フィルムコミック
とは,アニメーション作品をコミック調画像に変換したものである.従来,
フィルムコミック
の自動生成のためには,画像特徴の抽出によってショットを代表する重要フレームを選択し,同じく画像特徴の抽出によって重要箇所を削除・隠蔽しないような画像のトリミングや吹き出しの配置が行われてきた.しかし,重要フレームや重要箇所の検出には,映像作品そのものの理解が不可欠であり,画像特徴のみからこれを実現することは難しい.そこで本研究では,鑑賞者の視線情報から重要フレームや重要箇所の抽出を行い,
フィルムコミック
の自動生成に利用する手法を提案する.主観評価実験により,ストーリーの表現に重要なフレームの選択,トリミングにおける原構図の保存,重要箇所を隠さない吹き出しの配置がそれぞれ実現できることを確かめた.
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