてのアオムシ
    コバチ
    の働きを説明するため,野外調査といくつかの室内実験を行なった。野外調査は,福岡市東区箱崎にある温州ミカンほ場で,1972年と1974年に行なった。
    1. アゲハの蛹化は毎年5月から11月にかけて連続的にみられ,アオムシ
    コバチ
    もこの期間中ずっと活動していた。アゲハ蛹密度は8月中旬以降急に高くなった。アオムシ
    コバチ
    は,少しの遅れはあったがこれにすぐ反応し,高い寄生率を示した。しかし,その後他の天敵による死亡が増加してアオムシ
    コバチ
    の寄生率は低下した。
    2. このアオムシ
    コバチ
    の寄生率が低下した時期でも,アオムシ
    コバチ
    のアゲハ蛹攻撃率は低下しなかった。またこの時期には,アオムシ
    コバチ
    が攻撃した蛹から他の寄生者が脱出してきたり,その蛹がアリに捕食されるのを観察した。
    3. 野外で採集したアゲハ蛹1頭から,平均156.2頭,最高337頭のアオムシ
    コバチ
    が羽化してきた。
    4. 野外百葉箱でのアオムシ
    コバチ
    雌成虫の寿命は,8, 9月に羽化したもので平均1ヵ月であった。10, 11月に羽化したものは,3ヵ月の寿命のものが多く,寄主体内で越冬したアオムシ
    コバチ
    が翌春羽化してきた時期まで生存していたものもあった。
    5. 野外ではアゲハの5令幼虫や前蛹の上に乗っているアオムシ
    コバチ
    が観察されたが,アオムシ
    コバチ
    が寄生可能なアゲハのステージは蛹期のみで,5令幼虫期・前蛹期のアゲハには寄生不可能であった。
    6. アゲハを寄主としたときのアオムシ
    コバチ
    の発育零点は12.2°Cで,卵から羽化までに要する有効積算温量は213.7°C日であった。この値をもとに計算した福岡地方でのアオムシ
    コバチ
    の年間世代数は9世代であった。
    7. 卵巣成熟はsynovigenicな型を示し,給蜜することにより,平均約140の成熟卵を保有した。
    8. 無給蜜の場合,1雌当り産仔数は平均189.3,最高311で,この資料をもとに計算したこの蜂の内的自然増加率は日当り0.28であった。
    9. 以上の結果をもとに,アゲハ蛹期の天敵としてのアオムシ
    コバチ
    の働きについて考察した。
  • 安田 壮平
    日本応用動物昆虫学会誌
    1981年 25 巻 4 号 236-243
    発行日: 1981/11/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    (1) クワシロカイガラムシの天敵昆虫として,新たにトビ
    コバチ
    科2種,ツヤ
    コバチ
    科1種,タマバエ科2種,テントウムシ科7種を記録した。そのうちタマバエ科のDentifibula sp.とLestadiplosis sp. Bの両種は本邦未記録のもので,それぞれ幼虫が本種の幼虫および雄蛹・雌成虫を捕食することが認められた。
    (2) 寄生蜂のAphytis sp.,ベルレーゼ
    コバチ
    ,チビトビ
    コバチ
    は,東北から九州地方に至る広い地域に分布していた。そのうちAphytis sp.は九州および四国地方に比較的多くみられ,ベルレーゼ
    コバチ
    は全国的に,しかもほぼ均一に分布するなど,種によって寄生量の地域差が認められた。
    (3) 東北地方におけるクワシロカイガラムシの天敵昆虫の発生について,寄生蜂ではキイロクワカイガラヤドリバチ>ベルレーゼ
    コバチ
    >Prospaltella sp.>チビトビ
    コバチ
    の順位に,捕食性昆虫ではCybocephallu nipponicus ENDRODY-YOUNGA>クロテントウ>ハレヤヒメテントウ>ヒメアカボシテントウの順位に認められた。
    (4) 桑園内における寄生蜂(Aphytis sp.,ベルレーゼ
    コバチ
    )の生息密度は,桑園の中心部で高く,外辺部では低いことが判明した。
  • 高橋 史樹, 水田 国康
    日本応用動物昆虫学会誌
    1971年 15 巻 1 号 36-43
    発行日: 1971/03/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    モウソウチクの小枝にゴールを作るモウソウタマ
    コバチ
    とその寄生蜂3種についての生活環と寄生の経過を京都市西部の竹林において調査した。適当な間隔でいろいろの時期にゴールを採集し,ゴールの中の種を判別し,発育の程度をみて,4種の蜂の発育経過をしらべた。また適当な時期に竹の主枝全体あるいはゴール1個ずつに袋をかける方法によって寄生関係と寄生時期を検討した。その結果,
    モウソウタマ
    コバチ
    は5月上旬に羽化し竹の新芽に産卵し,ゴールを作る。1個のゴールに1頭の幼虫が9月まで生長を続け,蛹化して越冬する。
    モウソウタマオナガ
    コバチ
    は5月中・下旬に羽化し,モウソウタマ
    コバチ
    の作った若いゴールに産卵する。しかし,モウソウタマ
    コバチ
    幼虫に寄生するのではなく,客生の生活様式をもち,ゴールを横取りし,モウソウタマ
    コバチ
    幼虫と同じようにゴールの内壁を食ってすみやかに生長する。8月には体の大きさは最大値に達し,幼虫のまま越冬する。翌春4月に蛹化する。1個のゴールに数個産卵されるが,1頭のみ羽化する。
    ナガ
    コバチ
    科のEupelmus sp.はモウソウタマ
    コバチ
    幼虫に寄生し,幼虫越冬して5月下旬から6月上旬にかけて羽化する。1個のゴールから1頭羽化する。
    モンコガネ
    コバチ
    は多化性で,第1回目の羽化は6月に行なわれる。第2回目以後の羽化は8月から10月まで続く。1年に3化する個体があるが,2化か3化のいずれが主要であるかは確認できなかった。数頭の幼虫がモウソウタマ
    コバチ
    幼虫に寄生し,幼虫で越冬する。ゴール1個から平均約4.4頭羽化する。
    羽化成虫の性比は,モウソウタマ
    コバチ
    の雌は雄の約3倍,モウソウタマオナガ
    コバチ
    は雌雄ほぼ同数,ナガ
    コバチ
    の1種は雌が雄よりやや多い。モンコガネ
    コバチ
    の雌は雄の約2.4倍である。
  • (7) 熊本県における18年目の成功
    村上 陽三, 戸田 世嗣, 行徳 裕
    九州病害虫研究会報
    2001年 47 巻 132-134
    発行日: 2001/11/15
    公開日: 2009/05/22
    ジャーナル フリー
    熊本県大津町のチュウゴクオナガ
    コバチ
    放飼園では,放飼17年後の1999年以降寄生率が急増し,2000年にはゴール着生芽率が11%に低下した。放飼後初期の数年間は定着個体群の低い雌比のため,性比改善後は随意的高次寄生者の二次寄生による高い死亡のためにチュウゴクオナガ
    コバチ
    の増殖が遅延したが,1996年以降二次寄生率が低下しチュウゴクオナガ
    コバチ
    の寄生率が増加するようになった。放飼後いまだ効果が認められない他の地域でも将来同様な結果が得られるものと期待される。
  • 橋元 祥一, 宮路 克彦, 行徳 裕, 渡辺 豊, 甲斐 一平, 田村 逸美, 氏家 武, 柏尾 具俊
    九州病害虫研究会報
    1988年 34 巻 169-175
    発行日: 1988/10/30
    公開日: 2009/05/22
    ジャーナル フリー
    ヤノネキイロ
    コバチとヤノネツヤコバチ
    の,熊本県南部,大分県,宮崎県および鹿児島県における,1987年の分布状況を調査した。
    1.ヤノネキイロ
    コバチ
    は,大分県と延岡市近郊を除くと,ほとんどすべての地域に分布していることが確認された。
    2.ヤノネツヤ
    コバチ
    は,放飼地点を中点に分布が確認された。特に,天草島しょ部と鹿児島県の北薩地区では,10km以上分散したと推測され,本種も高い分散力を示す場合があることが示唆された。
    3.今後,ヤソネキイロ
    コバチ
    は放飼をする必要はほとんどないと思われた。ヤノネツヤ
    コバチ
    は分布地域が少なく,放飼を継続する必要がある。
  • 村上 陽三, 平松 高明, 前田 正孝
    日本応用動物昆虫学会誌
    1994年 38 巻 1 号 29-41
    発行日: 1994/02/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    導入天敵の効果に及ぼす土着天敵の影響を予測する目的で,チュウゴクオナガ
    コバチ
    未分布地の宮城・岡山両県で,1991年春から2年間にわたってクリタマバチの寄生者複合体について調査を行い,熊本県のチュウゴクオナガ
    コバチ
    放飼園での結果と比較した。
    1) 寄生者複合体の構造は地域によって異なり,土着の一次寄生蜂は宮城で3種,岡山で8種,熊本で12種観察され,南に向かうほど種数が増加する傾向が見られた。宮城と岡山での優占種はクリマモリオナガ
    コバチ
    であったが,その優占の程度は異なり,宮城では著しく高く岡山では比較的低かった。熊本ではキイロカタビロ
    コバチとオオモンオナガコバチ
    が優占種であった。また同じ地域でも環境条件の違いによって寄生者複合体の構造が異なった。
    2) 寄生率は宮城と岡山の間で差は認められず,また寄生者種数との間の相関は見られなかったが,周辺の植生,寄主密度,随意的高次寄生者の影響がうかがわれた。
    3) 宮城と岡山で優占種であったクリマモリオナガ
    コバチ
    は,終齢幼虫期に高い死亡を受け,終齢幼虫初期密度と死亡率の間には宮城では有意な相関が見られなかったが,岡山では有意な負の相関が認められた。MORRISの方法で分析した結果,岡山では本種は密度逆依存の死亡を受けることが示唆された。
    4) クリマモリオナガ
    コバチ
    の幼虫と蛹を攻撃する随意的高次寄生者は4種認められたが,そのうちの2種Eupelmus sp.とトゲアシカタビロ
    コバチ
    が岡山と熊本で高い寄生率を示した。これらの随意的高次寄生者の二次寄生が,クリマモリオナガ
    コバチ
    の終齢幼虫期の密度逆依存的な死亡要因となっているものと推察された。
    5) 以上の結果から,将来クリマモリオナガ
    コバチ
    の近縁種であるチュウゴクオナガ
    コバチ
    が,宮城・岡山両県に導入された場合には,岡山では随意的高次寄生者の二次寄生による密度逆依存的な死亡のために,チュウゴクオナガ
    コバチ
    の増殖に長年月を要するが,宮城ではその作用が弱いので,短期間のうちにヂュウゴクオナガ
    コバチ
    の密度が増加するであろうと予測された。
  • 松田 健太郎, 天野 加恵, 鈴木 藍, 田上 陽介, 西東 力
    関東東山病害虫研究会報
    2008年 2008 巻 55 号 119-121
    発行日: 2008/12/01
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
    土着寄生蜂4種 (カンムリヒメ
    コバチ
    , ハモグリミドリヒメ
    コバチ
    , イサエアヒメ
    コバチおよびハモグリヒメコバチ
    ) を20℃または25℃条件下でナモグリバエ (土着種) およびトマトハモグリバエ (外来種) に寄生させ, 羽化した成虫の後脚脛節長を測定した。その結果, カンムリヒメ
    コバチ
    雌 (20℃飼育) を除き, 脛節長はナモグリバエ寄生個体の方がトマトハモグリバエ寄生個体より長いか同等であった。ナモグリバエの蛹重はトマトハモグリバエのそれより重かったことから, 寄生蜂の体サイズの違いは, 餌となる寄主の大きさの違いによるものと考えられる。
  • 菊地 淳志, 小林 徹也
    北日本病害虫研究会報
    2005年 2005 巻 56 号 117-118
    発行日: 2005/12/05
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    秋田県大曲市の1圃場においてイネドロオイムシ繭の寄生蜂を2年間調査した.得られた寄生蜂は, コガネ
    コバチ科ではアオムシコマユコバチ
    , T. oryzae, ドロムシミドリ
    コバチ
    の3種, ヒメバチ科ではドロムシヤドリアメバチとドロムシクロヒメバチであった.いずれも単寄生であった.この中ではアオムシコマユ
    コバチ
    の寄生率が34%と高く, ドロムシヤドリアメバチやドロムシミドリ
    コバチ
    , T. oryzaeの寄生は少なかった.本調査では寄生蜂による繭の寄生率は2004年には50%を超え, イネドロオイムシの重要な死亡要因となっている場合もある.
  • 佐野 信幸
    日本林学会誌
    1997年 79 巻 1 号 49-52
    発行日: 1997/02/16
    公開日: 2008/05/16
    ジャーナル フリー
    静岡県内のヒノキ採種園において,種子を加害するタネバチの種を明らかにし,その防除時期を知るために成虫の発生時期を調べた。ヒノキ種子にはヒノキモンオナガ
    コバチ
    が加害し,スギモンオナガ
    コバチ
    は加害しない。ヒノキモンオナガ
    コバチ
    の成虫の発生時期は,6月下旬~8月上旬で,ピークは7月である。
  • 伊澤 宏毅, 刑部 正博, 守屋 成一, 土田 聡
    日本応用動物昆虫学会誌
    1996年 40 巻 3 号 205-208
    発行日: 1996/08/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    交配実験で得られたチュウゴクオナガ
    コバチ
    (Ts)とクリマモリオナガ
    コバチ
    (早期羽化型(TbE)および晩期羽化型(TbL))の種間雑種におけるマリックエンザイム(ME)の分離パターンを明らかにするとともに,この遺伝的指標をもとに野外での種間雑種出現の可能性について検討した。
    1) TbL×TsのF1はすべてSSであったが,TbE×TsのF1MEはすべてFSであった。これらのことから,TbEとTsの交配雑種についてはMEにより判定できると考えられた.しかし,TbLとTsとの交配雑種はMEでは判定できなかった。
    2) 安芸津および大栄個体群のO/T値はすべて1.3以下で,MEもすべてFFであった。一方,つくば個体群では種々のO/T値を示す個体が混在しており,MESS, FSおよびFFの3タイプに分かれ,TbEとTsの交配雑種の存在が確認された。
  • 大久保 利道
    北日本病害虫研究会報
    1998年 1998 巻 49 号 167-169
    発行日: 1998/11/30
    公開日: 2011/08/11
    ジャーナル フリー
    北海道の札幌においてハマナスのゴールからハマナスメトゲコブタマバチ (Diplolepis fukudae) を確認した。ゴール内には複数の育房がみられ, 出現した蜂の性比は雌に偏っていた。タマバチの寄生蜂としてオナガ
    コバチ
    , カタビロ
    コバチ
    , ヒメバチそれぞれ1種が認められたが, 主体は
    オナガコバチ
    Glypymrerus stigm (Fabricius) であった。
  • IV. 寄主識別能力
    植松 秀男
    日本応用動物昆虫学会誌
    1978年 22 巻 3 号 135-140
    発行日: 1978/08/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    野外の材料の調査と室内実験の結果から,二次寄生蜂マダラツヤ
    コバチ
    の寄主識別能力に関して以下のことが示唆された。
    1. 本種は産卵に際して一次寄生蜂が寄生していない健全なカイガラムシと一次寄生蜂が寄生しているカイガラムシを識別でき,前者に対しては産卵しない。
    2. 本種はカイガラムシに寄生している一次寄生蜂フタスジ
    コバチ
    のステージが幼虫(タイプC)であるか蛹(タイプD)であるかを識別し,産卵対象として後者を最もよく選択する。タイプCはタイプDの密度が低下したときに産卵対象とされる。
    3. 本種はフタスジ
    コバチ
    の蛹と自種の蛹を識別し,前者に対して産卵選択性を示す。後者が産卵対象となるのは前者の密度が低下したときである。
    4. 本種はすでに本種が寄生しているフタスジ
    コバチ
    の蛹と,本種がまだ寄生していないフタスジ
    コバチ
    の蛹を識別し,後者に対して産卵選択性を示し,過寄生を回避しようとする。過寄生が起こるのは健全なフタスジ
    コバチ
    の蛹の密度が低下したときである。
  • 亀山 統一
    樹木医学研究
    2018年 22 巻 1 号 78-80
    発行日: 2018/01/31
    公開日: 2021/02/22
    ジャーナル フリー
  • III. 増殖能力
    植松 秀男
    日本応用動物昆虫学会誌
    1976年 20 巻 2 号 115-119
    発行日: 1976/06/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    マダラツヤ
    コバチ
    の増殖能力に関与する要因について調査し以下の結果を得た。
    1. 羽化直後の成虫には成熟卵は認められず,本種はFLANDERS (1950)が定義しているsynovigenicな型のpolyootene typeに属する種で,一時の成熟卵の蔵卵数は10個以下である。
    2. 産卵は羽化後1∼2日以内に開始され,産卵期間は30日内外である。1日当りの産卵数は2∼6個で一生の間に平均106卵を産む。50%の累積産卵率は羽化後12日に達成される。
    3. 成虫の寿命および母虫の大きさと総産卵数の間にはそれぞれr=0.7810, 0.7305の有意な相関が認められ,寿命が長いほど,また大きい個体ほど多産である。成虫の寿命は産卵の有無によって影響されない。
    4. 母虫の日令あるいは大きさは子世代の生存率に影響し,日令の若いそして体の大きい親に由来する卵の成虫羽化までの生存率は高かった。日令の進んだ親は雄のみを産む傾向があった。
    5. 25°C, 60%RH, 14時間照明の恒温槽内でのマダラツヤ
    コバチ
    の純繁殖率は36.004で,1世代に要する平均時間と内的自然増加率はそれぞれ32日と0.112/♀/日であった。
    6. 野外におけるマダラツヤゴバチの最も高い増殖率6.4は,寄主(フタスジ
    コバチ
    の蛹)密度が急激に高くなる9月以後に認められ,これは室内で求めた純繁殖率の17.8%に相当する。
  • 小澤 朗人, 内山 徹, 金子 修治
    関西病虫害研究会報
    2022年 64 巻 43-51
    発行日: 2022/05/31
    公開日: 2022/06/01
    ジャーナル フリー

    静岡県の複数チャ園において,クワシロカイガラムシの合成性フェロモン剤をルアーとしたフェロモントラップに捕獲される昆虫類を3年間調査した。その結果,トラップには,クワシロカイガラムシ雄成虫と,クワシロカイガラムシの土着天敵類のナナセツトビ

    コバチ
    ,チビトビ
    コバチ
    ,サルメンツヤ
    コバチ
    ,捕食性タマバエ類などが捕獲された。フェロモントラップとブランクトラップによる3年間の総捕獲数の比率は,クワシロカイガラムシで4.4~6.0倍,ナナセツトビ
    コバチ
    で323~685倍,チビトビ
    コバチ
    ,サルメンツヤ
    コバチ
    でそれぞれ0.8~1.5倍,0.9~1.5倍,捕食性タマバエ類で0.8~1.2倍であった。統計解析の結果から,クワシロカイガラムシの性フェロモンは,クワシロカイガラムシ雄成虫とナナセツトビ
    コバチ
    雌成虫のみを有意に誘引することは明らかであり,フェロモンはナナセツトビ
    コバチ
    に対してはカイロモンとして作用すると考えられた。世代別に集計したナナセツトビ
    コバチ
    の捕獲数は,クワシロカイガラムシの捕獲数との間に,有意な正の相関関係が認められた。両種の各世代における捕獲ピーク日の比較では,約1/2の世代でピーク日が一致し,両種が同調して発生することが示唆された。

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