日本笑い学会の研究企画の一環として昨年から「聞き書き」に取り組んでいます。ジャンルを問わず制作や研究など活動を通して長く「笑い」に携わり、同時に、歩みそのものが表からは見えない一つの分野の歴史の側面や裏面を物語る・・、そんな方々にお話を聞いておきたい、体験談を記録に残したいと手探りでスタートした「拾遺録」です。
関西の演芸、特に漫才はめまぐるしい時代の変容と呼応して変化を遂げていますが、活動した時代がほぼ重なる大瀧哲雄さんの道筋と現場で得た哲学からは、普遍的な笑芸の本質も垣間見えてきます。通常の研究ノートとは異なる一人語りのしゃべり言葉でまとめていますが、一貫した笑芸への情熱が伝わり、「笑い」の力も間接的に示してくれているように思います。
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