英国は地理的には我が国と同じ島国であるが、その鉄道はEUの交通政策とも表面的には整合をとりつつ独自の思想で進化を遂げている。本稿ではまず英国鉄民営化以降の主要な動向を簡単に整理し、続いて2007年11月に全線開業した海峡トンネル連絡線(Channel Tunnel Rail Link、以下、CTRLとする)事業を検討する。さらに、昨今の旺盛な鉄道需要に応えるロンドン交通局(Transport for London、以下、TfLとする)の投資政策を概観することで、英国の鉄道インフラ投資の特徴と成果を抽出する。
抄録全体を表示