今回紹介させて頂く内容は, 昭和63年, 独自に構築した2号
タービン発電機
のガバナ自動制御回路を改善し, 受電電力削減に取り組んだ結果についてである。
平成3年4号抄紙マシンの新設に伴い3号
タービン発電機
65,800kWを設置, 同時にボイラー
タービン発電機
の最適化支援システムが導入され, 高効率運転が確立された。
一般的に1, 3号
タービン発電機
の一定出力運転, 2号
タービン発電機
の常時調整運転パターンが多用されるようになった。自家発電設備の増設により発電比率が大幅に向上したが, 反面, 契約電力の更改により, デマンド監視強化が日常的なものとなってきた。
そのため, 2号
タービン発電機
のガバナ自動制御回路に受電電力一定制御を付加し, 主にデマンド超過を防止するために使用してきたが, 平成6年に入り, 夜間電力の利用を拡大, 昼間電力の削減が定着してくると, 場合によっては, 発電に余剰が生ずる状況になってきた。しかし, 受電電力一定制御自体, デマンドの制御を目的としたものであり, 変換器の精度から, 下限は3,000kW迄が限度で, それ以下での制御は不可能であった。発電に余力がありながら受電電力を押さえる事が出来ず, エネルギーの有効活用が出来ない状況にあった。今回, 受電電力検出方法や制御プログラムの変更を行った結果, 受電電力削減に大きな効果が得られたのでその内容について報告する。
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