北海道余市郡余市町では、2010 年以降に小規模ワイナリーが増加し、町はワイン産業を地域再生計画の核としている。ワイン産業は成長を続け、「食の都」としての観光振興も進み、町内には海外から高評価を受けるワイナリーも出来ている。近年、世界中で「自然派ワイン」と呼ばれるカテゴリーのワインが注目されているが、余市町のワイナリーにはブドウそのものの力を活かし、自然や土壌を大切にする製法を重んじる醸造家もいる。サステイナビリティやSDGs が叫ばれる昨今、自然派のワインは農業およびワイン産業の持続可能性にも影響を及ぼし、余市町の付加価値を高め、観光振興にも寄与する可能性を持つ。
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