産婦人科病院の入院患者を対象に、黄赤・黄・白の3色の
トレイ
で配膳された病院食のおいしさ感や印象を比較した。さらに、3色の
トレイ
の残食量を測定した。入院患者は、黄赤色
トレイの方が白色トレイ
よりも食欲がわき、おいしいと評価した。白色の
トレイ
に対し、体調の悪い患者は、体調の良い患者よりも、「味がある」の項目を低く評価した。因子分析の結果「健康的で温かい食環境」、「食の適切性」、「若者向けの食」「高齢者向けの食」の4因子が抽出された。「健康的で温かい食環境」の平均因子得点は、黄赤色や黄色
トレイ
の方が、白色
トレイ
よりも高かった。残食量についてみると、黄赤色
トレイの方が白色トレイ
よりも残食量が少なかった。産科の入院患者において、
トレイ
の色彩の違いによる食事量の変化の可能性が推察され、食事そのものだけでなく、食環境の重要性が示唆された。
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