1.はじめに
臨床工学科において、離床
センサ
ーの製作・運用を開始してから4年経過している。現在、問題点として、起床検知型離床
センサ
ーである洗濯バサミ型離床
センサ
ーについては、
センサ
ーの性能を認知される報告が多数挙がっている。研究途中ではあるが、起床検知型離床
センサ
ーの開発について、若干の考察を加え報告する。
2.対象及び方法
患者家族許諾のもと、洗濯バサミ型離床
センサ
ー装着患者8名及びマット
センサ
ー対応患者3名に対し、ベッド上での行動について、計1780時間(1人あたり7日~21日)、WEBカメラにて観察・録画を行い、離床
センサ
ーの有効性の評価及びベッド上の離床行動パターンを分析した。離床
センサ
ーの有効性については正報率、誤報率、失報率で評価した。
3.離床
センサ
ー有効性評価結果及び離床行動解析
評価期間中、洗濯バサミ型離床
センサ
ー対応患者8名のうち、6名はベッド上での離床行動が観られた。6名の患者の正報率、誤報率、失報率の平均値は正報率38.2%、誤報率30.4%、失報率31.4%であった。又、ベッド上での離床行動パターンを表1に示した。ベッド上での離床行動について、『起床』、『ベッド柵を握る』、『足を出す』、『端座位』の4つの行動が重要であることがわかった。
4.新しい
センサ
ーの開発
得られた離床行動パターンを基に何種類かの起床検知型離床
センサ
ーを製作したが、市販のベッド
センサ
ーのセンシング機能が重要であることが確認できた。市販のベッド
センサ
ーは高価であり、院内製作を行った。東京
センサのマットセンサ
ー(販売名:離床
センサ
)とPICマイコン(12F629)を利用し、反応時間を調整した(図2)。製作コストは17000円であった。
5.考察
院内ボランティアスタッフによる試験運用の結果、良好な結果を得ることができた。市販とほぼ同等な機能を持つ
センサ
ーを安価に製作することができた。
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