本研究では,導入コストの低減に大きな期待のあるオープンCAEに注目し,建築系構造物への適用例の1つとして,鉄骨構造物におけるボルト接合部分の精密な接触解析を試みた.これにより,実用的な構造解析の課題に対応した,オープンCAEの数値解析の可能性を検証することを目的としている.数値解析では,
フランス電力
公社より開発され,オープンソースのソフトウエアとして公開されているSALOME-Mecaを活用し,接触解析機能を用いたボルト軸部と母材との接触面における応力や変形の状態を分析した.その結果より,基本的な接触挙動の分析が可能であることを確認し,具体的には,ボルト軸部の変形状態やボルト穴周辺における応力集中の状況を把握することができた.
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