1.1979年5月~6月にかけて,長崎市西山木場のビニルハウス栽培キク(紅炎)に,べと病菌による病害が発生した。
2.株の生育初期に,下葉から激しく発病枯死したために茎の伸長が阻害され,生育後期に病害の進展が停滞しても,いわゆる短茎花となって商品価値が著しく低下した。
3.病原菌については,1979年2月13日の研究会で,Peronospora sp.として口頭発表したが,その後の調査が進み,本菌は,分生子柄の形状,分生胞子の発芽法,寄生性などで,ジョチュウギクのべと病菌の記載と概ね一致することが判明した。
4.本病原菌をPeronospora darzica Gaum.と見なし.本病をべと病と呼ぶことを提案した。
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