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クエリ検索: "ビクーニャ"
27件中 1-20の結果を表示しています
  • *大山 修一
    日本地理学会発表要旨集
    2007年 2007s 巻 P810
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/04/29
    会議録・要旨集 フリー

     ジャガイモは南米・アンデス山脈を起源地とするが、現在では世界中に伝播し、さまざまな地域で食生活に取り入れられている。ジャガイモを植え付けるまえには、堆肥や厩肥を入れて土をやわらかくし、やや深めに耕し、丁寧に土のかたまりを砕き、透水性と通気性の良い土壌にするのが推奨されている。また、植物の三大元素である窒素やリン酸、カリウムを多く必要とし、収量を上げるためには肥料を多めに投入するのが良いという。ジャガイモは三大元素のなかでも、とくにカリウムを多く吸収することが知られている。このようなジャガイモの特性は、どこから来ているのだろうか。アンデス山脈でフィールドワークをしてきた経験から、ジャガイモの野生種がどこに生育しているのかを紹介し、ジャガイモの特性の謎を解き明かしていきたい。
     発表者は2002年にペルー共和国アヤクーチョ県パンパ・ガレーラスにて、
    ビクーニャ
    (Vicugna vicugna)の生態調査を開始した。パンパ・ガレーラスでは6か村が
    ビクーニャ
    を保護・管理し、それぞれの村が政府の許可のもとで年に1度、毛を刈り、販売している。そのうちの1村(ワユワ村)の監視小屋(標高3980m)に住み込み、その周囲において気象観測や植生調査、
    ビクーニャ
    の生態を調査している。
    ビクーニャ
    は群れを形成する。群れには、”familia(家族群)”、”tropilla(若オス群)”、”solitario(はぐれオス)”の3種類がある。家族群は単雄単雌あるいは単雄複雌であり、すべてのメスは家族群に属している。オスは1才までの幼少期を母とともに家族群で過ごし、若オス群に移る。若オス群は10-80頭の集団を形成し、離合集散を繰り返す。若オスは群れに属しながら、メスとつがいになる機会をうかがい、7-9才までのあいだに家族群を形成する。そしてオスは10-11才になると、家族群から追い出され、はぐれオスとなる。
    ビクーニャ
    の寿命は13-15才である。
    ビクーニャ
    は決まった場所に糞を排泄する習性をもち、複数の糞場を囲むように行動圏をもつ。夜間には、糞場のちかくで寝ることが多い。調査域(6.8km2)には3398カ所の糞場があった。
     パンパ・ガレーラスでは、60種ほどの草本(うち同定種50種)が生育している。ウシノケグサ属、ノガリヤス属、スティパ属などのイネ科草本が優占し、パンパ草原を形成しているが、
    ビクーニャ
    の糞場周辺には特異な植物群落がみられる。この糞場には1m2あたり7.7-28.7kgの糞が4-13cmの厚さで蓄積し、1カ所に216kgの糞が蓄積することもある。糞場には窒素や炭素、カリウムやマグネシウム、カルシウム、リンなどの土壌養分が大量に集積し、ジャガイモの野生型であるSolanum acauleが群落を形成する。
     S. acauleは4倍体のジャガイモで、ペルー、ボリビア、アルゼンチンに自生する。生育域は4000-5000mの間で、
    ビクーニャ
    の生息域と一致する。S. acauleが栽培化された交雑種S. juzepczukiiは3倍体で、S.acauleと同様にアルカロイド性の有毒成分ソラニンを含む。人びとはS. juzepczukiiの塊茎を凍結、脱汁、乾燥することで、苦みをとりのぞいている。この加工食品は一般にチューニョと呼ばれる。
     S. acauleは地上部に茎がなく、葉が地面のうえに広がって、漿果を保護している。塊茎は9-14mm、重さ0.2-2.3gと非常に小さく、この大きさは糞に由来する土壌層の厚さと関係がある。また、野生型ジャガイモは人間のゴミ捨て場やトイレの近くに自生するばかりではなく、ジャガイモ畑の雑草としても生育する。しかしS. acauleは、一定の場所に糞をするという
    ビクーニャ
    の生態とむすびつき、人間が南米大陸に到来する以前には、ラクダ科動物の糞場を生育場所としていたのではないかと考えられる。
  • 山本 邦仁, 林 歳彦, 縫部 保徳
    資源地質
    2012年 62 巻 2 号 117-124
    発行日: 2012年
    公開日: 2013/08/02
    ジャーナル フリー
    Japan Oil, Gas and Metals National Corporation (JOGMEC) and Tenke Mining Corp., which is now NGEx Resources Inc. (NGEx), jointly began the Vicuña exploration project, Vicuña JV, in November, 2004. The Vicuña JV project area is located in the Andean Cordillera straddling the border between Chile and Argentina with 240 km2 area coverage. The Area has been considered to be highly prospective for porphyry copper-gold discoveries but sufficient exploration activities were not conducted.
    In the Los Helados area situated in the Chilean side of the Vicuña JV project area, due to the lack of drilling work in the past, the distribution of alteration was only recognized at the time when JOGMEC entered the Vicuña JV in 2004. However, in February 2007, we began the drilling campaign after conducting geological mapping, geochemical, and geophysical exploration programs, totaling 18,000m in length 32 holes completed by June, 2011. As a result, we intercepted the mineralization that led to the discovery of what is believed to be a major porphyry copper-gold system. The copper-gold mineralized zone in Los Helados was formed by mineralization related to a dacite porphyry stock. It is also characterized by significant copper-gold mineralization generated in a hydrothermal breccia system. What porphyry copper-gold deposits have in common is the telescopic development of advanced argillic alteration, sericite alteration, intermediate argillic alteration, and potassic alteration, which spread from the surface to the underground area. Re-Os age dating of separated molybdenite from B type vein give date of 13.13+/-0.32Ma, similar to the age of the porphyry copper-gold systems in the eastern Maricunga subbelt.
    Grassroots exploration in Los Helados began with geological mapping targeting the alteration identified by satellite image analysis, and after 7 years of exploration, it resulted in the discovery of a potentially significant porphyry copper-gold deposit. It can be pointed out that the following four major factors played important roles in our success in the early-stage exploration: identification of alteration through ASTER satellite image analysis, review of geological models at the drilling stage, prediction of rich mineralization using updated information, and flexible revision of the drilling plan as new results became available.
  • グリコアルカロイド生合成遺伝子の同定とこれから
    梅基 直行
    化学と生物
    2015年 53 巻 12 号 843-849
    発行日: 2015/11/20
    公開日: 2016/11/20
    ジャーナル フリー
    グリコアルカロイドは,管理を誤ることでジャガイモに増加・蓄積し,ヒトや家畜に中毒を起こす潜在的な危険物質である.従来の育種ではグリコアルカロイドをなくすことができないとされてきた.近年,この生合成にかかわる遺伝子が同定されつつある.われわれと競合グループの成果,今後の見通しについて解説する.
  • 浜口 伸明
    ラテンアメリカ・レポート
    2004年 21 巻 1 号 13-23
    発行日: 2004年
    公開日: 2022/09/13
    解説誌・一般情報誌 フリー
  • ―ボリヴィアのリャマ肉の生産―
    橋本 敬次
    熱帯農業
    2006年 50 巻 5 号 288-292
    発行日: 2006/12/01
    公開日: 2010/03/19
    ジャーナル フリー
  • アンデス高地ワイリャワイリャ共同体のE牧民世帯の事例から
    平田 昌弘
    文化人類学
    2017年 82 巻 2 号 131-150
    発行日: 2017年
    公開日: 2018/04/13
    ジャーナル フリー
    本稿では、アンデス高地のリャマ・アルパカ牧畜で搾乳がおこなわれなかった要因を検討するために、牧畜民のリャマ・アルパカ群管理、特に牧夫の母子畜間の介入について現地調査をおこなった。リャマ・アルパカの子畜の出産に際し、毎日の日帰り放牧を実現させるために、母子畜分離を実施するかどうかを検討した結果、母子畜分離を全くおこなわない、おこなう必要がないことが明らかとなった。その理由は、1)子畜が数時間で歩き始めるというリャマ・アルパカの身体特性、2)放牧の移動速度が遅いというリャマ・アルパカの行動特性、3)目的とする放牧地では家畜群はほぼ停滞しながら採食するというリャマ・アルパカの行動特性、4)放牧領域が狭いというリャマ・アルパカ群放牧管理の特性、5)放牧地の独占という所有形態に起因していた。更に、夜間の子畜の保護のための母子畜分離、子畜の離乳のための母子畜分離も全くおこなわれていなかった。リャマ・アルパカの母子畜管理の特徴は、母子畜は基本的には自由に一緒に過ごさせ、母子畜を強制的に分離していないことにある。「非母子畜分離-母子畜間の関係性維持」の状況下においては、母子畜間への介入は多くを必要としない。孤児が生じたとしても、牧夫の「家畜が死ねば食料になるという価値観」から、乳母づけもしない。母子畜間に介入の契機が生じないということは、搾乳 へと至る過程も生起し難いことになる。つまり、リャマ・アルパカにおいては搾乳へと発展していかなかったことになる。これが、牧畜民と家畜との関係性の視座からのリャマ・アルパカ牧畜の非搾乳仮説となる。リャマ・アルパカ牧畜では強制的に母子畜を分離しないことによる母子畜間の関係性維持、そして、催乳という技術を必要とするなどラクダ科動物の搾乳への行為に至る難しさが、搾乳へと向かわせなかった重要な要因と考えられた。
  • 寺本 雅子
    地下水学会誌
    2017年 59 巻 4 号 369-378
    発行日: 2017/11/30
    公開日: 2018/02/13
    ジャーナル フリー
  • 佃 麻美
    文化人類学
    2016年 81 巻 1 号 125-128
    発行日: 2016年
    公開日: 2017/10/16
    ジャーナル フリー
  • 小島 晶二, 一井 禎彦
    資源地質
    2016年 66 巻 1 号 23-25
    発行日: 2016年
    公開日: 2018/08/15
    ジャーナル フリー
    The 14th Chilean geological congress was held at La Serena in October 4th to 8th, 2015. A short report on the congress, particularly on economic geology session, is presented here for Resource Geology members.
  • 大貫 良夫
    民族學研究
    1961年 26 巻 1 号 99-101
    発行日: 1961/12/30
    公開日: 2018/03/27
    ジャーナル フリー
  • 斉藤 昌宏
    森林野生動物研究会誌
    1995年 21 巻 53-57
    発行日: 1995年
    公開日: 2017/10/03
    ジャーナル フリー
  • 高橋 良江
    リハビリテーション・エンジニアリング
    2013年 28 巻 3 号 133-136
    発行日: 2013/08/01
    公開日: 2024/02/21
    ジャーナル フリー
  • 関 勝
    森林立地
    1980年 22 巻 1 号 22-27
    発行日: 1980/06/30
    公開日: 2017/11/02
    ジャーナル フリー
  • 山本疑義論文に対する応答
    平田 昌弘
    文化人類学
    2019年 83 巻 4 号 650-653
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/05/12
    ジャーナル フリー
  • 上谷 直克
    ラテンアメリカ・レポート
    2019年 35 巻 2 号 1-25
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/03/07
    解説誌・一般情報誌 フリー HTML

    今年V-Dem(Varieties of Democracy)研究所から発行された年報Democracy Report 2018: Democracy for All?によると、ここ約10年の世界の民主政の様態は、概して「独裁化(autocratization)」傾向を示しているという。もちろん、普通選挙の実施に限れば、常態化している国もみられるため、この場合の「独裁化」は、普通選挙以外の側面、つまり、表現および結社の自由や法の下の平等に関してのものである。現代社会で最も正当とみなしうる政治体制は自由民主主義体制であり、それは慣例的に「自由」を省略して単に「民主主義体制」と呼ばれるが、皮肉にも現在、世界の多様な民主制が概してダメージを被っているのは、まさにこの省略されがちな「自由」の部分なのである。同時期のラテンアメリカ諸国での民主政をみてみると、ここでも選挙民主主義の点では安定した様相をみせているが、自由民主主義指標の変化でみると、ブラジル、ドミニカ共和国、エクアドル、ニカラグア、ベネズエラの国々でその数値の低下がみられた。しかし,世界的な傾向とは若干異なり,これらの国では「自由」の中でも,執政権に対する司法や立法権からの制約の低下が著しかった。本稿では、上記の世界的傾向や近年のラテンアメリカ地域での傾向をV-Demデータを使ってみたところ低下がみられた、ベネズエラを除いた上記4カ国の最近の政治状況について端的に報告する。

  • 南坊 進策
    熱帯農業
    1970年 13 巻 2 号 111-118
    発行日: 1970/01/25
    公開日: 2010/03/19
    ジャーナル フリー
  • 多田 牧子
    繊維機械学会誌
    2013年 66 巻 2 号 117-125
    発行日: 2013/02/25
    公開日: 2023/12/05
    ジャーナル フリー
  • 北村 和之, 井塚 淑夫, 向山 泰司
    繊維学会誌
    2014年 70 巻 10 号 P-668-P-681
    発行日: 2014/10/10
    公開日: 2014/10/10
    ジャーナル 認証あり
  • 米田 政明, 内藤 靖彦
    哺乳類科学
    1984年 24 巻 2 号 2_21-40
    発行日: 1984年
    公開日: 2008/10/01
    ジャーナル フリー
  • 村中 文人
    日本醸造協会誌
    2000年 95 巻 7 号 508-519
    発行日: 2000/07/15
    公開日: 2011/09/20
    ジャーナル フリー
    近年のわが国では食生活の変化もあり, ワインの消費量は驚異的に増加している。日本の場合, 気候風土の関係もあり, 国内産のブドウを醸造用の使用するのは, 数量, 価格等の問題があることから, ここ数年のワインの消費量の驚異的な増加を支えたのは海外からの輸入ワインであった。この中でも輸入数量の増加が多かったのがチリ産である。
    このチリワイン醸造について, 昨年チリ・アルゼンチンのワイン生産事情の調査に出かけた著者にアルゼンチンも合わせて解説していただいた。
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