現代英語では名詞の前に語群をしばしば
ハイフン
で結んで置くことが盛んである。これらの語群は
ハイフン語またはハイフン
複合語 (hyphenated
or hyphened compound) と呼ばれている。この名称は綴字法の立場から名づ, けたもので、
ハイフン
を用いないものを非連結複合語 (open compound) と呼び、1語として
ハイフン
なしでつづったものを直結複合語 (solid, conglomerate, unified,
or continuous compound) と呼んでいる。また、
ハイフン
語をhypheme, 直結語をsolidemeということもある。これらの差異は外観による便宜的なものであって、必ずしも本質的な差を示していない。たとえば、glarefree, glare-free, glare freeの3形が見られるが、これらに構造上の差異があるとは限らない。確かに、
ハイフン
の有無は複合語の結合度を示していることもある。しかし、英米によよる地域差、個人差も大きい。したがって、
ハイフン
語という呼び方はこの種の構造に対する名称としては全体を網羅し得ないので適当でない。また、臨時複合語というのもあいまいである。全体をさす名称としては群修飾語 (group
or grouped modifier) 、または前位群修飾語 (pre-noun unit modifier) が適当であろう。これはJespersenの前位付加詞 (pre-adjunct) の一種となる。
この調査は現代アメリカ英語の前位群修飾語の型と大体の頻度を知るためのもので、脚注の資料より抽出した。紙面の都合で注意すべきものを重点的に扱い、名詞+分詞、名詞+名詞などは多種多様であるため項目のみあげる。
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