発光素子にLD(Laser Diode), 受光素子にPINPD(PIN Photo Diode)を用い, それを3対3に配置した経皮光カプラを試作し, 1対1経皮光カプラとの比較, 検討を行った。3対3経皮光カプラの試作には, 生体埋め込み可能な大きさとするため, 半径20mm, 厚さ15mmの円形とし, 全体をシリコーンコーティングした。実験方法として, シリコーンの有無および皮膚を介した場合について, それぞれ素子間隔に対する最大偏心許容距離を測定した。さらに, 発光素子の相対強度を算出することで, シリコーンの有無及び皮膚の影響を検討した。その結果, 今回試作した3対3経皮光カプラによって, 経皮光カプラを360°一回転させても情報伝送可能となり, 最大偏心許容距離は, 従来式に比べ著しく増加した。また, 消費電力は, TAHと比べ充分小さく, より信頼性の高い経皮光テレメトリシステムの構築が可能となった。
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