本研究では、50 年の歴史を有する特撮ヒーロー番組である、東映制作の『仮面ライダー(1971)』シリーズを誘致資源化した観光史に着目し、作品のテレビ放送と並行させながら、いかに当シリーズを通じた観光を半世紀以上継続させてきたかについて、観光歴史学的観点からその変遷を明らかにした。本研究では 3 つの時代に分けて、その観光史を概説した。その上で、当シリーズ観光史の特徴のひとつとして、誘致対象である観光者の年齢層の多様化が挙げられ、特撮ツーリズムの誘致対象は子どもまたは親子連れに限定されず、作品を幼少期に視聴してきた青年層を誘致対象とした催事も、約 40 年前より既に開催されていた。
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