犬糸状虫症の予防に用いるIvermectin (IVM) の投与量6~9μg/kgの約2倍量を,
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コリー
に投与した場合の影響およびIVMの中枢神経組織への移行について検討した.
試験犬は2ヵ月齢の幼犬である.
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コリー
4頭と雑種4頭にIVM20μg/kgを, 対照群4頭 (
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コリー
2, 雑種2) にplacebo (賦形剤) をいずれも1回経口投与した.投薬後24時間臨床所見を観察したが中枢神経症状を含あ, 異常所見は認あられなかった.また, 心電図, 血液・血漿生化学的検査値および24時間後の剖検による病理学的検査所見にも, IVM投与に関係すると考えられる異常は認められなかった.
IVM投与後6, 24時間の血漿中IVM濃度は, コリー群と雑種群間に有意差はなく, 吸収・排泄に差は認められなかった.IVM投与後24時間の中枢神経組織中IVM濃度は, コリー3頭, 雑種4頭では検出限界以下であったが, コリー1頭では, 小脳で同時点における血漿中濃度の約1/3, 脳幹と脊髄では血漿中濃度に近い濃度が検出された.この成績から,
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コリー
のなかにはIVMが中枢神経組織に入り得る個体のあることが明らかにされた.
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