「4段階モデル」とは,オランダの小学校教員養成課程における英語科教育法のモジュールで広く普及している言語教授モデルである。4段階は,(1)「イントロダクション」,(2)「インプット」,(3)「練習」,(4)「応用」から成っており,学習者の実態に応じて各要素を組み合わせ,単元を通して徐々に後の段階に進んでいく。教育環境が異なるため,オランダの事例を日本の外国語活動にそのまま転用することはできないが,このような段階的な指導のイメージを持っておくことは単元づくりの指針となる。本稿では,各段階における活動を日本の外国語活動の文脈で捉え直すことを通して,外国語活動でよく用いられるクイズ,ゲーム,コミュニケーション活動等が場当たり的に行われるのではなく,明確な目的をもって適切に選択・配列されるための基盤を提供したい。
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