近年、
サービスデザイン
を行うデザイン手法が、様々な教育機関や企業で導入されつつある。しかし、そういった方法は確立されているわけではなく、今まさに基盤を作ろうとしている段階でしかない。デザインのプロセスにおいて、実際にその文化的背景を持った人物になりきって考えるという、主観的は理解は、特に
サービスデザイン
において非常に重要な手法である。その手法への取り組みとして、世界各国の大学生による国際ワークショップを実施した。ワークショップのテーマは、「ICTを用いた理想的な教育環境を提供する
サービスデザイン
の提案」を取り上げた。内容としては、現状調査、ブレインストーミング、ターゲット・シーンの設定、サービスの決定、サービスシナリオの作成という、一連の
サービスデザイン
・プロセスの実践と考察である。結果として、ブレインストーミングや議論を通じて、文化的背景の異なる学生同士の価値観の違いを身近に実感できた。一方で、
サービスデザイン
の本質的な定義が曖昧なため、議論の進め方に問題が見られた。そのため、今一度
サービスデザイン
の定義を議論することが、今後の
サービスデザイン
のデザイン手法の発展に必要と考えられる。
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