3-ア
リール
-5-フェニル-2-イソオキサゾリンと[Mo(CO)
6]との反応はN-配位[2-イソオキサゾリン]-[Mo(CO)
5]錯体を経由し, おもに二つの経路kしたがって進行した。一つは, N-0結合開裂を経て1-ア
リール
-3-フェニル-1-プロパノン, 1-ア
リール
-3-フェニル-2-プロペン-1-オン, および1, 3-ジア
リール
-5, 8-ジフェニル-2, 6-ジアザビシクロ[2・2・2]オクト-3-エンを与える経路である。もう一つはN-OおよびC4-C5結合開裂にともない, ベンズアルデヒドと1-ア
リール
ビニルナイトレン錯体〔2〕を与える経路である。〔2〕は還元一加水分解によりアセトフェノン誘導体を与え, また二量化により2, 5-ジア
リール
ピロールを与えた。さらに〔2〕は1-ア
リール
-3-フェニル-2-プロペン-1-オンと環化縮合反応を起こし2, 6-ジア
リール
-4-フェニルピリジンを与えた。ピリジン生成の
機構
は, α-アジドスチレンとα・β-不飽和ケトンとの[Mo(CO)
6]存在下における反応を検討し明らかにされた。また, 3-ヒドロキシ-1,3-ジフェニル-1-プロパノン=オキシムと[Mo(CO)
6]との反応でも, 同様に2, 4, 6-トリフェニルピリジンが生成することを見いだした。
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