ハルジオンのR, S間におけるパーオキシダーゼ (POD) アイソザイムとスーパーオキ
シド
ジスムターゼ (SOD) アイソザイムについて調べた結果, 次のようなことが明らかになった。
1. 寒天ゲル電気泳動法で泳動したPODアイソザイムは, パラコート処理前のRとSで
バンド
(No. 1, 2) の活性が異なった。
2. PAGE法で泳動したパラコート処理後のPODアイソザイムは, Sでは全体に
バンド
の活性が低下した。Rでは,
バンド
No. 6付近の
バンド
が新たに出現, 消失を繰返す複雑な変化をした。この状態は, 処理後速い時間から処理32日後 (最終調査時) まで続いた。
3. IEF法で泳動したパラコート処理前のPODアイソザイムは,
バンド
aの活性がSで高く, Rでは
バンド
cの活性が高かった。
パラコート処理後, Sでは
バンド
a, bの活性が高くなった。
バンド
群dは, 処理後時間の経過とともに活性が低下した。Rでは, パラコート処理後
バンド
群dの活性が低下するが, Sに比べてパラコートの影響が少なかった。
バンド
cは, Sと同様に活性が低下した。
4. 以上のことから, PODアイソザイムは, R, S間でその性質に違いが認められ, パラコート処理によってさらに微妙に変化することが明らかになった。
5. SODアイソザイムは, 寒天ゲル電気泳動法では, R, Sとも2本の
バンド
が, PAGE法では, 4本の
バンド
が認められた。しかし, R, S間およびパラコート処理によるそれぞれの
バンド
活性に相違は認められなかった。
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