生ごみスラリーを原料とする汚泥返送式酸生成プロセスからの流出液を用いたメタン変換システムの第二分解過程 (相II) であるガス化プロセスの特性を動力学的に明らかにした。4基の完全混合リアクタの各滞留時間 (HRT=8, 10, 12, 14日) において, ガス化プロセスのpH, 有機酸消費及びバイオガス生成速度, メタン濃度, メタン収率等特性値を測定した結果, ガス化プロセスとして正常に機能したこと及び高温発酵と同等のバイオガス生産能力を持ち得ることがわかった。また菌体増殖・メタン生成特性のシミュレーシュンの結果より, 菌体を流出させる臨界HRT
cri.=5.4日, 菌体濃度を最大とするHRT
Xmax=8.3日, メタン生成速度を最大とするHRT
Mmax=6.7日が求められた。以上の結果に基づいて, 1日1人あたり250gの生ごみから13.2Lのメタン生成量が求められた。
抄録全体を表示