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クエリ検索: "パルプ" バンド
1,350件中 1-20の結果を表示しています
  • パルプ
    紙工業雜誌

    1952年 6 巻 2 号 154-156
    発行日: 1952/04/20
    公開日: 2010/02/12
    ジャーナル フリー
  • 宮本 和也
    紙パ技協誌
    2019年 73 巻 9 号 854-860
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/12/01
    ジャーナル 認証あり

    内添サイズ剤として代表的なロジンサイズ剤,AKD(アルキルケテンダイマー)サイズ剤,ASA(アルケニル無水コハク酸)サイズ剤の特徴,および技術動向について紹介する。

    ロジンサイズ剤はサイズ性能の向上や,弱酸性〜中性領域でのロジン成分の溶出を防ぐために強化反応や疎水変性が行われている。また,ロジンサイズ剤はアルミニウムイオンとの反応によりサイズ性能が向上するため,効率的なサイジングには硫酸

    バンドの有効バンド
    指数(=
    バンド
    の電荷×
    バンド
    の歩留)を考慮する必要がある。AKDサイズ剤はサイズ度の立ち上がりが見られ,紙のサイズ度管理が難しいという問題があるが,抄紙系を適切なpH,アルカリ度にすることで効率的なサイジングや立ち上がりの改善が認められる。ASAサイズ剤は容易に加水分解し,加水分解物が汚れの原因となるため,加水分解を抑制しつつ効率的に
    パルプ
    繊維に定着させることが重要となる。

    近年は省資源化,コスト削減のために古紙利用率の増大や抄紙用水のクローズド化などにより製紙用薬品の

    パルプ
    繊維への定着や機能発現が阻害されやすい状況となっている。このような状況下では定着剤の使用や,サイズ剤の近傍に硫酸
    バンド
    を添加し,活性な硫酸
    バンド
    を有効利用するなど,ウェットエンドで使用される薬品全体での処方改善も必要となってくる。

  • 山戸 海里, 久米田 和寛
    紙パ技協誌
    2023年 77 巻 11 号 981-983
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/12/01
    ジャーナル 認証あり
    板紙抄造時の抄紙pHが7付近を示す抄紙系では,内添薬品の定着剤として使用されている硫酸
    バンド
    は失活しやすい。硫酸
    バンド
    の失活は紙力低下や濾水速度の低下,サイズ不良の原因となるが,硫酸
    バンドの効果不足を硫酸バンド
    の増添で補った場合,スケール発生や紙面欠点などのトラブルの原因となりやすい。一方で硫酸
    バンド
    は内添薬品の定着剤以外にも,抄紙工程の清浄化や脱水性の改善により操業性を高める効果があり,更にロジンサイズ剤のサイズ発現に必須であるため,使用量を低減することは難しい課題である。
    本稿では,両イオン性ポリアクリルアミド(両性PAM)中のアニオン基に着目した検討を行った結果を紹介する。アニオン基として一塩基酸,二塩基酸,α-ヒドロキシ一塩基酸を比較したところ,α-ヒドロキシ一塩基酸を用いた場合に硫酸
    バンド
    の使用量を減らした抄紙条件における種々の課題を解決できる可能性がある両性PAMが得られることがわかった。
  • 津野 誠一, 佐藤 勤, 小林 耕作
    日本印刷学会論文集
    1985年 22 巻 3 号 143-147
    発行日: 1985/03/31
    公開日: 2010/09/27
    ジャーナル フリー
    Alkaline papers have many advantages such as higher brightness, opacity and less deterioration.
    Recently, the production of alkaline papers are increasing rapidly owing to above reasons.
    The present paper especially focuses on printability, and describes the difference of physical properties between alkaline and acid papers in reference to printability test results.
    Alkaline papers are found to have basically good runability and printability.
  • 古家 義男
    パルプ
    紙工業雜誌

    1949年 3 巻 2 号 8-14,56a
    発行日: 1949/04/20
    公開日: 2009/11/10
    ジャーナル フリー
    The writer explains the pitch trouble conditions at various spots in the mill, recounting his experiences in overcoming the trouble with bentonite, diatom earth, bauxite waste, hot or cold caustic liquor. He suggests that one recommendable process may be such that 2.2% of slaked lime be added in beater, regulating PH=.6.5. But he says there may be attended such defects in that ease as follows :
    1.Turbidity of saver effluent.
    2.Lower retention in clay.
    3.Yellowing of paper.
    4.Destruction to sizing power.
    Some merits have been obtained by the addition of 3.5% of slaked lime powder onsulphite pulp alone, and washing for 2 hours.
    The writer also remarks that there should he necessary for investigating.into new Ca-typehardening agents in stead of usual SiO2-or Al2O3 type
  • 小泉 信義
    紙パ技協誌
    1971年 25 巻 9 号 482-488
    発行日: 1971/09/01
    公開日: 2010/05/07
    ジャーナル フリー
  • 3. 紙の製造方法
    柴 裕一
    日本印刷学会誌
    2002年 39 巻 4 号 272-279
    発行日: 2002/07/31
    公開日: 2010/09/27
    ジャーナル フリー
    In each process, such as pulping, paper making, and finishing, the manufacturing method of paper has been developed while improving production speed and paper quality, and lowering production cost and environmental pollution. Progress of the afforestation technology and recycling technology including biotechnology develops further in recent years, and paper is evolving further the nature as a circulating type material of a terrestrial scale including natural environment and city environment. This paper describes the latest raw-material situation first. And each manufacturing process from the preparation of raw-materials to finished paper is intelligibly explained.
  • 池田 康司
    紙パ技協誌
    2005年 59 巻 7 号 1022-1028
    発行日: 2005年
    公開日: 2006/08/25
    ジャーナル フリー
    古紙のリサイクルは従来から行われているが, 近年環境保全・資源保護に対する意識の高まりもあり, さらなる古紙利用率の向上が期待される。紙向け古紙原料は主として新聞古紙が利用されてきたが数量面での限界もあり低級古紙の利用が望まれる。低級古紙は安価であるため経済性に優れ, 利用量増大は資源保護の点でも大いに貢献する。しかし低級古紙を利用するには解決しなければならない課題も多い。本稿では低級古紙として雑誌古紙を取り上げる。
    雑誌古紙を利用するには脱墨処理を施すことはいうまでもないが, 避けて通れない課題に粘着物問題が挙げられる。筆者等はまず粘着物発生のメカニズムについて検討し, 次いで粘着物除去のコンセプトを考えた。粘着物はその挙動によりマクロ粘着物とミクロ粘着物に分類することができる。
    実操業で問題を起こすのはマクロ粘着物であるが, ミクロ粘着物が集塊化してマクロ粘着物になることからミクロ粘着物をいかに除去するかが重要であることがわかった。粘着物は古紙由来成分が多いので抄紙工程ではなく脱墨工程での除去が効率的であると考えた。
    具体的にはインキ排出工程であるフローテーション工程に着目した。フローテーション工程では粘着物を気泡にいかに効率よく付着させるかが鍵となる。そこで界面科学現象を利用しミクロ粘着物の表面を改質し, 粘着物同士の凝集及び粘着物と気泡とのアフィニティーを高めることを試みた。その結果, 本コンセプトで粘着物を効率よく排出できる可能性を確認した。
  • 葛谷 稔
    オレオサイエンス
    2001年 1 巻 12 号 1141-1148
    発行日: 2001/12/01
    公開日: 2013/04/25
    ジャーナル フリー
  • 外城 稔雄
    紙パ技協誌
    2013年 67 巻 10 号 1118-1122
    発行日: 2013年
    公開日: 2014/02/22
    ジャーナル フリー
    近年,製紙工場においては,清水使用量の低減による用水のクローズド化,古紙使用率の増加,紙・板紙の軽量化が進んでいる。
    このような状況下では,抄紙系内に存在する夾雑物が増加する傾向にある。
    この夾雑物はしばしばアニオントラッシュと呼ばれ,
    パルプ
    原料や薬品の歩留まりを落とし生産性を低下させることが知られている。
    しかし,その夾雑物を定性的・定量的に分析した報告は少ない。
    そこで,抄紙系に存在する水と
    パルプ
    以外の全ての物質をDCS(Dissolved and Colloidal Substances)と定義し,板紙工場のDCSについて詳細な分析を行った。
    その結果,板紙工場におけるDCSの主成分はCa,硫酸イオン,澱粉,有機酸などであることが明らかとなった。
    これらの成分は抄紙系で歩留まりを悪化させたり,ピッチトラブル,スケールトラブル,臭気問題を起こしたりすることがあるため対策が必要である。
    対策として,凝結剤を使用してDCSを紙に定着させる もしくはDCSの影響を受けにくい内添薬品を使用することが考えられる。
    本稿では,DCSの凝結能力が高いAC7314及びDCSの影響を受けにくい新規紙力剤の評価結果を紹介する。
  • 井上 親之
    高分子
    1954年 3 巻 7 号 329-338
    発行日: 1954/06/20
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
  • わが国中性抄紙実施のための参考として
    石黒 久三郎
    紙パ技協誌
    1982年 36 巻 12 号 1161-1172
    発行日: 1982/12/01
    公開日: 2009/11/19
    ジャーナル フリー
    Study on alkaline papermaking has been carried out in Japan and some paper mills have already adopted the process. This paper describes several examples of alkaline papermaking in Europe and USA for guidance to apply the process in Japan.
    In alkaline papermaking, Western countries have several different operating conditions as follows.
    1. Calcium carbonate used in Europe and USA is produced from chalk, which is relatively soft and inexpensive, Accordingly, it does not abrade a plastic wire of a paper machine.
    2. Water is weak alkali in many Western mills.
    3. In Japan, we use calcium carbonate, especially ground calcium carbonate for alkaline paper making. They are produced from hard lime stone, causing abrasion of a plastic wrire of a paper machine.
    Althogh, there are different operating conditions between Japan and Western mills as mentioned above, I hope that data and technical trend of Western mills in this paper will be a help to apply in Japan.
  • 平沢 隆仁
    紙パ技協誌
    1997年 51 巻 9 号 1295-1307,053
    発行日: 1997/09/01
    公開日: 2010/10/27
    ジャーナル フリー
    本報文は大きく分けて2つの内容からなる。一つは, 内添用のポリアクリルアミド (PAM) 系紙力増強剤に関するものであり, 他方はPAM系の表面紙力増強剤についてである。
    製紙業界では資源の有効利用を目的とした古紙の使用比率が上昇し, また用水のクローズド化が進展してきている。その一方で抄紙機の高速化と共に紙・板紙の品質要求 (例えば薄物化など) も多様化してきている。このような状況のもとで, 現在乾燥紙力増強剤の主流を占めていて, 技術的な進歩も著しく, 業界からも性能向上要求の強いPAM系乾燥紙力増強剤の動向について述べる。特に今後の主流となる共重合PAMの特徴, 板紙および洋紙用分野での応用について取り上げた。また, 吸着性有機ハロゲン (AOX) の少ないポリアミドエピクロルヒドリン樹脂 (PAE) の湿潤紙力増強剤についても紹介する。
    一方, 1990年頃から, 新聞のオフセット化, 多色化, 超軽量化が急速に進行し, 新聞用紙に対して高度な表面強度が要求されるようになってきている。また, 商業印刷においても印刷方式の多様化, 高速化, 多色化, 高品質化が益々進行し, 印刷用紙に対して高度な紙質 (表面強度, 内部強度, サイズ性等) が要求されるようになって来ている。このような背景から, 今後益々, 表面紙力増強剤の重要性が高まって行くことが予想されることから, 新聞用紙, 印刷用紙, 板紙等のニーズに対応したポリアクリルアミド系表面紙力増強剤の最近の動向を当社のST-481Hを中心にしたSTシリーズの表面紙力剤を例にして紹介する。
  • 中岡 義人
    パルプ
    紙工業雜誌

    1952年 6 巻 2 号 152-154
    発行日: 1952/04/20
    公開日: 2010/02/12
    ジャーナル フリー
  • 木村 進一
    紙パ技協誌
    1997年 51 巻 9 号 1308-1319,054
    発行日: 1997/09/01
    公開日: 2010/10/27
    ジャーナル フリー
    表面塗工薬品は歩留りがほぼ100%であるごと, 紙表面に直接作用することで, 紙製品の多様化と高付加価値化, 印刷方式の多様化, 高速化に対応が可能でその役割はますます重要になってきている。表面塗工剤としては澱粉 (酸化, 自家変性), PVA, ポリアクリルアミド (PAM) が使用されており, サイズプレス, カレンダー系として澱粉/PVA/PAM=20/17/5固形千t/年 (1995年) が使用されている。これらの内でPAMは種々の特性があり, その市場は伸びてきている。
    PAM塗工剤:
    従来のPAM系塗工剤の分子量は30-50万程度であったが, 分子量をアップさせることで強度向上が確認されている。最近では分子量30-50万の従来品, 80-100万の中間品, 200-300万の高分子量品の3種が市販されており, 用途, 機種に合わせて使い分けが実施されている。また新聞対象として紙力と同時にサイズ性も付与出来る塗工剤の開発も進められている。
    インクジェット (IJ) 適性向上剤:
    パソコンの普及に伴いカラーIJプリンターが急激に増加している。一方, 記録媒体としての用紙についてはモノクロのIJプリンター共用紙, PPC用紙, 専用紙が混合使用されている。カラーIJ記録用紙としては専用紙が使用されるが, コストが高く, 嵩のはった紙となり使用しづらい欠点があり, フルカラーIJ適性を持った普通紙の開発が望まれている。
    当社では, 種々の検討を実施し, インキの浸透を適度にコントロールし, 画像濃度を向上させることの出来る塗工剤CJ-1100を開発した。
    CJ-1100を塗工することで染料が紙に固着され, 再溶解しないことで画像の耐水性が良く, 発色性にも優れた結果が得られるものと考えている。
  • 石川 雄健
    紙パ技協誌
    2020年 74 巻 2 号 146-151
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/05/01
    ジャーナル フリー

    近年では生活環境の向上に伴い,以前では気にならなかったニオイが,不快な悪臭として取り上げられる様になってきている。特に日本ではニオイに対する反応が過剰なほどに敏感になっている。臭気の感じ方には個人差があり,ある人には不快な臭いが他の人には不快に感じないということが発生するため,臭気の根本的な対策は非常に難しい。

    パルプ
    製紙工場で発生する臭気は閾値が非常に低く,僅かな量でも不快に感じやすい傾向がある。クラフト
    パルプ
    製造時には反応により硫黄系の悪臭が発生するが,その他の工程では微生物による嫌気呼吸によって悪臭が発生する。その中でもデンプンが原因となる有機酸系悪臭,硫酸
    バンド
    が原因となる硫黄系悪臭がある。有機酸系悪臭は毒性が低く,工程内の腐敗やスライムの発生に伴って発生するため,製品の品質低下を防ぐことを目的に,防腐剤やスライムコントロール剤による殺菌処方が必要となる。一方,硫黄系悪臭は硫化水素が主体であり,引火性,腐食性,有毒性もあることから,臭気物質の減少を目的に,規模に応じて殺菌処方と消臭処方の両面で考える必要がある。

    本稿では,これまでの研究成果によって特定した様々な工程で発生する臭いの種類および原因を開示し,解決に至った事例の一部を報告する。

  • (その3) 赤外線吸収スペクトル装置
    杉松 昭人
    繊維と工業
    1968年 1 巻 12 号 732-740
    発行日: 1968/12/15
    公開日: 2009/03/27
    ジャーナル フリー
  • 野田 弘之
    色材協会誌
    2018年 91 巻 9 号 298-304
    発行日: 2018/09/20
    公開日: 2018/10/05
    ジャーナル フリー

    日本を含む先進国の製紙業界は成熟期に入っている。板紙などの大量の紙の製造方法は,高速大型抄紙機による量産により効率的に製造されている。一方で生産量が少量である紙はその生産量に適合した規模の抄紙機で生産する。紙の製造における基本的な技術の多くは20世紀に完成し,その技術に基づいて改良がなされている。紙は

    パルプ
    繊維や内添薬品,抄紙機の制御条件を調整して設計する。本稿で最も優先する目的は,紙の製造方法に興味のある方々へ紙の設計方法や抄紙機を紹介することである。本稿では,さまざまな内添薬品の種類や用法,抄紙機仕組みや紙の塗工設備による紙のコーティング方法について紹介する。

  • 糸瀬 龍次, 酒井 一成, 内田 貞幸
    紙パ技協誌
    2012年 66 巻 11 号 1215-1220
    発行日: 2012年
    公開日: 2013/11/01
    ジャーナル フリー
    世界のロジン生産量(2009年)は約113万トンで,国内では当社が唯一トールロジンを製造している。また米国化学会社モメンティブ社からロジン関連事業を買収してローター社を設立したことにより,ハリマ化成グループのロジン取り扱い量は世界のトップレベルになった。
    ロジンを原料とするロジン系サイズ剤と硫酸
    バンド
    とを組み合わせたサイジングシステムは,酸性から弱酸性領域での抄紙条件において効率良く紙へサイズ性を付与することができ,日本では最も普及している。しかし当社がサイズ剤を供給している国別で見ると,日本やブラジルでは,ロジン系サイズ剤が製紙用サイズ剤の主流となっているが,米国ではロジン系サイズ剤は市場の3割を占めるにとどまり,中国ではAKDサイズ剤が主流となっており,各国でのサイズ剤の使用状況は異なる。
    当社の弱酸性から中性系を対象としたロジン系エマルションサイズ剤は,“填料(炭カル)とのイオン的な相互作用を抑制すること”を開発コンセプトの一つとしている。填料は比表面積が大きいことに加えて,ワンパスリテンションの低い抄紙系では,エマルションサイズ剤の填料への吸着特性がサイズ剤の歩留りに対して無視できない因子になるためである。また効果的にサイズ性を発現させるためには,硫酸
    バンド
    を介した定着機構を有効に利用することや,抄紙条件に応じた歩留り剤を選定することが重要である。
    当社では,ロジン系サイズ剤の使用環境が今後も変化していくと予想しており,抄紙系全体での薬品の最適化を考慮した製品の開発に取り組んでいく所存である。
  • 但木 孝一, 山路 宗利, 朝田 知子, 常川 謙二
    紙パ技協誌
    2003年 57 巻 9 号 1267-1276,033
    発行日: 2003/09/01
    公開日: 2010/10/27
    ジャーナル フリー
    世界的な環境問題に対する関心の高まりや抄紙条件の中性化による影響で
    パルプ
    原料事情は, 年々厳しさを増している。中でもDIPやコートブロークの配合量増加は, 歩留り, 濾水性等のウエットエンド物性や紙力やサイズ度等の紙質の低下を引き起こすばかりでなく, 抄紙マシンの汚れトラブルを生じる要因にもなっている。この様な生産性, 操業性低下の歯止めとして, 様々な薬剤が過剰に添加される傾向にあり, 更なる抄紙マシンの汚れトラブルを引き起こすという悪循環をもたらしている。また, 中性抄紙化に伴い微生物によるスライムトラブルの増加や硫酸
    バンド
    の効果低下によるピッチ, アニオントラッシュ等の夾雑物の系内への蓄積が増加している。現在, 抄紙マシンの汚れ対策は, 生産性, 操業性向上にとり大きな課題の一つになってきている。抄紙マシン系内では, 微生物によるスライムトラブルとピッチやアニオントラッシュ等の夾雑物は相互に汚れの原因となっている。そこで我々は, これらをトータル的に捉え, 迅速に且つ適切な処理を施すことにより生産性, 操業性を向上させる方法を検討してきた。
    本報では, 微生物的な汚れ対策としてのスライムコントロール剤「ミクロサイド」とピッチ, アニオントラッシュ等の夾雑物を効率的に捕捉するウエットエンド改質剤「リアライザー」とを組み合わせ, 新規薬剤管理システム「R. M. S.(リアルモニタリングシステム)」によリウエットエンドをトータル的に改善する手法について報告する。
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