麻布大学附属動物病院において2007年4月から2014年3月の間に尿管結石と診断された猫64例についてオッズ比を用いた好発品種の検討を行った.その結果,来院頭数の最も多かった雑種猫におけるオッズ比は有意に低く,純血種において高い結果となった.中でもヒマラヤン,アメリカンショートヘアー,スコティッシュフォールドにおけるオッズ比は有意に高く,好発猫種である可能性が示唆された.また,その他の猫種については統計学上有意な結果が得られなかった.本検討結果より,純血種であることは猫の尿管結石において1つのリスク要因となり得ることが示唆された.
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