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クエリ検索: "ハジロウミバト"
3件中 1-3の結果を表示しています
  • 南 浩史, 青塚 松寿, 寺沢 孝毅, 丸山 直樹, 小城 春雄
    山階鳥類研究所研究報告
    1995年 27 巻 1 号 30-40
    発行日: 1995/03/30
    公開日: 2008/11/10
    ジャーナル フリー
    1989年に北海道の天売島において,ケイマフリの雛の成長と親鳥の給餌行動の調査を行った.雛の体重成長は,von Bertalanffy式に適合した.雛の体重成長率は,孵化後15.3日で22.1g/日の最大に達したが,それはウミスズメ科で最も高い値であった.巣立ちの時の雛の体重は620gで,成鳥体重の91.2%であった.また,巣立ち時の雛の翼長,嘴峰長および尾長は,成鳥に対して60~79%であり,〓蹠長のみが成鳥サイズまで成長した.在巣期間中の雛の主要餌生物種は,Sebastes minor, Ammodytes personatus, Blennioidei sp.の3魚種から構成されていた.また,給餌頻度は約9回/日であり,他のウミスズメ科に比べて高い値を示した.本種の親鳥の高い給餌力は,雛の高い成長率および巣立ち雛の大きなサイズに関連していると考えられた.
  • 岡 奈理子, 高橋 晃周, 石川 宏治, 綿貫 豊
    山階鳥類研究所研究報告
    1999年 31 巻 2 号 108-133
    発行日: 1999/11/30
    公開日: 2008/11/10
    ジャーナル フリー
    海鳥の油汚染死について世界各地で様々な事例報告がある。本稿はこれらの文献を広く渉猟し,1960年代から現在まで世界各地で発生した油汚染が起因する海鳥類の死亡状況を,1)非日常的な油汚染と,2)日常的な油汚染,に大別して報告した。1)非日常的な油汚染の原因は,船舶海難事故,パイプライン,オイルターミナルなどからの突発的な油の流出事故が挙げられるが,最も多いのが海難事故で,計43件がこれに起因した。近年では巨大タンカーの加入に伴い,一つの海難事故での流出が1970年代までの年間の流出量に匹敵する事態も起こっている。しかし,これまでも指摘されるように油流出量と海鳥死亡数との関係は弱く,1979年のノルウェーでの事例のように,たとえ流出が少量であっても発生時期や海域によっては海鳥に大きな被害を与えている。海鳥の総死亡数を高精度に推定するためには,海鳥の海岸漂着率と漂着後の消失率の二つのパラメータを加えた推計が必要となるが,実施例はいまだ少ない。油汚染が海鳥個体群へ与える個別の影響は,事故以前の個体群に関する生態情報の少なさが災いして評価を難しくしている。2)日常的な油汚染の原因は,油田•油貯蔵施設,船舶,パイプライン,工場などからの油を含む排水•廃油の投棄や漏出がある。海難事故などに比べ目に付きにくいが,多数の海鳥を死亡させてきたことが北海沿岸の西ヨーロッパでの経年の調査で判明している。海底油田とオイルターミナルがある北海北部では,例えば1978年のタンカー•エッソバーニシア号事故の際に海鳥約7,700羽が回収されたが,実はそのうちの半数以上がこのタンカー由来ではなく,日常的油汚染による死亡だったという事例も報告された。このような日常的な油汚染の発見には,海鳥の海岸センサスと漂着•付着油の成分分析が重要な役割を果たしている。日本では,日常的な油汚染による海鳥の被害の実態が不明であり,日本周辺で越冬する海鳥の分布と生態情報も限られている。油汚染の防止の強化と監視,および,油汚染の影響を受けやすい地域,海鳥個体群などを評価する前提となるべき,海鳥種ごとの分布•生態の基礎情報を集める必要がある。海鳥の個体群回復プログラムは,油汚染の因子を取り除くのみならず,漁網による死亡の減少,繁殖地での捕食者の除去,営巣環境の改善など,個体数の増加を制限している要因を幅広く考慮する必要がある。
  • 長谷部 真, 福田 佳弘, 先崎 理之, 綿貫 豊
    日本鳥学会誌
    2015年 64 巻 2 号 251-255
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/12/13
    ジャーナル フリー
     1994-2014年の天売島の繁殖地沿岸域で海上または陸上からケイマフリを数えた.その個体数には季節変動があり産卵期前に最大値を示した.この季節変化を考慮して推定した年最大個体数は1985-1995年に年9.6±1.7%減少した.調査が行われた2004-2014年は年9.7±1.6%増加したが,個体数は1980年代より少なかった.2013年と2014年の利用中の巣数は118,169であり,ケイマフリの最大数に対しそれぞれ0.31と0.34の割合だった.
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