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クエリ検索: "レフュジー"
4件中 1-4の結果を表示しています
  • 沖津 進
    地理学評論 Ser. A
    1999年 72 巻 7 号 444-455
    発行日: 1999/07/01
    公開日: 2008/12/25
    ジャーナル フリー
    八ヶ岳西岳の南西斜面標高1,900m付近にはミズナラ,チョウセンゴヨウ,カラマツの3種が混交する,日本列島では特異な樹種構成の森林が分布している.ここでは,その林分構造を紹介し,日本列島の森林植生変遷史を理解する上でこの混交林が重要な位置にあることを指摘する。胸高断面積比ではミズナラが最も優占し,チョウセンゴヨウは小径木が多い.カラマツは大径木が主体だが,小径木もある程度存在する.この混交林では優占3樹種がほぼ順調に更新している.このタイプの森林は日本列島ではほかには分布しない.一方,北東アジア大陸部ではこれと類似の森林が分布する.最終氷期の寒冷,乾燥気候条件下では中部日本にもこの混交林と類似する森林が分布していたと考えられる.その後の温暖,湿潤化に伴い,現在の位置に限定分布するに至ったと推察される.八ヶ岳西岳の南西斜面は現在でも比較的寒冷,乾燥気候下にあり,大陸型森林の
    レフュジー
    アとなり得る地域である.
  • 五十嵐 八枝子, 五十嵐 恒夫, 遠藤 邦彦, 山田 治, 中川 光弘, 隅田 まり
    植生史研究
    2001年 10 巻 2 号 67-79
    発行日: 2001年
    公開日: 2021/06/16
    ジャーナル オープンアクセス
    北海道根室半島東部の歯舞湿原と同半島基部の落石岬湿原から得られた堆積物について,テフラの同定,年代測定,および花粉分析を行い植生変遷史を明らかにした。テフラは,歯舞湿原では上位からKo-c2, Ko-d1,Ta-c1,Maf1 の4 層が分布し,落石岬湿原ではKo-c2 とTa-a の混合層とTa-c1 の2 層が認められた。歯舞では12,000 yr B.P. に高層湿原が誕生して現在に至った。湿原周縁の植生は12,000~11,000 yr B.P. はグイマツを主とし,エゾマツ/アカエゾマツと,わずかにトドマツやハイマツを混じえたタイガであった。11,000~10,000 yr B.P.はひじょうに寒冷で乾燥した気候のもと,グイマツの疎林が発達した。著者らはYounger Dryas 期に対比されるこの寒冷期を「歯舞亜氷期」と新称した。10,000 yr B.P. からグイマツは急減して,7000 yr B.P. までに消滅した。その後トドマツは消滅したが,エゾマツ/アカエゾマツは半島に優勢に分布した。5200 yr B.P. にエゾマツ/アカエゾマツは半島基部まで後退し,Quercusを主とする広葉樹林が成立して現在に至った。暖かさの指数からみて亜寒帯に属する半島に針葉樹が分布しなかった要因として,半島東部へ吹き付ける強い局地風による乾燥が考えられる。落石岬湿原ではLoc. 1とLoc. 2で4600yr B.P. に泥炭が堆積し始めた。その頃から湿原周縁にアカエゾマツや,Quercus,Betula,Alnus が分布し,2500 yrB.P. からトドマツが増加した。Loc. 1 とLoc. 2 で湿原を取り巻く森林の構成種に増減が見られるのは,地下水位の変化に伴って針葉樹と広葉樹の間で競合が繰返された結果である。
  • ─周縁からの視点─
    小西 正捷
    南アジア研究
    2010年 2010 巻 22 号 148-157
    発行日: 2010/12/15
    公開日: 2011/09/06
    ジャーナル フリー
  • 沖津 進
    植生史研究
    1999年 7 巻 1 号 3-10
    発行日: 1999年
    公開日: 2021/06/16
    ジャーナル オープンアクセス
    サハリン最北端のシュミット半島で,エゾマツ林,グイマツ林の森林構造や両種の樹種の樹形,成長を調査し,シュミット半島での2種の共存条件を考察した。さらに,最終氷期の北海道で両樹種がどのように共存していたかを推定し,後氷期におけるグイマツの消滅要因について展望した。シュミット半島のエゾマツの成長速度は最小限近くにまで落ち込んでいた。エゾマツとグイマツの共存条件は,エゾマツの成長が最小限近くにまで落ち込んでいてエゾマツ林成立可能適地が狭まっていること,および,山火事などの攪乱が頻繁に起こり,開放地が出現することであった。最終氷期の北海道北部では,極相期および晩氷期最末期を中心に,エゾマツと共にグイマツが量的に多く分布していたが,両種の共存条件は二つの時代で異なっていた。極相期にはグイマツ林もエゾマツ林も共にある程度まとまって分布し,樹冠面積合計は少なくとも0.5 ha/ha程度には達してかなり発達した森林であったと推察された。グイマツ林がエゾマツ林と共に発達した原因として,現在よりも乾燥条件が著しかったことが挙げられた。晩氷期最末期は,エゾマツ林からグイマツ林,ミズナラ林へと移り変わった。この変化には,最終氷期から後氷期にかけての温暖化と攪乱環境の増大が関与していると考えられた。後氷期にグイマツが北海道から消滅した原因は,温暖化と攪乱環境の増大に伴い,ミズナラなどの落葉広葉樹が著しく増加したことにあると推察された。
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