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クエリ検索: "プチスポット"
79件中 1-20の結果を表示しています
  • *浅見 慶志朗, 町田 嗣樹, 平野 直人, 小木曽 哲, 中村 謙太郎, 加藤 泰浩
    日本地球化学会年会要旨集
    2022年 69 巻
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/11/30
    会議録・要旨集 フリー

    プチスポット
    火山は海洋プレートの屈曲部で活動する直径数km以下の火山である.
    プチスポット
    火山は世界中で発見されており,特に海洋プレートの沈み込みに伴う凹凸(アウターライズ及びその手前)で多く見つかっている.そのため,個々の火山は小さくとも全体では全球的な影響を与えうる存在である.
    プチスポット
    火山が活動する海域の多くは従来型の火山活動(海嶺,ホットスポット,島弧)が存在しないため,
    プチスポット
    火山は沈み込む海洋プレートの化学組成・物性を規制する重要な存在として位置付けられる.これまでの研究で,
    プチスポット
    火山が海洋地殻やリソスフェアに与える影響として,リソスフェアに対する交代作用や同位体組成の改変などが知られている.また,海底面へとマグマを噴出させる過程において,深部の堆積物を表層へもたらすと共に堆積物を焼き固めることで海洋プレートの物性を変化させる可能性が報告されている.本研究では,いまだ検討がなされていない
    プチスポット
    火山によって海洋地殻が受ける熱水変質の影響について検証する.

  • *小長谷 智哉, 角野 浩史, 平野 直人, 町田 嗣樹
    日本地球化学会年会要旨集
    2022年 69 巻
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/11/30
    会議録・要旨集 フリー

    太平洋プレート西端の屈曲場で発見された

    プチスポット
    火山に産する溶岩の急冷ガラスは,中央海嶺から遠く離れた地域のマントル上部希ガス組成を保持している可能性がある.本研究では南鳥島近海で採取された
    プチスポット
    溶岩の急冷ガラス試料(6k#1466 R3-003)の気泡に含まれる気体を段階破砕法により抽出し,希ガス同位体組成とCO2量を分析した.分析結果から大気成分を補正して求めた
    プチスポット
    マグマのNeとArの同位体比はMORBマントルの値の範囲内であった.また
    プチスポット
    マグマの希ガス元素比はHeを除きMORBマグマとほぼ一致した.このため,太平洋プレート西端下マントルのNe, Ar同位体組成と希ガス元素組成は中央海嶺下マントルと類似する可能性が高い.さらにCO2/22Ne-20Ne/22Ne組成がMORBに一致したことから,
    プチスポット
    マグマのCO2/Ne比はMORBマグマと同等だと考えられる.

  • *秋澤 紀克, 平野 直人, 松崎 賢史, 町田 嗣樹, 岩野 英樹, 檀原 徹, 平田 岳史
    日本地球化学会年会要旨集
    2021年 68 巻
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/12/15
    会議録・要旨集 フリー

    近年、

    プチスポット
    マグマ活動が、沈み込む太平洋プレート上部の堆積層全体に渡り擾乱を引き起こし、地震性滑りを引き起こすスメクタイトに富む薄層も破壊、結果的に2011年東北沖太平洋沖地震時の滑り量を制限したのではないかという仮説が発表された。本研究では、
    プチスポット
    マグマと堆積物の相互反応の結果形成された“ペペライト”と呼ばれる堆積物-玄武岩の混合岩に着目して研究を実施した。ペペライト中の堆積物の有孔虫同定、ジルコンのU-Pb同位体年代測定の結果、1.1-102 Maの堆積層を
    プチスポット
    マグマが海底まで巻き上げたと言え、
    プチスポット
    マグマは深部の堆積物を海底まで運ぶような激しい擾乱を伴うことが明らかになった。

  • *三國 和音, 平野 直人, 町田 嗣樹, 角野 浩史, 秋澤 紀克, 田村 明弘, 森下 知晃, 加藤 泰浩
    日本地球化学会年会要旨集
    2022年 69 巻
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/11/30
    会議録・要旨集 フリー

    島弧・中央海嶺・ホットスポットに次ぐ第四の火山活動場である

    プチスポット
    火山は、リソスフェア-アセノスフェア境界を起源とするマグマ活動であると考えられている。そのため、
    プチスポット
    玄武岩の研究によりプレートテクトニクスの根幹概念であるアセノスフェアの実態を解明できる可能性がある。本研究では、太平洋プレート最古部直下の上部マントルの化学的特徴を明らかにすることを目的に、マリアナ海溝に沈み込む太平洋プレート西部に噴出した
    プチスポット
    火山群について主要、微量元素組成分析、Sr、Nd、Pb同位体組成分析およびAr-Ar年代測定を行った。
    プチスポット
    玄武岩の地球化学的特徴と、カーボナタイトメルトによる交代作用を受けたカンラン岩の部分溶融モデリング結果を比較し、西太平洋海域に産する
    プチスポット
    火山群のマグマ源の性質について報告する。

  • *平野 直人, 町田 嗣樹, 阿部 なつ江, 森下 知晃, 田村 明弘, 荒井 章司
    日本地球化学会年会要旨集
    2012年 59 巻 1C06
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/09/01
    会議録・要旨集 フリー
    チリ海溝海側斜面で発見した2つの
    プチスポット
    様火山でドレッジを行った結果、北西太平洋の
    プチスポット
    火山に産する玄武岩に類似した試料が得られた。これら微量元素および同位体化学組成データ、Ar-Ar年代測定、および現在の周囲のテクトニックセッティングを考慮すると、本海域の
    プチスポット
    火山の発生は、海山荷重による屈曲とアウターライズ屈曲の両者が深く関わっており、更にそのマグマの化学組成がホットスポットからの距離に比例して変化していることがわかる。
  • *新保 陽輔, 平野 直人
    日本地球化学会年会要旨集
    2022年 69 巻
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/11/30
    会議録・要旨集 フリー

    プチスポット
    玄武岩は海洋島玄武岩(OIB)に分類され、EM-1組成のマントル端成分の影響を強く受けている。ホットスポット玄武岩を含めたEM-1組成OIBの微量元素組成には地域差があり、その比較はマントルの不均一、ならびに
    プチスポット
    火山のマグマ生成条件を探る手がかりとなるため、EM-1を示すOIBの全岩微量元素組成データを集め主成分分析を行った。選ばれた主成分から、多くのホットスポット火山と一部の
    プチスポット
    火山はそれぞれ異なる主成分に微量元素組成に影響されていることが示唆された。北西太平洋Site Cの
    プチスポット
    火山はそれら2つの主成分の影響が大きいことが確認された。同一地域中でも比較的多様な微量元素組成を持つことから、
    プチスポット
    マグマの起源として、組成の異なるマントルが小規模・不均一に存在していることが示唆される。

  • *町田 嗣樹, 平野 直人, 木村 純一
    日本地球化学会年会要旨集
    2009年 56 巻 3C05 03-01
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/09/01
    会議録・要旨集 フリー
    日本海溝海側斜面および北西太平洋の古い太平洋プレート上に、
    プチスポット
    と呼ばれる新しいタイプの若い火山が見つかった(Hirano et al., 2006)。
    プチスポット
    の成因については、アウターライズ手前で太平洋プレートが上方に屈曲し始めることで割れ目を生じ、アセノスフェアの溶融体が地表まで運ばれ、火山として噴出したとする説が提唱されている(Hirano et al., 2006)。
    プチスポット
    の発見が固体地球科学に与えた最も重要なインパクトは、今まで我々が直接見ることのできなかった北西太平洋海域下の、活動的なマントルプルームに関連しない(ノーマルな)マントルの特徴を理解するためのユニークな窓であるということである。本講演では、
    プチスポット
    火山から得られた玄武岩のSr、Nd、Pb同位体組成を紹介し、マグマの成因モデル、起源マントルの特徴、固体地球進化における意義を議論する。
  • *石橋 秀巳, 鍵 裕之, 阿部 なつ江, 平野 直人
    日本鉱物科学会年会講演要旨集
    2013年 2013 巻 S1-03
    発行日: 2013年
    公開日: 2018/06/07
    会議録・要旨集 フリー
    本研究では、
    プチスポット
    に産する玄武岩質ガラスについてFe-K端μ-XANESによるFeの価数状態分析を行い、
    プチスポット
    マグマの酸素フュガシティ(fO2)を見積もった。分析は、高エネルギー加速器研究機構Photon FactoryのBL4Aの装置を用いて行った。分析試料は、東北地方三陸沖約800kmの太平洋プレート上に位置する
    プチスポット
    Site-Bでドレッジされたスコリア中に含まれる急冷ガラスである。今回、スコリア6試料について分析を行ったが、いずれもFe3+/Fetotal~0.37の値を示した。この値は、ガラス-オリビン間のみかけのFe/Mg分配係数から求めたFe3+/Fetotal比とほぼ一致する。この値から見積もったfO2条件は、QMF+2.3程とMORBより酸化的で、むしろ島弧マグマの条件に近い。この結果に微量元素組成を加え、
    プチスポット
    マグマの形成過程について議論する。
  • *石井 輝秋, 金子 誠, 平野 直人, 町田 嗣樹, 秋澤 紀克
    日本地質学会学術大会講演要旨
    2022年 2022 巻 G7-O-6
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/04/03
    会議録・要旨集 フリー

    マントルに至る地球深部の物質科学的研究には,構成物質であるマントル橄欖岩をはじめとする岩石・鉱物の入手が不可欠である.陸上ではダイアトリュームを伴う火山の母岩及び捕獲岩・捕獲結晶が研究に供されてきた.たとえば,島弧地殻をもつ日本列島では,アルカリ玄武岩マグマ活動による火山岩中の捕獲岩が,大陸地殻を持つアフリカ大陸ではキンバーライトマグマ活動による火山岩中の捕獲岩が研究対象として活用されてきた. 海洋プレート域では,ホットスポットマグマ活動による火山岩中の,マントル橄欖岩捕獲岩が知られているが,其の成因を一義的に決めるのは困難であろう.しかし,近年海洋プレートアスノスフェア由来のマグマ活動による単成火山である

    プチスポット
    火山が発見(Hirano et al., 2006)され,海洋プレート域の汚染の少ない地球深部物質の入手が可能となった.とは言え,これら東北沖
    プチスポット
    火山は水深5000m以深にあるため,陸上火山調査に比べ困難が伴う. その後,それらの
    プチスポット
    火山の中に爆裂火口(マール=maar)を有する火山が発見され(石井他, 2019)その火山体の基部には
    プチスポット
    パイプと称すべき火山角礫岩からなるダイアトリュームの存在が予想できる.ここではR/V「ちきゅう」によるノンライザー深海掘削を提案する.
    プチスポット
    火山産角礫岩は見かけの比重が約1.4と小さいので,緻密な溶岩に比べ格段に容易に掘削可能と考えられる.そこで
    プチスポット
    火山火口内にリエントリーコーンを設置しての,R/V「ちきゅう」による,ノンライザー,ノーコアリングの深海掘削を提案したい.水深約5500 m-6000 mの海底に散在している火口から,どの深度まで多孔質玄武岩からなる
    プチスポット
    パイプが連続するかは不明であるが,「ちきゅう」の能力を最大限活用すれば,検証可能であろう.海底下数千メートル(条件が良ければ約3000 m-5000 m),否,マントルまでの掘削も夢ではないであろう.何故ならば,
    プチスポット
    パイプ及びその周囲はマグマの貫入や,焼き生しで安定している可能性もあり得るからです.ノンライザー深海掘削には不可欠だと思われる,上方掘削可能コアバレルの新規開発・運用をも提言する.ドリルストリングスが回転している限り,即ち上方掘削が可能な限りコアバレルを無事揚収できると考えられる(石井他,2021).更に,掘削孔壁を貫いての斜め掘装置を開発し,数百メートル毎に地質構成岩石採取が可能に成れば尚望ましい.これぞ“
    プチスポット
    パイプを活用してのモホール計画”と言っても過言ではない.

    文献

    Hirano, N., Takahashi, E., Yamamoto, J., Abe, N., Ingle, S. P., Kaneoka, I., Kimura, J.-I., Hirata, T., Ishii, T., Ogawa, Y., Machida, S. and Suyehiro, K. (2006): Science, 313, 1426-1428.

    石井輝秋・金子誠・平野直人・町田嗣樹・秋澤紀克(2019):「新青丸」KS-18-9航海,

    プチスポット
    火山ドレッジ研究速報と展望:-歴史的大発見:東北沖太平洋超深海底の爆裂火口(マール)-.深田地質研究所年報, 20, 105-128.

    石井輝秋・金子誠・平野直人・町田嗣樹・秋澤紀克(2021):

    プチスポット
    溶岩及びマントル捕獲岩・捕獲結晶の地質学的・岩石学的研究 —太平洋プレートのアセノスフェアに至る地質断面構築を目指して—. 深田地質研究所年報,22,99-118.

  • *秋澤 紀克, 平野 直人, 町田 嗣樹, 石川 晃, 下田 玄, 安川 和孝, 松崎 賢史, 田村 千織, 金子 純二, 乗船者 一同
    日本地質学会学術大会講演要旨
    2021年 2021 巻 R8-O-8
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/05/31
    会議録・要旨集 フリー

    プチスポット
    火山を作るマグマは、60 kmより深部で形成されたとされる(Machida et al., 2017 Nature Communications, 8, 14302)。そのマグマ生成の規模はホットスポットよりも小さく、マグマ生成に伴う熱的な擾乱が少ないことが期待される。そのため、
    プチスポット
    マグマが地表に運んでくるマントルのカケラであるマントル捕獲岩は、地球深部マントルの化学組成や流動様式に加えて熱状態に関する情報を引き出すのに適した研究対象であると言える。しかし、
    プチスポット
    で採取されるマントル捕獲岩はサイズが最も大きいもので数cm程度しかなく、採取される量も少ないため研究を遂行する上で非常に困難な状況であった。実際、これまでに
    プチスポット
    マントル捕獲岩を対象とした研究例は少なく、その現状打破が望まれていた。

    そこで、我々は2020年10月9-16日に実施されたYK20-14S次航海及び、2021年5月1-8日に実施されたYK 21-07S次航海の2つの航海を通して

    プチスポット
    マントル捕獲岩採取を試みた。 YK20-14S次航海では、Hirano et al. (2006: Science, 313, 1426–1428)でSite Aとされる日本海溝近辺のサイトでしんかい6500を用いた潜航を2回実施した(ダイブ番号:6K1564、6K1565)(図)。その結果、長径3 cm程の大きさに達するものを含めて数10個のマントル捕獲岩を採取することに成功した。また、YK 21-07S次航海では、Site Aより東、アウターライズ手前のSite Bでしんかい6500を用いた潜航を1回実施した(ダイブ番号:6K1586)(図)。その結果、やはり長径3 cmに達するものを含めて多くのマントル捕獲岩を採取することに成功した。

    現在、上記2つの研究航海で採取されたマントル捕獲岩を使用した研究を遂行している。今後、個々の研究成果が出てくると期待されるが、本発表ではその前段階として研究航海の概要とどのようなサンプルが採取されたのか紹介する。また、基本的な岩石記載・鉱物化学組成を合わせて

    プチスポット
    マントル捕獲岩の紹介を行う。

    プチスポット
    のサイトを示した地形図。Site AとSite Bで採取されたマントル捕獲岩を対象として発表を行う。

  • *平野 直人
    日本鉱物科学会年会講演要旨集
    2010年 2010 巻 S1-03
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/04/06
    会議録・要旨集 フリー
    海洋プレートが沈み込む手前で活動する
    プチスポット
    火山は、様々な海域で活動している。そのような沈み込む手前のプレート上の
    プチスポット
    火山体は、沈み込むプレート本体の海洋地殻や、海山等の古い火山体よりも選択的に陸側に付加されていることが容易に想像できる。
  • *平野 直人, 町田 嗣樹, 阿部 なつ江
    日本地球化学会年会要旨集
    2010年 57 巻 2C04 04-04
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/08/30
    会議録・要旨集 フリー
    北西太平洋で発見された新種の火山・
    プチスポット
    火山形成モデルに従えば、プレート屈曲場はどこでも
    プチスポット
    火山が存在している可能性がある。本講演ではチリ海溝、トンガ海溝の例を報告する。
  • *町田 嗣樹, 平野 直人, 角野 浩史, 平田 岳史, 米田 成一, 加藤 泰浩
    日本鉱物科学会年会講演要旨集
    2015年 2015 巻 S1-04
    発行日: 2015年
    公開日: 2020/01/15
    会議録・要旨集 フリー
    北西太平洋に分布する
    プチスポット
    の地質学的特徴を明らかにするため、3カ所の火山フィールドにおいて採取された約170個の玄武岩試料の全岩化学組成(主要・微量元素,SrおよびNd同位体組成)と40Ar/39Ar年代値データセットを構築した。データセットを火山の地理的分布と合わせて包括的に解析した結果、
    プチスポット
    マグマはリソスフェア−アセノスフェア境界に存在する孤立したメルト池に由来することが判明した。
    プチスポット
    火山活動の変遷とそれに伴うマグマ組成の変化は、メルト池がプレート運動によって引きずられ、プレート運動のスピードよりわずかに遅く移動することによって制御されている。
  • *中尾 魁史, 平野 直人, 角野 浩史
    日本地球化学会年会要旨集
    2021年 68 巻
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/12/15
    会議録・要旨集 フリー

    プチスポット
    火山は、溶岩とその溶岩が取り込んだ捕獲物質から、アセノスフェア-リソスフェア境界に存在し得るメルトや沈み込み前の海洋プレートの化学組成について多くの新見解を与えている。一方、希ガス組成は、急冷ガラスが保持する同位体組成に限られている。そこで、我々はSato et al. (2018)で新たに報告されたカンラン石斑晶を含む、
    プチスポット
    溶岩の希ガスに着目し、
    プチスポット
    初生マグマの起源を探る。分析試料としてYK20-14S航海でSite Aから採取した溶岩の急冷ガラス、YK14-05航海でSite Cから採取した溶岩の急冷ガラスとカンラン石斑晶を、段階加熱法で希ガス同位体組成を測定した。カンラン石斑晶の³He/⁴He比は、8.4から9.3 Raと均質な値を示し、カンラン石斑晶のHe濃度は平均的なMORBガラスに匹敵する濃度を持つ。その他、希ガス組成に加え、先行研究で示された放射年代、化学組成、同位体組成を加え、北日本に沈み込む太平洋プレート下マグマの特徴を考察する。

  • 平野 直人, 阿部 なつ江, 町田 嗣樹, 山本 順司
    地質学雑誌
    2010年 116 巻 1 号 1-12
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/05/29
    ジャーナル フリー
    太平洋プレートが沈み込む手前で活動する
    プチスポット
    火山は,プレート屈曲に起因し,各火山活動は単発に終わる特徴があり,様々な海域で活動している.つまりプレート屈曲場であればどこでも同様の火山が存在し得る.そのような沈み込む手前のプレート上の
    プチスポット
    火山体は,沈み込むプレート本体の海洋地殻や,海山等の古い火山体よりも選択的に陸側に付加されていることが容易に想像できる.
    プチスポット
    火山の検討により,このような地質学の新展開に加え,海洋リソスフェアの理解に関する新展開も期待される.
    プチスポット
    溶岩がもたらす捕獲岩や火道角礫岩は,これまで我々が手に入れることの出来なかった古い海洋プレートの断片として貴重な情報をもたらす.これら岩石に地質圧力計を適用し,近い将来行われる若いプレート上での21世紀モホール計画の成果と合わせ,四次元的に海洋プレートが理解されることが大いに期待される.
  • *金子 純二, 町田 嗣樹, 平野 直人, 笠谷 貴史, 熊谷 英憲
    日本地球化学会年会要旨集
    2022年 69 巻
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/11/30
    会議録・要旨集 フリー

    南鳥島周辺海域において

    プチスポット
    火山の調査として、YK19-05S航海を実施し、マルチビーム音響測深機とサブボトムプロファイラーを搭載した有人潜水調査船「しんかい6500」によるワンマンパイロット潜航を実施した。その結果、音響探査によって調査域全体の露頭マッピングを行い、その後に各露頭をロスなく巡ることで効率的な調査を実践し、ワンマンパイロットによる6kの新たな活用方法の有効性を示すとともに、高分解能の音響探査データから、複数の
    プチスポット
    火山露頭の全貌が明らかとなった。

  • *町田 嗣樹, 平野 直人, 角野 浩史, 平田 岳史, 米田 成一, 加藤 泰浩
    日本地球化学会年会要旨集
    2015年 62 巻 1D06
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/09/03
    会議録・要旨集 フリー
    北西太平洋の
    プチスポット
    について、3カ所の火山フィールドにおいて採取された約170個の玄武岩試料の全岩化学組成(主要・微量元素,SrおよびNd同位体組成)と40Ar/39Ar年代値データセットを構築し、火山の地理的分布と合わせて包括的に解析した。

    その結果、
    プチスポット
    マグマはリソスフェア-アセノスフェア境界に存在する孤立したメルト池に由来し、メルト池はプレート運動によって引きずられて移動しており、移動するスピードはプレート運動のスピードよりわずかに遅いと考えると、整合的に火山活動およびマグマ組成の時空間変化を説明できることが判明した。
  • 平野 直人, 山本 順司, 町田 嗣樹
    日本地球化学会年会要旨集
    2007年 54 巻 1D22
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/01/18
    会議録・要旨集 フリー
    日本海溝へ沈み込む北西太平洋で発見された
    プチスポット
    火山は、アセノスフェアの溶融物が海底に染み出した結果形成されたと考えられている(Hirano et al., 2006, Science)。これまで海洋プレート下のマントルの化学組成は、化学的に不均質と考えられているホットスポット以外では、中央海嶺およびその近傍以外の場所では知ることが出来なかった。ところが、
    プチスポット
    火山が発見されたことにより、溶岩の化学成分・同位体組成から、北西太平洋プレート下のアセノスフェアの化学組成が明らかになった。
  • *町田 嗣樹, 小木曽 哲, 平野 直人
    日本地球化学会年会要旨集
    2014年 61 巻 2E09
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/09/12
    会議録・要旨集 フリー
    北西太平洋のアウターライズ手前(プレート屈曲部)で活動した
    プチスポット
    初生マグマが、リソスフェア下部(約1280 ℃、約2.1 GPaの条件)で周囲のカンラン岩と最終平衡にあったことを検証するために、同一海域の別の火山(試料採取地点番号YK06-05 6K#879)と、日本海溝海側斜面に存在する火山(試料採取地点番号KR97-09 10K#56)(噴火当時同様なセッティングにあったと考えられる)に対する複数相飽和実験を行った。その結果、6K#879は約1280 ℃、約1.8 GPaの条件で、かんらん石・斜方輝石・単斜輝石が飽和し、10K#56は約1275 ℃、約1.4 GPaの条件で、かんらん石と斜方輝石が飽和した。
    プチスポット
    の初生マグマが、リソスフェア下部(およびそれ以浅)において周囲のカンラン岩と最終平衡にあったことは、マグマ噴出位置や噴火年代の違い関わらず共通する条件である。
  • *町田 嗣樹, 平野 直人, 加藤 泰浩, 阿部 なつ江
    日本地球化学会年会要旨集
    2010年 57 巻 1A18 16-06
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/08/30
    会議録・要旨集 フリー
    北西太平洋に存在する3つの
    プチスポット
    火山フィールドに産するアルカリ玄武岩の地球化学データセットの検討によって、マグマの主要元素・微量元素組成の特徴に地域性があることが判明した。これらのデータは、マグマの起源物質とそれらの溶融条件が、フィールド毎に異なることを示唆する。一方、フィールド内には、火山毎にわずかな組成の違いが認められ、それらは起源物質のわずかな組成の違いと部分溶融度の差によって説明できる。場所によっては、一つの火山で起源物質の特徴または部分溶融度が異なるマグマが共存する例も認められる。北西太平洋の
    プチスポット
    は、起源物質の性質とマグマ生成から噴火に至る過程が小さな火山毎に異なり、独自のマグマシステムを形成する、個性豊かなマグマ活動であることが明らかになった。
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