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クエリ検索: "シーラー"
2,036件中 1-20の結果を表示しています
  • 吉居 慎二, 鷲尾 絢子, 諸冨 孝彦, 北村 知昭
    日本歯科保存学雑誌
    2016年 59 巻 6 号 463-471
    発行日: 2016年
    公開日: 2017/01/06
    ジャーナル フリー

     目的 : 根管充塡

    シーラー
    には良好な操作性や根管封鎖性に加え根尖歯周組織への高い生体親和性が求められるが, 現時点でこれらの所要性質を満たす
    シーラー
    は存在しないといわれている. 根管治療後における根尖歯周組織の理想的な創傷治癒を導くうえで, 生体材料として適した物理化学的特性・生体親和性を有する
    シーラー
    の開発が求められる. 今回, 新規に開発したバイオガラス配合
    シーラー
    (以下, BG配合
    シーラー
    ) と既存の
    シーラー
    が根管封鎖性および根管象牙質に与える影響を比較検討した.

     材料と方法 : BG配合

    シーラーおよび既存の各種シーラー
    (ユージノール系・非ユージノール系・バイオセラミック系) を抜去歯根管内に充塡後, 封鎖性を色素漏洩試験で,
    シーラー
    と根管壁界面の状態を電界放射型走査電子顕微鏡 (以下, FE-SEM) およびエネルギー分散型X線分析法 (以下, EDX) で分析した.

     成績 : BG配合

    シーラーはほかのシーラー
    に比べ, 根尖側からの色素漏洩量が有意に少なかった. また, FE-SEMによる観察ではBG配合
    シーラーおよびバイオセラミック系シーラー
    では, 象牙細管内にハイドロキシアパタイト様結晶の析出が確認された.

     結論 : BG配合

    シーラー
    が示す根管封鎖性は, 象牙細管内へのハイドロキシアパタイト様結晶の析出によるものと考えられる. 以上の結果は, BG配合
    シーラーが根管充塡シーラー
    として有用であることを示唆している.

  • 鷲尾 絢子, 吉居 慎二, 諸冨 孝彦, 前田 英史, 北村 知昭
    日本歯科保存学雑誌
    2017年 60 巻 2 号 96-104
    発行日: 2017年
    公開日: 2017/05/08
    ジャーナル フリー

     目的 : 根管充塡用

    シーラー
    (以下,
    シーラー
    ) には生体親和性が必須である. 本研究では, 新規に開発したバイオガラス配合
    シーラー
    (以下, BG配合
    シーラー
    ) の生体親和性を明らかにすることを目的として, 細胞遊走能と生存能に及ぼす影響を検討した.

     材料と方法 : Transwellの下層wellに歯根膜細胞 (HPDLC) と骨芽細胞様細胞 (MC3T3-E1) を播種・培養後に既存の各種

    シーラー
    (ユージノール系・非ユージノール系) およびBG配合
    シーラー
    を入れたinsertを挿入し, 細胞遊走試験により細胞遊走能を, トリパンブルー染色により細胞生存能を測定した.

     成績 : 細胞遊走試験において, HPDLCはユージノール系

    シーラー
    ノーマル刺激群では生存細胞が認められず細胞遊走能は測定できなかった. ユージノール系
    シーラー
    クイック, 非ユージノール系
    シーラー
    およびBG配合
    シーラー
    刺激群では, 細胞遊走は認められるもののcontrolと比較して抑制されていた. MC3T3-E1は, ユージノール系
    シーラー
    ノーマル刺激群では細胞は生存しているものの細胞遊走は認められなかった. ユージノール系
    シーラー
    クイック, 非ユージノール系
    シーラー
    およびBG配合
    シーラー
    刺激群では, controlと比較して細胞遊走に差は認められなかった. 細胞生存試験において, ユージノール系
    シーラーノーマルおよびユージノール系シーラー
    クイック刺激群では細胞生存数は著しく低下したが, 非ユージノール系
    シーラー
    およびBG配合
    シーラー
    刺激群では経時的に細胞生存数は増加した.

     結論 : BG配合

    シーラー
    は歯根膜細胞の遊走能に影響を与えるものの阻害はしないこと, 骨芽細胞様細胞の細胞遊走には影響しないこと, また両細胞の生存能には影響しないことが明らかとなった. 以上の結果は, BG配合
    シーラー
    は高い生体親和性を有することを示唆している.

  • 諸冨 孝彦, 花田 可緒理, 鷲尾 絢子, 吉居 慎二, 松尾 拡, 北村 知昭
    日本歯科保存学雑誌
    2017年 60 巻 3 号 120-127
    発行日: 2017年
    公開日: 2017/06/30
    ジャーナル フリー

     目的 : 根管充塡用

    シーラー
    (
    シーラー
    ) に要求される性質は多岐にわたるが, すべての性質を高次元で満たす製品は現時点では存在しない. 本研究では高い封鎖性や操作性, 除去の容易性, そして生体親和性などの良好な性質を有する
    シーラー
    の開発を目的として, 新規に開発したバイオガラス配合
    シーラー
    (BG配合
    シーラー
    ) および臨床で多用される既存の
    シーラー
    が根管充塡後に根尖歯周組織に及ぼす影響を, ラット臼歯抜髄根管充塡モデルを用いて病理組織学的に比較検討した.

     材料と方法 : 7週齢雄性Wistar系ラットの下顎第一臼歯遠心根を抜髄後, 根管形成を行った. 根管内をEDTA製剤, 次亜塩素酸ナトリウム液, および滅菌生理食塩水で洗浄し, ペーパーポイントによる乾燥後,

    シーラー
    を根管内に塡塞した. 比較対象としては, 酸化亜鉛非ユージノール系
    シーラー
    (非E-Z
    シーラー
    ) を用いた. 術後1週および3週で下顎骨を摘出し, 連続切片を作成して根尖歯周組織の状態を観察した.

     結果 : 術後1週でBG配合

    シーラー
    充塡群および非E-Z
    シーラー
    充塡群ともに炎症性細胞の浸潤が根尖歯周組織の広範囲で確認されたが, 3週では縮小していた. 根尖歯周組織の歯槽骨吸収範囲は1, 3週とも両群間に統計解析上の有意差は認められなかったが, BG配合
    シーラー
    ではこの期間に歯槽骨吸収部幅径の有意な減少が認められた. 一方, 非E-Z
    シーラー
    充塡群では有意差が認められなかった. 根尖部外表面セメント質の厚さは, 術後1週ではBG配合
    シーラー
    充塡群が非E-Z
    シーラー
    充塡群より有意に肥厚していた. 経時的変化では, BG配合
    シーラー
    充塡群でセメント質厚さが有意に増加していたが, 非E-Z
    シーラー
    充塡群では有意な増加は認められなかった.

     結論 : ラット臼歯抜髄根管充塡モデルにおける根尖部の組織学的観察において, 新規BG配合

    シーラー
    は良好な生体親和性と根尖部セメント質誘導能を有することが示唆された.

  • 富塚 正敏
    歯科医学
    1993年 56 巻 4 号 g13-g14
    発行日: 1993/08/25
    公開日: 2017/03/02
    ジャーナル フリー
    根管充填用
    シーラー
    (以下,
    シーラー
    と略す.) の組織刺激性に関しては, これまで多くの研究が行われ報告されてきている. それらの報告には,
    シーラー
    自体の細胞毒性あるいは組織為害性に関する報告が多い.
    しかし,
    シーラー
    の為害性が問題となる根尖周囲組織は, 根管を経由して到達した細菌性因子をはじめとする外来抗原の影響を受けやすい場所であり, この局所には
    シーラー
    による刺激と同時に外来抗原が共存することが考えられる.
    そこで, 本研究では,
    シーラー
    の生体に対する影響を評価する一環として, 根管あるいは根尖周囲に存在する抗原に対する宿主の免疫応答に
    シーラー
    がどう影響するかを検討した. すなわち, 最初に外来抗原の免疫原性に対する
    シーラー
    の影響を知る目的で, 免疫原として可溶性蛋白質である keyhole limpet hemocyanin (以下, KLHと略す.) を用い, これに Apatite Root Sealer Type-1 (三金工業), Canals (昭和薬品), Tubli-Seal (Kerr), Dentalis KEZ (ネオ製薬), Sealapex (Kerr) の5種類の
    シーラー
    を硬化させた後, 可及的に細かく粉砕したものを添加し, これを混合物として感作実験を行い, 抗原特異的な抗体の産生に対する各
    シーラー
    の影響を検索した. つづいて, 抗体産生の増強が認められた
    シーラー
    については, それがサイトカイン誘導による効果であるか否かを検討するために, 血中 IL-2 量を測定した. KLH に対する抗体価の測定は, ELISA 法を用いて行い, IL-2 量の測定は, Mouse interleukin-2 ELISA Kit (Collaborative Research Inc.) を用いて行った.
    その結果, 次のような結論を得た.
    1. Apatite Root Sealer Type-1 粉末と KLH の懸濁液を B6 マウスに接種した場合, すべての KLH 濃度において著しい抗体産生増強活性が認められた. また, IgG 抗体価および IgM 抗体価も上昇した.
    2. Dentalis KEZ の場合は, 抗体産生増強活性は認められず, IgG 抗体価も上昇しなかった. しかし, IgM 抗体価の上昇がわずかに認められた.
    3. Canals の場合も, すべての免疫原濃度で抗体産生の増強が認められ, IgG 抗体産生および IgM 抗体産生の増強が認められた. しかし, IgG 抗体価に比較して IgM 抗体価はやや低かった.
    4. Sealapex の場合には, 免疫グロブリン抗体価および IgG 抗体価では上昇が認められなかったが, IgM 抗体産生の増強が認められた.
    5. Tubli-seal では Sealapex の場合とは逆に免疫グロブリンおよび IgG 抗体価の上昇が認められたが, IgM 抗体産生増強活性は認められなかった.
    6. 今回用いた
    シーラー
    による抗体産生増強活性には,
    シーラー
    の種類によって著しい差のあることが示された. しかし, IgM 抗体価に関しては
    シーラー
    間に有意差は認められなかった. また, 今回用いた 5 種類の
    シーラー
    は, negative control に対して抗体産生を有意に抑制しなかった.
    7. 血中 IL-2 量に関しては, 抗体産生増強活性を示した Type-1, Canals, Tubli-seal のいずれの
    シーラー
    を混和した場合にも, negative control に対して有意な上昇は認められなかった. また
    シーラー
    間の差も認められなかった.
  • *吉川 真穂, 大槻 晴夏, 山本 隆司, 川島 正, 若松 尚吾, 松島 潔, 池見 宅司
    日本歯科理工学会学術講演会要旨集
    2007年 2007f 巻 P-009
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/06/25
    会議録・要旨集 フリー
     一般に樹脂含浸層は、象牙質接着界面の漏洩を防止する効果があると言われている。根管に対して接着性
    シーラー
    を適用した場合も、根尖のみならず歯冠側からの漏洩を低減させると期待されている。本研究の目的は、機器分析にて
    シーラー
    (MetaSEAL, Parkell, Inc., U.S.A.)と根管象牙質界面の解析を行うことである。
    接着性
    シーラー
    と根管象牙質界面をSEM 観察したところ、厚みが10~20μmの層が観察された。この層に象牙細管が確認できたため、この部分は
    シーラー
    が含浸した象牙質であると考える。この層をEDS分析したところ、健全象牙質に比べてCa濃度が低かった。またFT-IR分析では、この層から
    シーラー
    成分が検出された。
    これらの分析から、
    シーラー
    塗布前の根管象牙質の表層はCa濃度が低く、多孔質の構造を有していることが判った。この層に
    シーラー
    が浸透・固化することによって、樹脂含浸層が形成されたと考える。
  • 上田 善弘
    歯科医学
    1995年 58 巻 4 号 g15-g16
    発行日: 1995/08/25
    公開日: 2017/03/09
    ジャーナル フリー
    根管充填用
    シーラー
    (
    シーラー
    と略)には緊密な根管封鎖性と高い組織親和性が求められる. さらに, 根尖孔を硬組織で封鎖させる作用を有することが理想的とされている. 最近, リン酸カルシウムの硬組織誘導能と高い組織親和性が注目され, リン酸カルシウムを主成分とする新しい
    シーラー
    の研究, 開発が進められている. 今回, α-リン酸三カルシウム(α-TCP)とクエン酸/タンニン酸溶液を主な成分とする2種類と, リン酸四カルシウム・リン酸水素カルシウム等モル混合物(TeDCPD)と低濃度クエン酸溶液からなる1種類の
    シーラー
    を試作した. そして, これらの物性と組織刺激性を検索し, 臨床応用の可能性を検討したのでその結果を報告する. 実験材料および方法 試作
    シーラー
    -1 (NS-1)の粉剤は70% α-TCP/30% TiO_4で, 液剤は35%クエン酸/5%タンニン酸溶液, 試作
    シーラー
    -2 (NS-2)の粉剤は85% α-TCP/15% BaSO_4で液剤は35%クエン酸/5%タンニン酸溶液である. また, 試料
    シーラー
    -3 (NS-3)の成分はTeDCPDと増粘剤および防腐剤を含む2.1%クエン酸溶液である. 対照には市販の酸化亜鉛ユージノール系
    シーラー
    (ZOE)とリン酸カルシウム系
    シーラー
    (ARS)を用いた. 試料
    シーラー
    練和後のpH, 硬化時間, 崩壊率を測定して物性を検討するとともに, エックス線回折(XRD)による硬化体内反応物の同定を行った. また, 根管を拡大・形成(#70)したヒト抜去上顎中切歯40歯に各
    シーラー
    をレンツロで根管に填入し, 一部を液体窒素中で凍結, 割断し根管壁と
    シーラーの界面および硬化後のシーラー
    内部の観察のために走査型電子顕微鏡(SEM)の検索に供し, 残りは墨汁に浸漬したあとに根管封鎖性試験に用いた. さらに, 試作
    シーラー
    の組織刺激性試験を Sprague Dawleyラット背部皮下組織と根尖歯周組織で行った. すなわち, 30匹のラット背部皮下に各
    シーラー
    を埋入した1および4週後の, また, 別の75匹のラットで下顎左右側第一臼歯根管の抜髄と根管拡大・形成(#25)を行い, 各
    シーラー
    を充填した. その後, 1, 2, 3, 4および5週後の組織反応について, それぞれ通法に従って作製した6μmの連続切片(ヘマトキシリン・エオジン染色)にて病理組織学的に検索した. 結果・考察 液剤が練和後のpHに強く影響し, NS-1, NS-2およびARSは酸性を示し, NS-3のみが中性域にあった. また, 根管封鎖性は試作
    シーラー
    , なかでもNS-3が有意に優れていた. 硬化時間はすべての
    シーラー
    で有意差が認められ, NS-2の硬化が最も早く, ARSが最も遅かった. 崩壊率はNS-1とNS-2は3%を超え, ARSも約3%であったが, NS-3は約0.9%で優れた結果を示した. TiO_2やBaSO_4の添加が硬化時間の遅延および崩壊率の増加に関係すると思われる. 練和後14時間のXRDでは, NS-1とNS-2にハイドロキシアパタイト(HAp)が検出されず, α-TCPとTiO_2あるいはBaSO_4が検出されたのみであった. NS-3では低結晶性がHApがおもに検出された. SEMでの観察の結果, NS-1とNS-2には貫通性の小孔が存在し, NS-3には板状と塊状の粒子で満たされた小孔が存在した. XRDとSEMの結果から, NS-3の優れた封鎖性が確認された. 組織刺激性はNS-2が最も強く, 高い酸性度とBaSO_4の影響が示唆される結果が得られた. 結論 1. NS-1は強い酸性を示したが組織刺激性は緩徐で, 新規
    シーラー
    として応用できる可能性が認められた. 2. NS-2は強い組織刺激性を示し, 新規
    シーラー
    として不適当であると結論された. 3. NS-3は凝結硬化するために初期にマクロファージ系細胞を誘導するが, 優れた生体親和性を有することが確認された. さらに, NS-3は崩壊率が小さく, pHも中性域にあることから, 新規
    シーラー
    として有望であると判断された.
  • 小里 達也
    日本歯科保存学雑誌
    2011年 54 巻 4 号 233-241
    発行日: 2011/08/31
    公開日: 2018/03/23
    ジャーナル フリー
    近年,市販された接着性レジン系ルートキャナル
    シーラー
    (以下,接着性レジン系
    シーラー
    )において,ISO準拠の理工学的性質に関する報告は少なく,特に,接着性モノマーを含有した接着性レジン系
    シーラー
    に関しては,いまだに報告されていない.本研究では,4-METAを含有したスーパーボンド根充
    シーラー
    (サンメディカル,以下,RC-Sealer)とMetaSEAL™(Parkell)について,ISO規格項目の理工学的性質を評価するために各種実験を行うと同時に,ISO規格に適合しなかった項目に関しては,他の
    シーラー
    も含めて同様の実験を行って比較検討した.ISO6876:2001(E)で要求されている7項目のフロー,操作時間,硬化時間,膜厚,硬化後の寸法変化,溶解性そしてX線不透過「生において,両接着性レジン系
    シーラー
    とも,寸法変化を除いた6項目についてはISO規格を満たす結果となった.規格を満たしていなかった寸法変化については,Epiphany® (Pentron), Epiphany® SE™ (Pentron), Tubli-Seal™ (SybronEndo), AH PIus®(Dentsply DeTrey), Root Canal Sealer (Henry Schein)およびSealapex™ (SybronEndo)の6種の
    シーラー
    について追加検討を行った結果,硬化体が作製できなかったSealapex™を除いて,いずれの
    シーラー
    も規格を満たしていないことが確認された.寸法変化値はEpiphany®が最も高く,Tubli-Seal™が最も低い値を示し,数値の高い
    シーラー
    中には親水性モノマーが含有されており,寸法変化量は親水性モノマーの含有が影響しているものと考えられた.ユージノール系
    シーラー
    であるTubli-Seal™とRoot Canal Sealerの寸法変化量は比較的少なかったが,浸漬蒸留水中に
    シーラー
    成分が溶出している現象が確認された.4-METAを含有するRC-SealerとMetaSEAL™の2種の接着性レジン系
    シーラー
    に関して,ISO6876:2001 (E)の要求項目の7項目を評価した結果,寸法変化以外は規格を満たし,
    シーラー
    として要求される諸性能を有していることが示された.規格を満たさなかった寸法変化についてのみ,他の6種の
    シーラー
    も評価した結果,すべての
    シーラー
    が規格を満たしていなかった.
  • *中村 文美, 鰐部 春昌, 岩間 彰宏, 北村 成孝, 柴田 直樹, 中田 和彦, 鶴田 昌三, 河合 達志, 中村 洋
    日本歯科理工学会学術講演会要旨集
    2007年 2007s 巻 P-068
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/03/05
    会議録・要旨集 フリー
    根管充填は根管治療の終末処置であり,患歯の予後を左右する重要な因子である.根管の複雑な解剖学的形態を考慮すると,根管の完全な無菌状態を獲得する事は極めて困難であり,
    シーラー
    に抗菌性を付与する事が有益であると考えられる.  今回我々は,亜鉛を含有しない根管充填材を開発する目的で酸化チタン系の
    シーラー
    について研究を行い,試作
    シーラー
    の根管内細菌に対する抗菌性について検討した.
  • 鷲尾 絢子, 吉居 慎二, 諸冨 孝彦, 北村 知昭
    日本歯科保存学雑誌
    2017年 60 巻 1 号 14-21
    発行日: 2017年
    公開日: 2017/02/28
    ジャーナル フリー

     目的 : 感染根管治療等の再歯内治療では, 根管内にある充塡材を除去し根尖孔を穿通する必要がある. 本研究では, 新規に開発したバイオガラス配合

    シーラー
    (以下, BG配合
    シーラー
    ) を用いた根管充塡の除去性と根尖孔穿通の可否を検討するとともに, 再根管形成・洗浄後の根管象牙質の状態を分析した.

     材料と方法 : ヒト抜去歯にBG配合

    シーラーおよび既存の各種シーラー
    (ユージノール系・非ユージノール系・バイオセラミック系) を用いて根管充塡を行い, 4週間後にガッタパーチャポイント除去器具で充塡材を除去した. 除去時に器具が作業長に到達する時間を測定するとともに, 根尖孔穿通の可否を確認した. さらに, 再根管形成・洗浄した被験歯根管壁の状態を電界放射型走査電子顕微鏡 (以下, FE-SEM) で分析した.

     成績 : 除去性試験では, 既存の根管充塡用

    シーラー
    同様, BG配合
    シーラー
    を用いた充塡材の除去および根尖孔穿通は可能であった. 再根管形成・洗浄後のFE-SEM観察では歯冠側および中央部根管の象牙細管は開口していたが, 根尖側では既存の
    シーラー
    を用いた場合と同様に象牙細管開口は非常に少なかった.

     結論 : 根管充塡用

    シーラー
    として適切な物性を有するBG配合
    シーラー
    は, 硬化後も根管内からの除去が可能であった. 以上の結果は, BG配合
    シーラー
    を用いた根管充塡歯に対する再歯内治療が可能であることを示唆している.

  • 鈴木 二郎, 岡田 周策, 横田 兼欣, 常川 勝由, 寺中 敏夫, 石井 信之
    日本歯科保存学雑誌
    2011年 54 巻 5 号 297-305
    発行日: 2011/10/31
    公開日: 2018/03/23
    ジャーナル フリー
    近年,根管充墳歯の支台築造には,コア用レジンや接着性レジンセメントを使用する症例が増加し,支台築造に使用するレジンに対する酸化亜鉛ユージノール系
    シーラー
    (ZOE
    シーラー
    )によるラジカル重合阻害の可能性が指摘されている.本研究は,ZOE
    シーラー
    使用後のレジン材料の表面硬度と,根管象牙質に対するポスト引き抜き抗力に及ぼす影響について詳細に確認することを目的とした.実験には,市販の各種ZOE
    シーラー
    (キャナルス®,ニシカキャナル
    シーラー
    ®・ノーマルおよびクイック)および対照として非ZOE
    シーラー
    (キャナルス®N)を用い,レジン材料としてコア用レジン(クリアフィルDCコア,ユニフィルコアEM)および接着性レジンセメント(スーパーボンドC&B,レジセム)を供試した,実験方法としては,
    シーラー
    と接触したレジン表面のブリネル硬度を測定し,完全硬化および実用的硬化直後,さらにコア用レジンについては光照射の有無による影響も検討した.また,ZOE
    シーラー
    を用いた根管充填後,コア用レジンとファイバーポストを用いて支台築造を行い,ファイバーポスト引き抜き試験を行った.その結果,ZOE
    シーラー
    の完全硬化(24時間)後,コア用レジンに光照射すれば,レジンの硬さ低下は認められず,硬化時間の速いZOE
    シーラー
    を用い,コア用レジンに光照射すれば,根管充填後の即日処置による影響が減弱された.接着用レジンセメントのスーパーボンドC&Bおよびレジセムについては,ZOE
    シーラー
    によるレジンの硬さ低下は認められなかった.ファイバーポスト引き抜き強度は,ZOE
    シーラー
    を用いた場合でも低下しなかった.以上のように,根管充填後の根管内にレジン材料を用いて支台築造を行う場合,使用する材料あるいはZOE
    シーラー
    の硬化状態によっては,レジンの重合硬化に及ぼす影響は少ない可能性が示された.
  • 湯本 泰弘, 伊藤 修一, 森 真理, 尾立 達治, 中島 啓介, 斎藤 隆史, 古市 保志
    日本歯科保存学雑誌
    2008年 51 巻 5 号 514-522
    発行日: 2008/10/31
    公開日: 2018/03/30
    ジャーナル フリー
    歯科治療において根管治療は,歯を保存するうえで重要な役割を担っている.根管充填後の大きなトラブルの一つとして歯根縦破折があり,破折線に沿って高度な歯周組織の破壊が引き起こされるため,抜歯もしくは歯根の切除が必要となることが問題となっている.最近,接着性根管用
    シーラー
    が臨床に用いられている.歯根縦破折の接着において接着性根管用
    シーラー
    を応用した保存的治療法が確立できれば,口腔内接着法による治療の予知性が高くなるものと考えられる.本研究では,in vitroにおける接着性根管用
    シーラー
    の封鎖性,接着性および歯根縦破折モデルにおける破折部の歯髄腔側から歯根膜側への
    シーラー
    の浸透度について比較検討することにより,それらの歯根縦破折歯の保存療法への応用の可能性を検討することを目的とした.ヒト新鮮抜去単根歯を髄腔開拡後,ニッケルチタンファイルで根管拡大を行い,水酸化カルシウム系
    シーラー
    であるシーラペックスおよびレジン系
    シーラー
    であるスーパーボンド根充
    シーラー
    ,Epiphany®,AH plus™で根管充填を行った後に,Fluid filtration systemにより封鎖性を,卓上万能試験機による微小引張り試験と接着界面のSEM観察により接着性を評価した.その結果,スーパーボンド根充
    シーラーがほかのシーラー
    と比較して統計学的に有意に高い封鎖性(0.050μl/min)と微小引張り強さ(10.0MPa)を示した.SEM観察においても,スーパーボンド根充
    シーラー
    では樹脂含浸層と思われる層を確認した.また根管拡大した歯に,歯髄腔に達する縦切断線をダイヤモンドディスクにて作製し,これを歯根縦破折モデルとして実験に用いた.スーパーボンドC&Bとスーパーボンド根充
    シーラー
    にて根管充填を行い,破折部の歯髄腔側から歯根膜側への
    シーラー
    の浸透度を4段階(0:浸透せず,1:1/3浸透,2:2/3浸透,3:完全に浸透)で評価した.その結果,スーパーボンドC&Bと比較してスーパーボンド根充
    シーラー
    が統計学的に有意に高い浸透度(2.3±0.7)を示した.以上の結果から,歯根縦破折に対して口腔内接着法を選択した場合に,接着性根管用
    シーラー
    「スーパーボンド根充
    シーラー
    」を用いて根管充填と同時に破折部位の接着を行う簡潔な処置が,歯の保存に有効である可能性が示唆された.
  • 雨宮 徹, 水野 智, 湯浅 博昭, 渡辺 淳
    日本病院薬学会年会講演要旨集
    1997年 7 巻
    発行日: 1997/08/15
    公開日: 2019/03/15
    会議録・要旨集 フリー
  • *西谷 佳浩, 星加 知宏, 森本 紗也子, 渡邊 泰三, 鰐部 春昌, 山本 光徳, 中田 和彦, 高橋 圭, 河合 達志, 中村 洋, 吉山 昌宏
    日本歯科理工学会学術講演会要旨集
    2009年 2009f 巻 P-134
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/12/01
    会議録・要旨集 フリー
    硬組織誘導能を有する接着性根管充填用
    シーラー
    の開発を目的として,これまでにMTAとSuper Bond Sealerを各配合比(MTA wt/%: 0, 20, 33)で混合した試作
    シーラー
    の牛歯根管象牙質への接着性ならびに混和物表層に析出する析出物の組成についての検討を行い報告した. 本研究では,MTA配合量がより少ない条件を含む配合比(MTA wt/%: 0, 5, 10, 20, 33)で混合した試作
    シーラー
    を用いて,人歯根管象牙質への接着性について検討を行った.その結果,MTA配合量が少ないほど接着強さは高くなる傾向を示した.
  • 感性的基体を端緒として
    高松 昌宏
    体育・スポーツ哲学研究
    2002年 24 巻 2 号 27-38
    発行日: 2002年
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    The purpose of this study was to examine the basis of cultural existence of sport. As the first step, the structural characteristics of culture were extracted from E. Cassirer's analysis of culture as follows:
    ·The function of human spirit had worked on the creation of particular image-worlds of cultural forms. It meant that cultural forms enjoyed equal rank as products of the human spirit.
    ·The cultural forms were recognized as roads by which the spirit proceeded toward its objectivization, i. e., its self-revelation.
    ·Each cultural form created a definite sensuous substratum which constituted the image-world. Only through the sensuous substratum, the ideational content was disclosed as the content of spirit. Through this expressional function, each cultural form existed as a particular image-world not as to consist in the sensuously tangible form.
    As a next required step, sport was examined if the structural characteristics of culture could be found in the form. The movement form was recognized as the sensuous substratum of sport. To see if any ideational content was disclosed through movement form, three moments of sport structure, i. e., the physical moment, the intellectual moment, and the aesthetic moment, were used as analytic frameworks. From this analysis, expressions of the ideational contents through the movement forms were recognized within each of three moments. That meant sport existed as the particular image-world not as to consist in the sensuously tangible form. By those findings, it came to the conclusion that sport had the identical structural characteristics found in other cultural forms and this structural relation could be recognized as the basis of cultural existence of sport.
  • *韓 臨麟
    日本歯科理工学会学術講演会要旨集
    2010年 2010f 巻 P-41
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/12/03
    会議録・要旨集 フリー
    S-PRG filler (surface pre-reacted glass-ionomer filler, 松風)は, フッ素 (F), ケイ素 (Si), ストロンチウム (Sr), ホウ素 (B) などの各種イオン放出能を備えることが知られている. 本研究では, S-PRGフィラー含有試作根充用
    シーラー
    (S-PRG
    シーラー
    )から放出される各種イオンの根管壁象牙質への取り込みについて検討を行った.
  • *早田 格, 石野 貴広
    空気調和・衛生工学会大会 学術講演論文集
    2019年 2019.4 巻 J-33
    発行日: 2019年
    公開日: 2020/10/31
    会議録・要旨集 フリー

    フランジはダクトシステムの中で最も漏気量が大きい箇所の一つである。本研究では,フランジのシール方法としてアルミテープとダクト

    シーラー
    の比較実験を行った。ダクトフランジはアングルフランジと共板フランジを用いた。結果として,共板フランジでの効果的なシール方法は,はぜのある角のコーナー金具の隙間にダクト
    シーラー
    を外側からも塗布することであった。その箇所では,アルミテープのシール効果はダクト
    シーラー
    よりも劣った。

  • 韓 臨麟, 竹中 彰治, 興地 隆史
    日本歯科保存学雑誌
    2007年 50 巻 6 号 713-720
    発行日: 2007/12/31
    公開日: 2018/03/31
    ジャーナル フリー
    多機能性表面処理ガラスフィラー(Surface reaction type pre-reacted glass ionomer filler:以下,S-PRGフィラー)は,コンポジットレジンなどに配合することによりフッ素(F),ストロンチウム(Sr),ホウ素(B)などのさまざまな元素の徐放能を付与することが可能とされる.本研究では,新たに開発されたS-PRGフィラー含有試作根管充填用
    シーラー
    (以下,S-PRG
    シーラー
    ,松風)の諸性質を検討した.1.歯冠側における根管封鎖性の評価 ヒト抜去単根歯20本の歯根部を試料とし,#40/.06テーパーに拡大形成後,EDTA含有根管洗浄液(スメアクリーン®,日本歯科薬品)を根管壁に作用させた.次いで無作為に4群(各n=5)に分け,S-PRG
    シーラー
    ,もしくは酸化亜鉛ユージノール系
    シーラー
    (PulpDent® Root Canal Sealer:以下,PulpDent
    シーラー
    )による糊剤根管充填,もしくはガッタパーチャポイントを併用した側方加圧根管充填を行った.試料を蒸留水中に60日保管後,0.2%フクシン溶液に24時間浸漬した後,歯根横断切片の実体顕微鏡観察を行い,根管口から根尖側1,3,5mmの位置での色素浸透を5段階のスコアで評価した.2.根管壁象牙質への各種イオンの取り込み観察 色素浸透試験と同様の方法で作製した試片を,蒸留水中に7あるいは60日間保管後,根管横断面の薄切片を作製し,根管壁におけるF,Sr,Bの分布を波長分散型エックス線マイクロアナライザーにより分析した.3.抗菌性の評価 Enterococcus faecalis,Propionihacterium acnesあるいはActinomyces israeliiが培養された血液寒天平板上に,S-PRG
    シーラー
    およびPulpDent
    シーラー
    (いずれも練和直後および練和12時間後)を静置し,37℃,24時間嫌気培養後の阻止円の形成を観察した.これらの実験より,以下の結果が得られた. 1. いずれの観察位置とも,色素浸透に4群間の有意差はみられなかった(Kruskal-Wallis検定,p>0.05). 2. S-PRG
    シーラー
    と接する根管壁象牙質に,FおよびSrの取り込みが確認された.PulpDent
    シーラー
    では取り込みは観察されなかった. 3. 2種の
    シーラー
    は練和直後,練和12時間後ともP. acnesおよびA. israeliiに対し抗菌性を示した.E. faecalisに対する抗菌性は認められなかった.以上より,S-PRG
    シーラー
    がフッ素,ストロンチウム徐放能を備えること,および酸化亜鉛ユージノール系
    シーラー
    と同程度の根管封鎖性と抗菌性を示すことが示唆された.
  • 織田 善次郎
    日本物理学会誌
    1973年 28 巻 12 号 1049-
    発行日: 1973/12/05
    公開日: 2020/10/23
    ジャーナル フリー
  • 織田 善次郎
    真空
    1965年 8 巻 2 号 38
    発行日: 1965/02/20
    公開日: 2009/09/29
    ジャーナル フリー
    200℃の高温に耐え、超高真空装置に適用できるリーク
    シーラー
    が、この程G.E.から発売されたので紹介します。
  • 達山 祥子, 高 裕子, 勝俣 愛一郎, 梶原 武弘, 星加 知宏, 今井 弘一, 西谷 佳浩
    日本再生歯科医学会誌
    2017年 15 巻 1 号 3-9
    発行日: 2017年
    公開日: 2018/03/10
    ジャーナル フリー

    抜髄後の根管充填においては,接着性を有する根管充填用

    シーラー
    を使用することが再感染防止の点で有利である,Mineral trioxide aggregate (MTA)は,殺菌作用と硬組織誘導能を有する水硬性セメントであり,直接覆髄,断髄,アペキシフィケーション,アペキソゲネーシス,パーフォレーション部の修復等の臨床応用が行われている.本研究では,MTAの効果を有する接着性根管充填用
    シーラー
    の開発を目的として,MTAの主成分であるポルトランドセメントを用いて,ポルトランドセメント含有試作根管充填用
    シーラー
    が細胞増殖に及ぼす影響について検討を行った.その結果,ポルトランドセメント含有量が10 wt%以下においては,試作
    シーラー
    から溶出した成分を含む培養液中においてもヒト歯根膜細胞の生存する細胞数に変化はなかった.また培養液のpHおよび培養液中に溶出するCaイオン濃度はポルトランドセメントの含有量依存性に上昇した.今後は本試作
    シーラー
    の根尖部における硬組織誘導能について検討を行う予定である.

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