前報に引き続き, 木報ではナイロン, キュフラおよびナイロン/キュプラ混用スリップを用い, 洗たく温度10℃, 20℃, 40℃の条件で行ない, 次の結果を得た.
(1) 収縮率, 表面反射率, 帯電性, 強伸度, 破損, 毛羽立ち等の変化の傾向は, おおむね前報と同様であった. (2) 収縮は, キュプラスリップでは著しく大きく, ナイロンスリップでは小さいが, ナイロン/キュプラ混用スリップはナイロンと同程度であった. (3) 温度が高い方は収縮がやや大きく, 白度低下は小さかった.特に粉石けんでは温度の影響が著しい. (4) 「黄ばみ」がスリップの廃棄理由の第一位であることから考えると, スリップの洗たくには粉石けんより合成洗剤を用いる方が, また, 洗たく温度は高い方が寿命は長くできる.さらに消費者の白さに対する要求水準の緩和が, 省資源的に意義が大きいと思われる.
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