【目的】我々は日中共同研究において65歳以上の高齢者のSAEの検討を行った.自然長寿が多いウイグル族と短命者が多いカザフ族のSAE各指標を検討し,BSAやLVMとの相関,心電図上の左室肥大との関連についても検討した.【対象および方法】
ホータン地区
居住のウイグル族(65-70歳)96例UOHo,90歳以上105例ULHo,バリクン地区居住のカザフ族(65-70歳)119例KOBa.SAEはART社製1200EPXで記録した.心臓超音波検査で求めたLVM,心電図ミネソタコード(3-1)との関連も検討した.【結果】1.UOHo,ULHo,KOBaのfQRSは95.4±12.6,95.4±17.4,95.6±15.9ms,RMS40は46.2±33.3,,51.8±37.6,58.9±42.2μV,LAS40は29.0±11.2,28.3±11.0,26.4±7.7msであった.2.Gomesらの診断基準を用いてSAEの異常を検討するとULHo,UOHo,KOBaの順であった.3.ミネソタコード3-1の異常(左室肥大)の頻度はKOBa,ULHo,UOHoの順であった.4.LVMはULHo,UOHe,KOBaの順で大きかった.5.UOHo,ULHo,KOBaのfQRSとBSAは有意な相関関係を認め,LVMとも有意な相関関係を認めた.【総括】fQRSはBSA,LVMと弱い相関関係を認め,SAEの異常の頻度とLVMの大きさの順が一致した.
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