CIEC(Council for Improvement of Education through Computers:
コンピュータ
利用教育協議会)は、教育・研究への
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の高度利用の在り方と可能性とを分野を越えて探っていこうと考えています。そして、
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を誰もが自由に使える「ツール」として身近なものにしようと考えます。今、パーソナル・
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やネットワークがもつ多様な可能性を、研究だけにとどまらず教育にも積極的に活かしたいと考える教職員は急速に増加してきています。しかし、それだけでは
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教育にかかわる課題がすべて解決されることにはなりません。たとえば、ソフトウェアを考えてみても、
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を教育に活かしたいけれど、まだまだ利用できるソフトが少ない、自分の研究課題に役立つソフトがあればもっと助かる、などなど実際に行動を起こそうとすると、いろいろな不都合さに気がつきます。いま、日本の教育現場では、これらを実現するのは、そのことの必要性に気がつき、自分でプログラムが扱えたり、汎用ソフトの高度なカスタマイズができる一部の先生方に負担が集中しているのが現状です。こうしたことは日本だけでなく、6~7年前までアメリカでも同様な状況がありました。しかし、アメリカではパソコンの知識がある大学教職員・研究者・学生・高校教師などが自分の要求に沿ったソフトを自分で開発し、それを評価、認知させるシステムや、多くの方々に提供するシステムをつくり、この問題を解決しようとしてきました。その結果、教育・研究現場でも優れたソフトが生み出されてきました。これらのソフト開発を様々な視点から評価し流通させている組織として、米国にlntellimation社(以下:インテリメーション社)があります。インテリメーション社では、評価と同時に、特に優れているソフトまたは開発のアイデアについては、各開発者と契約し、ソフトの改善、完成、商品化、流通販売を行っています。今回、このインテリメーション社の実践と考え方を例に、米国での教育・研究用ソフトウェア開発についての現状と将来展望の一端をご紹介いたします。
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