近年,自動車業界では資源枯渇や地球環境問題に対して,環境負荷を小さくする電動車両の技術開発が進められている.その電動車両は,信号待ちなどの車両停止時にアイドルストップをする特徴を持っている.アイドルストップ時は静粛性が高いため,バッテリを冷却する気流音でさえ静音化の対象となっている.そのため,本来であれば,風量を増やしてバッテリを冷却したい状態であっても,ユーザに不快な騒音とならないような風量に制限する状況が発生してしまう.そこで,我々は音でユーザに任意の感性を喚起させる
サウンドデザイン
に注目した.本稿では,
サウンドデザイン
を用いることによって電動車両のバッテリ冷却気流音を,快適なサウンドとしてユーザに提供することができるかを検討する.
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